うつせがひ なき身のうれひ 深くして 人をくひては わがみとなしぬ
*これはわたしの作です。ツイッターでは大火の歌が走っていて、わたしのは目立ちませんが、けっこういいことを詠っていますよ。
彼のうたははやくてうまい。適度に激しく辛くて、痛いところを的確過ぎる言い方で言いぬいている。しかも簡単で覚えやすいものですから、ツイッターでも人気があるのです。
表向き、反応はほとんどありませんがね、わたしたちがいい歌を入れると、画像から湧くような反応があるんですよ。大火のおもしろい歌など入れた時、読者が笑いこけているのがわかります。
「うつせがひ(空貝)」とはもちろん身のない貝のことです。「実なし」「むなし」などを導く序詞によく使われるそうですが、ここでもそうしていますね。「なき身」は、自分がないという意味にできます。
身のない貝のように、自分がないという人間の憂いはとても深く、それゆえに他人を食ってはそれを自分の身にするのだと。
よく言われることです。自分を馬鹿だと思っている人間は、自分をよくする努力などしようとしない。ただ、自分より他人の方がいいと思い込んでいますから、他人をうらやましげに見ては、いいと思うものを他人から盗んで、自分につけるのです。
そして自分をことさらによいものに見せたがる。
勉強もまだしていないのに、勉強の進んだとても高い美しい人に、自分を見せたがるのです。そういう人はよくいますね。
何も知らず、感覚も伸びていなかった昔なら、そういう人によく騙されていたが、今はもうだませない。みな、目を見ればその人の本当の姿がわかるようになった。
真実がどんどん暴かれる時代になってみると、自分を馬鹿にして、人のまねばかりしてきて、何もやって来なかった人間が、どんなものになってしまったか、わかったのです。
悪魔というものは、自分をそれは高く美しく力あるものに見せていたが、その本当の正体は、トカゲのように小さく醜く、何も知らない馬鹿なのだと。
身のないかに見える貝にも、本当は小さな実がある。それを大事にして育てていけばよかったのに、あまりの小ささに絶望して、何もかもを馬鹿にして、人を食うことばかりのために生きてきた。
どうしようもない馬鹿の正体がばれれば、耐えられないほどの恥ずかしさが生じた。
ここを耐えて乗り越えていかねば、人間としての未来はありません。
余談ですが、この時代、女性の馬鹿がたくさん人間を落ちました。遠い昔から、かわいい顔を人から盗んで、男をだますという人生ばかりやってきて、何も勉強してこなかった女性たちです。ゾスマはそういう女性たちをみな落とすそうです。
男が落ちる数の方が少ないなんて、男性は奢ってはいけませんよ。男のきつい馬鹿は、もうとっくに落ちている。女性がようやくそれに追いついただけです。