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ROBOCUPJUNIOR 2023 RESCUE LINE RULES – DRAFT を読んでみた

2022-10-11 | Rescue Rules 2023
RoboCupJunior のHPに Rescue Line 2023ルールのDRAFT版が掲載されました。



上の全体図で、見た目で大きく変わっているのが、救助ゾーンの中の避難場所(三角形の場所)が2つ(赤と緑)になりましたね。

さて、掲載されたルールを読んでみたのですが・・・相変わらず、なにがどう変わったのかは示されていません。(昔は、変更点は赤色で示されていました)

以下は、私が「んっ!」と感じた部分です。

最初の概要(Summary)の中で、
A rescue kit will be delivered to the live victims
と書かれているのだから、生きている被災者を救助していなければ、レスキューキットだけを届けても意味がないのではないでしょうか?(ここに書かれていることをルールに活かすとすると、生きている被災者を救助していれば、レスキューキット配布の得点になる、が正しいように思います。)

これ毎回書いてますが・・・
2.4.5 The field designers will predetermine the number of checkpoint markers 
フィールドデザイナーが決めるのは、チェックポイントマーカーの数ではなく、チェックポイントの数ですよね!

2.5.1 The organizers will fix speed bumps on the floor.
ちょっと表現が変わりましたが、床に固定されることは変わりません。

2.8.6 organizers may put the obstacle anywhere with a minimum of 10 cm clearance from the wall.
救助ゾーンの中に障害物を設置する場合の設置条件(位置)が明確になりました。

2.8.7 
a. There will be one red evacuation point where the dead victim must be placed by the robot and,
b. There will be one green evacuation point where the living victims must be placed by the robot.
The robot must also place the rescue kit inside the green evacuation point.
今回の目玉です。 避難場所(これまでは黒の三角形)が大きく変更されました。死んだ被災者を運び込む赤の避難場所、生きた被災者とレスキューキットを運び込む緑の避難場所の2種類になりました。

そうすると、2.8.8で書かれているように、レベル1とレベル2の2種類の形があるので、競技運営者は合計4つの避難場所を用意しなければなりません。(ということで、運用者に大変厳しいルール変更です!)

2.8.12 The organizers will fix the evacuation points to the floor. 
他の項目は referee なのに、ここは organizer なのはなぜでしょう? 競技の度に避難場所を設置するのは、その場の審判ですよね。

で、その次に書かれている絵が重要です。

 レベル2の避難場所は三角部分は色がついておらず、色の判断は手前の壁の色で判断するしかなさそうです。
で、この、2つの避難場所の色を、どうやって判断するか・・・ですよね。
レベル1なら、ロボットの下のカラーセンサーで判断できるかもしれませんが、レベル2は・・・もう、カメラを搭載するしか方法が無いように思います。
ということで・・・ルールが高度になりすぎて Rescue Line の参加者が減るのではないかと(いらない)心配をしています。

2.9.2 A victim represents a person and is in the form of a 4-5 cm diameter ball 
被災者のボールはやめてほしいです。 まだ、一世代前の缶のほうが良かった!  レスキューキットと同じ3×3×3cmの立方体でも良いのではないでしょうか? ボールだと転がって捕まえにくいです。
実際、Committeeは、どうやって被災者(ボール)を見つけさせたいのでしょうか? 

2.10.2.b. Level two: to have the rescue kit on the path towards the evacuation zone.
経路の途中にあるレスキューキットをロボットが拾うのは、やっぱり無理でしょう・・・ねぇ せめて、「レスキューキットが置かれている」というサインがあれば良いのですが・・・

3.2.7. Robots must be equipped with a handle that is to be used to pick them up during the scoring run.
相変わらずの謎ルール なぜ、得点走行中にロボットを持ち上げる必要があるのでしょうか? なぜ、ハンドルが必須なの? 得点走行中に持ち上げる必要が無いロボットを作ってよ!

書かれている内容とは関係なく・・・3.2.7 と 3.2.8 か太字なのはどうして?

これも、毎回書くけど
4.3.3 Calibration does not count as pre-mapping.
これは、なんの為に書かれているでしょうか?

4.5.3 3. After a lack of progress, the team must reset the robot by using a switch located in a visible location by the referee
実際の競技では、競技進行停止の時に毎回同じ操作が求められました。これがルールに書かれていません。実際の競技の時に、審判にやらせること、ちゃんとルールに書いてよ!

4.6.1 Points are awarded per hazard when the robot has reached the next tile in sequence. 
ロボットが得点イベントがあるタイルの次のタイルに reach すると得点になるのですが・・・reach とは、どういう状況なのか? がルールに書かれていません。 RoboCup  2022 bangkok では、「reach とは、次のタイルでライントレースすることであり、得点イベントが終わっているかどうかに関係ない」と説明されました。 これ、本当なの?
これも、審判に要求することなら、ちゃんとルールに書いてよ!

4.6.5  The referees will not count any hazards in the evacuation zone towards additional points.
これは、新しく追加されたものかも・・・ただ・・・文章が良く練られてないと思います。 hazard とは、4.6.1 にhazard (gaps in the line, speed bumps, intersections, dead ends, ramps, obstacles, and seesaws) と書かれているので、これらが救助ゾーンに設置されることになりますね。 交差点や傾斜路、シーソーが設置されるの?(されませんよね)
だから ここの文は hazard じゃなくて Speed Bumps, Debris, and Obstacles だよね。

4.6.6  (SDVR) = ×1.2 per successful rescue of the dead victim if both living victims have already been successfully evacuated.
これまでと同様に、生きた被災者を救助してから死んだ被災者を移送するしないと得点にならないのですが、運ぶ避難場所が別々になったので、もう順番は関係ないのでは・・・

4.6.7. Only the victims placed by the robot at the appropriate evacuation point will be awarded multipliers.
生きた被災者は緑の避難場所に移送し、死んだ被災者は赤の避難場所に移送すると得点です。 逆にの色の避難場所に移送すると得点になりません。(厳しい!)

4.6.12 An exit bonus is awarded when the robot has reached the goal tile
ゴールタイルに reach するの reach の説明がありません。 どうなったら reach したことになるの? (4.6.1と同様)

4.6.13. The multipliers from successful evacuations are multiplied by the total score obtained from the line tracing course. The final score is made up of a weighted sum as such:
今回のルールでの最大の変更点がここです。
得点は・・・競技結果の得点が8割 ドキュメントの評価が2割 で決定する。(これ、今のメンバーでできるのか疑問?)

ということで、単純な競技会では無くなりました。

これ、どうなのでしょうか?

総合的な感想として・・・・
まず、難易度が上がりすぎて、世界大会の頂点近くにいるチームしか対象にしていない感じがします。 それでなくても、被災者救助をあきらめているチーム(そもそも被災者救助の機構を持たないロボット)が多いのに、さらにそういうチームが増えるように思います。
それから、競技以外のドキュメント評価などが得点に影響するようになることで・・・ああ、ロボカップジュニアは競技会では無くなったんだなぁ・・・と。

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