1.7.3. 黒いラインがコースの最後の部屋(「赤色のゾーン」)の入口で終わるようにし、ロボットが何らかの捜索手段を使って、最後の部屋にいる被災者を発見し、最後の部屋のもう一方の出入口(即ち、ゴールとなる出口)の位置を見つけなければならないようにしてもよい。最後の部屋のフロアに被災者を置く場合、どの被災者も最も近くの壁から少なくとも10cm離れた位置に置かなければならない。
レッドゾーンとは、黒線が引かれていない部屋のことです。 黒線が部屋の入り口まで引かれており、そこで(黒線が)なくなります。 また、部屋の出口があり、通常はゴールになります。
2007年ルールに新しく追加された「レッドゾーン」は、レスキュー競技の「無法地帯」と言ってよいと思います。何で「無法地帯」かというと、ルール上にはほとんど記述が無いからです。 今までのルールは、黒線があることが前提だったのでしかたがないのかもしれません。
通常レスキューの競技台は3つの部屋でできていて、最後の部屋(3つ目の部屋)がレッドゾーンになるようです。 東京ノード大会、関東ブロック大会も最後の部屋がレッドゾーンでした。 出口がゴールとなっており、そこには黒線が引かれていませんでした。 ジャパンオープン大阪でも、最後の部屋がレッドゾーンでした。 ただ、ジャパンオープン大阪は4つの部屋でできていたので、4つめの部屋でした。 こちらも、出口がゴールになっており、そこには黒線が引かれていませんでした。 アトランタの世界大会でも、最後の部屋(3つめの部屋)がレッドゾーンだったのですが、出口がなく、部屋の中に短く黒線がひかれており、そこがゴールでした。 いずれも、2階がレッドゾーンだったので、傾斜路を登って、レッドゾーンに入るところは共通でした。 (先日開催された、都立高専の練習競技会では、レッドゾーンの出口にはゴールに向けた黒線が引かれていました。)
レッドゾーンの部分のルールについては、(レスキュールールに記述がないのでしょうがないのですが)その場でのローカルル-ルになるようです。
とりあえず、日本の大会では以下のようになっていました。
・レッドゾーンにロボットが入ったら、中でどのような状態になっても、審判は手を触れない。(たとえ、ロボットが壊れたり、ひっくり返っても)
・審判が手を触れないので、レッドゾーンにいるかぎりは、競技進行停止にはならない。
・被災者の居ない場所で被災者発見のアピールをすると、「被災者誤発見」の減点になる。
・競技者はロボットがゴールに行くのを待つか、(ゴールに行けそうに無いと判断して)リタイアを宣言するか、のどちらかを選択する。
・ロボットが入り口から出てしまった場合は、出た時点から競技進行停止のカウントを開始して、20秒以内にレッドゾーンに戻らない場合は、競技進行停止として審判がロボットをレッドゾーンの入り口に(レッドゾーンに向けて)移動する。
アトランタの世界大会では、レッドゾーンに入った後も、ロボットの状態により審判が競技進行停止を宣言して、ロボットを移動していました。
・ロボットが入り口から出てしまった場合は、競技進行停止として、レッドゾーンの入り口に(レッドゾーンに向けて)ロボットを移動する。
・ロボットが停止してしまった場合など、競技が続けられないと審判が判断した場合に、競技進行停止として、ロボットを移動する。 開始場所はちょっと適当で、方向は、被災者に向けて・・・というアバウトなものでした。
ジャパンオープン大阪では、予選の時には1個、決勝の時には2個の障害物が、レッドゾーンに置かれていました。 これは、ルール上の障害物(回避すると得点になるもの)ではなく、単なる邪魔な物体で、非常に難しくなっていました。 そのうち、迷路にでもなるのですかね・・・
注2012.10.5
現在のルールでは、被災者が缶になり、レッドゾーンに置かれます。
レッドゾーンに障害物が置かれると、被災者か障害物を判断しなければならないので、難しいですね。