グローバル化の要請
と題してフェスコという中国No1の人材派遣会社の日本人の方の報告が載っています。
・中国人大学生の就職先人気ランクで日本企業が低い理由のひとつは、一定以上に昇進できない事とされている。今後が経営陣の現地化が必要になる。
・以下が欧米企業の出資国別総経理の国籍、雇用形態の調査結果である。日系企業では本社またはグループ企業からの派 遣総経理が7割強を占めるのに対して、欧米系では43%が現地採用者であり、また日系では日本人総経理比率が66%、欧米系では本社国籍総経理は46%に すぎない。本社国籍に占める華人(帰化人材等)比率は分析からは判断できず、欧米系企業の本社国籍総経理に中華系人材が相当数含まれる可能性は高く、欧米企業では中華系総経理の比率が相当に高いと考えられる。・今後日系企業も中華系人材を中国事業の経営トップに配置する動きが本格化するものと考えられる。
・下の図は企業国籍別の中国国内主要販売先企業国籍を分析したものである。61%の日 系企業が日系企業を販売先としているのに対して、欧米系企業は61%が非欧米系(日系・中国系)に販売している。日系企業は中国においても、実は日系企業 同士、言わば国内ビジネスの延長線上で業務を展開している企業が多いという実態である。中国内需市場の最終購買者は中国人市場であり、BtoBビジネスにおいても非日系 企業との取引を拡大する事が必然となる。組織のグローバル化は、日本人・企業が基準とする“高い品質”という日本企業の強みを伸ばしつつ、非日系に受け入 れられる“商売”へと、ビジネスの現地化、本来の意味におけるグローバル化の実現を容易にするものと期待される。
“万博後”、日本企業のグローバル化の“芽”が“本流”になり、“三度目の正直”どころか“狼少年”的な感さえあったが「グローバル化」というお題目が“絵に描いた餅”から現実のものとなる為、人材業の立場からご支援してゆきたいと考えている。
http://www.explore.ne.jp/feature/shibo-hata2.php
さて、もっともらしいですしあたっている部分もありますが。
・総経理の採用形態は人数でしょうか。欧米系は58社かな?日本企業は88社。
さて、欧米系は確かに移民の人が本国派遣の中に多いというのはその通りと言う感覚知はあります。でも大陸出身者は9名ですね。となると15%程度。
一方日系企業は25名で28%。日本国籍の中にも国籍変更した中国人の方も居るはずですね。
何かって言うと、台湾香港人の総経理の数が欧米系では結構占めると言う事。大陸出身者はまだ少ないと言う事。台湾香港出身者もおそらくアメリカや欧州のMBA程度は取っている人が多いでしょう。そういう意味で日本留学者では技術系除けば大学院が実務から離れているのであまり経営者に向く人は出てこないですよね。
逆に大陸出身者を重用する比率は日本企業の方が高いといえます。
・次に取引先企業。是は実は総経理も関係してくると思いますが、企業規模を比較しないと駄目ですよね。日中は場所が近く生産拠点ですから日本の顧客が中国進出した関係で中国に来た中小企業も多い。だから顧客が日本企業が多いのもまぁ当然。欧米系は中国は生産拠点でもあるが、アパレルなんか中南米でも作っていますし、メキシコや東欧があるから日本に比べると比較的大きな企業が中国に進出しているのではないかと想定されます。
確かに企業派遣の方の素行不良率は日本の方が高そうな気もしますけど(独身や単身でくる欧米人は是はまた結構凄いらしいですが)、比較統計として使うにはあまり有意なデータじゃないよな。。
と個人的には思いました。
つっかさ、中国関係の分析なんてこの程度のいい加減なものがおおすぎんだよね。もう少しマトモナ経営人材が中国ビジネスに取り組んで欲しいよな。
大陸出身者で現地法人の経営がちゃんとできるレベルの人材はまだ少ないはずなんです。解放してから日が浅いし、そのせいで使える人は一般に年齢が若い=経験がまだ足りない。だから欧米系は香港台湾やシンガポール、アメリカンチャイニーズとかを使うんですよね。
この表見たら、そうか、中国人の不満はわかるけど、大陸出身中国人の登用は日本企業の方が遥かに進んでいるじゃないか!
ってことになりますよね。でも企業規模見ると大企業は部長以上は日本人ばかりで、総経理っていっても日本国内でも派遣人材の乏しい中小企業が多いんじゃないかな。
まぁ、日に日に中国からは心が離れていっているのですが、個人的に思った点を。。