ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

親に似ぬ

2022-07-27 09:18:49 | 





親に似ぬ 子のかはゆさや 燕飛ぶ     夢詩香





*最近全然歌が詠めないのです。少し前は下手でも何とか詠めてたのですがね、今はまるで詠めません。感性も何も全部封鎖されている感じです。頭の中で歌をひねろうとしても、言葉が何も出てこない。馬鹿は徹底的にわたしたちの邪魔をしているようだ。

つらいですね。だが仕方ない。こんな状況でも、できる表現を探っていくしかないようです。

で、久しぶりに俳句を詠んでみました。これは、眠っている間に、半分夢の中で詠んだものです。詩にしろ句にしろ、夢の中で作ったものにはあまりよいものがないものですが、これはなんとかなると思い、あげてみました。

親に似ない子の可愛さというものは、ありますね。親子なのに、全然自分とは違う個性を持っている子に驚いたりすることがあります。たとえばかのじょの四男など、全然かのじょと似てない。かのじょは格好には構わないずぼらな性格でしたが、四男坊の方は、ファッションにこだわり、格好をとても大事にする細やかな性格です。親子なのに全然違うのが面白い。

親の方は、全然自分とは似ていないというところに、興味を惹かれるものだ。自分から生まれたものが、自分とは全然違う可能性を持っているということに感慨を覚えるものです。それが愛につながってゆく。

かのじょがいろいろ悩みながら苦しみながら、何とか育ててきた子は、思いもしない個性を立ち上げて、今世間に向かおうとしている。新たな時代をつくるものとして、立ち上がりつつある。

自分から生まれた全く違うもの。素晴らしい未来。巣立った燕のように、自分のそばから飛んで行った子。その未来が、美しく幸せなものであることを、親はいつも祈っている。




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花ゆる風

2022-07-20 15:10:58 | 短歌





ひともとの 花ゆる風に 神ありて あをぞらはすふ ひとりのこころ




*最近まったく歌が詠めていません。苦しいが、考えようとすると、シャッターが下りるように思考が遮断されるのです。言葉を紡ぎだす感性もしばられていて、のびやかに言葉が踊りません。長いスランプですが、耐えるより仕方がない。

で、表題の作は4年前に詠んだものです。古いノートを読み返していたら、ページの隅に走り書きしてあったものを見つけました。4年前ですから、かのじょの作ではありませんね。わたしたちの仲間のひとりの作であるかと思われますが、だれかはわかりません。ただ、かのじょの作に強く影響されているように思えます。

ひともとの花を揺らす風にも、神がいらっしゃる。その真実に、心を吸われていくように、青空を見る。

なかなかにすがすがしい作です。神は野の隅にひっそりと咲く小さな花にも、風を吹かせてくださる。そして花を揺らし、花の言葉を助けて下さる。そういう真実を見るとき、あまりの驚きとうれしさに、心吸われるように青い空を見る。空には神がいらっしゃる。いつでも神は、生きとし生けるものを助けてくださっているのだ。

温かいものが心に満ちてきて、生きていくことが格段に楽になる。神とともに生きていけば、人生が明るく楽しくなる。どんなつらいことにも耐えていけるように思う。

この歌は、誰にも理解されずに孤独であったころの、かのじょの心を思って詠まれたものでしょう。小さな花を揺らす風の中にも神の奇跡があると知って、試練を耐えてゆく決意をしたかのじょの、美しい生き方に心を寄せて詠まれたものと思われます。

だれかはわかりませんが、深い愛を感じます。わたしたちはみなかのじょを愛している。大切な人のために、その心を詠うことは、詠み手の幸福でもあります。




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過ちを

2022-07-14 09:04:32 | 短歌





過ちを かへりみもせず 捨て置けば 闇に吸はるる 国の行く末




*今、ウクライナとロシアの間に起こっている戦争が、世界を暗くしています。人類の運命に試練を投げかけている。

ツイッターの方では、大火が繰り返し、ロシアの未来を憂えています。このままではロシアは神に見捨てられ、北朝鮮のように神のいない傀儡の国になる。

なぜそんなことになるのか。それはロシアが、人民を苦しめすぎてきたからです。国の力で、たくさんの人々を惨く苦しめ、殺してきたからなのです。

そういう悪業を重ねてきて、ロシアは一度もそれを償ったことがない。それゆえに国の陰に悪霊がたくさん発生し、国の頭にとりついて、国を迷わせているのです。

国の過ちを、反省することもせず、捨て置いておけば、国の未来を闇に吸いこまれてしまう。ロシアは今まさにその闇に向かって全力で走っているのだ。その暴走を止めるには、戦争をやめて、迷惑をかけた国と人のすべてに謝ることなのだが。悪霊にとりつかれているかの国の政治家たちには、それをやるすべもない。

苦しいですね。ロシアのような大国が北朝鮮化しては、地球人類の大きな悩みになる。できるならばそうなる前に何とかしてほしいが。

今のところ、その暗闇を破る光は、何も見えてきません。




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このさきは

2022-07-08 08:08:11 | 短歌





このさきは 暗闇ばかり ゆけどゆけど 何も見えぬに まだゆく人よ




*相変わらず不調ですが、何日かおきにひとすじほどには詠めています。大火や葡萄様の言葉に刺激されて、なんとか自分の感性を動かすことはできるときがある。でも難しいですね。この妨害活動が一生続くかと思うと、気持ちも暗くなりがちだ。しかし何とかしていきましょう。厳重に抑え込まれてはいるけれど、自分の力は確かにある。光るものを作れる時がある。

さて、表題の歌は、そんな暗闇の中にも希望が見える道ではなく、絶望的に何も見えない暗闇にぶつかって、それ以上一歩も進めないのに、まだ進んでいこうとしている人のことを詠んだものです。

長いこと悪いことばかりしてきて、悪いことのみでこの世を渡ってきたら、とうとう人間の壁にぶつかって、そこを崩してしまった。そうしたら明るかった未来が一気に闇に降りこまれ、何も見えなくなった。要するに神が与えてくださっていた人間の未来をすべて失ってしまったのです。

嘘でばかり生きてきたら、とうとう本当の自分を壊してしまい、自分が馬鹿になってしまった。ここまで来たら、もう嘘を捨てて、元来た道を引き返していくよりないのだが、馬鹿はまだやめられない。嘘を脱ぎ捨てて、本当の自分の姿が出てくるのが怖いからです。

自分はいやらしいことばかりやってきて、本当の自分の姿はあまりにも醜く、馬鹿なものになっているからです。

そんな自分よりは、嘘でも美しい自分の方がいい。そう思って馬鹿は、いまだに嘘をかぶって生きている。そっちの道は暗闇ばかりで、何も見えないのに、まだ行こうとしている。

もうそろそろやめなさい、本当の自分に帰りなさいと、舌がちぎれるほど叫んできたが、馬鹿者は耳を貸さない。どこかに嘘が本当になるような魔法がありはしないかと、暗闇の中をまだ迷っている。

その暗闇は、はてしないかのように見えて、永遠に開かない虚無の壁なのです。何もない。何もない。徹底的に何もない。

馬鹿者はその何もない暗闇を、永遠にさまようかのようです。




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