ムジカの写真帳

世界はキラキラおもちゃ箱・写真館
写真に俳句や短歌を添えてつづります。

嘘がほんとに

2018-09-17 04:13:41 | 短歌





うまくいけば 嘘がほんとに ならぬかと 甘い頭の 馬鹿女かな





*きついですね。しかしこれは大火の作ではありません。わたしのです。わたしも、時にはこういうのも詠みます。大火にならっているわけではない。わたしもたまには、きついことを言いたくなる時もあるのです。普段は抑えめにしていますがね。

この存在は女性なので、わたしもそれを尊重して、普段は女性的に表現しています。ですが本当のわたしは、実は大火にも勝るとも劣らない、痛い男です。ただあそこまであからさまにやらないだけでね。しかし自分の中の男が、これは我慢が出来ないなというときには、本当の自分の片りんを見せもする。

毎日大火がつぶやきで言っているように、かのじょのまねをした馬鹿女がなかなかそれをやめてくれません。髪型を似せ、瞳をいやらしいほど磨いて、天使的に清潔な感じの服を着て、これみよがしにテレビやネットに出没している。

インスタグラムを時々のぞいていると、天使的に磨き上げた自分の写真を、うれしそうに載せている馬鹿女をたくさん見ます。

大火が、それは美人じゃないんだよ、馬鹿なんだよ、と何度言っても聞きはしない。嘘がみんなにばれてるんだよ。心の中で何を考えているかがみんなにばれているんだよ。全然きれいじゃないんだよ。もううるさいほどに言われますね。だが本当のことです。馬鹿女は理屈ではわかっていても、心のどこかで、何かがうまくいって、自分たちのほうが正しい、自分たちのほうがきれいだ、にならないかと、虫のいいことを考えているのです。

醜いなどというものではない。

それは自分をよくするためなら、世界がひっくり返っても構わないという、あまりにも愚かな態度なのです。何もわかってはいない。嘘が本当になってしまえば、この世界のすべてをつくっている愛が嘘になる。愛など嘘だにしてしまえば、人類の創造そのものが、冗談のようなことになる。馬鹿になってしまうのです。

きついですね。わたしも大火に負けていません。心底、馬鹿女に怒っているからです。男という男が、何もわかってはいない天使まねの馬鹿女に、怒っているのです。






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嘘ばかり

2018-09-11 04:13:54 | 短歌





嘘ばかり ついて自分を 馬鹿にして 自分らしくと いふ馬鹿らしさ





*久しぶりに何か書きましょう。これはさっき思いついた歌ですが。

わたしたちのツイッターでも繰り返し言っているように、今の人間は自分を改造しすぎていて、本当の自分からはかけ離れたものになっています。

顔も手足も、流行の美形に近づけている。ファッションも何やら衒ったものが多く、いったい人間は何になりたいのかと、首をかしげるような姿をしている。

自分がつらかった人間は、もとからかなり痛いかっこうをしていましたが、ここ最近は天使の影響でそれが妙な方向に拍車がかかっている。とても人間らしくない方向に乱れています。

なりたい自分というが、その方向に好きなようにやってみると、まるでアニメのキャラデザインのような自分ができあがる。かっこつけていっぱしぶっているが、その目は猿のように不安に揺れている。まだ何もできないのに、痛いほどかっこいい姿に自分を改造しているのが、きついらしい。

なにかのささやきがいつもつきまとう。それは自分ではないのだと。それなのに、流行を追っている馬鹿は、自分らしいのがいいと平気でいうのです。自分らしいとは何なのか。自分らしいということは、追いかけねばつかまえられないものとでも思っているのか。

本当の自分ならば、自分でいるだけで自分らしいものだ。ほかのだれにもなれぬ自分を実行しているだけで、ほかのだれでもない自分がそこにいるものだ。自分らしいということはそういうことなのだが。

彼らは自分らしいというものを追いかけているうちに、ほかの人と同じような自分をいつの間にか追いかけている。みんなが自分らしいのがいいというから、その自分らしいというものらしいものを追いかけている。ファッション、生き方、言葉などを、誰かの真似をしてそれらしく作り、なんだかおかしなものになっている。そして何か、ほとんどみんなと同じというものになっている。

そのために、ほんとうの自分を殺している。全然自分らしくない。

馬鹿じゃないですか。






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