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ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

望郷の声

2018-07-10 04:18:56 | 短歌





浅き春 黄金なる花 咲き群れて しづかにうたふ 望郷の声





*今日もまた一年前のツイートから持ってきました。とはいえ季節は合いませんね。いつでも、思いついたらそのまま詠んでいるものですから、季節などはあまり考えてはいません。

黄金なる花、とは菜の花のことですね。かのじょはこの花が大好きでした。かのじょが愛していた例の野原には、毎年春浅い時期に菜の花が群れ咲き、かのじょは毎年のように楽しみに見に行っていました。

菜の花とか、ミモザもそうですが、群れ咲く黄色い花というのは、わたしたちに望郷の念を起こさせるのです。似たような風景が、故郷にあるからです。

故郷の記憶は何もなくとも、なつかしさに魂がしぼられる。

そんな花を見ていると、まるで自分が異界にいるような思いにとらわれ、しばしこの世を忘れるが、いつまでもそのままではいはしない。かのじょはほほえんで、また現実にもどって、チラシ配りなどを始めるのですが。ただしばし菜の花の中にいたというだけで、世界が変わっているように思えてしまう。もう少し生きていけるような気がしてくる。またあの花を見に来よう、とそう思えるだけで、つらい仕事も楽しくなったものでした。

この世界は美しいが、あまりにもつらいことがたくさんある。そこで生きていくのは、並大抵のことではない。特に天使にとっては、苦しみ以外のなにものでもありません。神を信じ、美しい人類の未来を信じて、やっていくしかない。

今がどんなに絶望的でも、未来が何も見えなくとも、できることはみなやっていかねばならない。

今は、あのときからすれば幾分事態は進化していますがね、しかしそれもかたつむりのにじりほどのものだ。芯では激変しているが、状況はあまり変ってはいない。

だがわたしたちはやらねばならない。苦しいなどというものではないが、ほんの少しの希望に心を照らして、やっていきましょう。春がくればまた美しい菜の花やミモザの花を見ることができる。

たったそれだけのことでも、わたしたちは今日を生きていくことができる。






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