(本頁は「久しぶりの鳥海山、ただし途中まで。前編。(2013年8月11日)」の続きです。)
ここから大雪路の直登が始まるが、
アイゼンを用意してなかった自分には無理と判断し、別ルート・康新道を登ることにした。
大雪路の雪渓を横目に過ぎる。
康新道は雪渓は無い代わり、岩壁(馬蹄形カルデラ壁)が凄まじい。
その岩壁の手前にある草原に咲いていた花たち。
ハクサンシャジン。少ないがクルマユリも咲いていた。
ハクサンシャジン エゾオヤマリンドウ
コガネギク(ミヤマアキノキリンソウ)
シャジンやコガネギク、リンドウなどを見ると、もうそこまで秋が来ているなと感じる。
ハイマツの海
康新道から馬蹄形カルデラを望む。
岩壁の下を覗き込むと足がすくむ。
岩壁の上や壁面にはいろいろな草が生えていた。
ところでこの稜線の風は凄かった。今日の風速は20~30mくらいはあっただろうか。
吸おうとする息はヒョイと持って行かれるし、煽られて倒れてしまったりとか。
そんな過酷な気象条件の中でも花たちは岩に張り付き咲いていた。
イワウメ(花は終了)とチョウカイフスマ
チョウカイフスマ
これがチョウカイフスマ。
ホント小さくて地味な花だが、しっかりと岩に張り付き咲いてる。
世界中でも鳥海山にしか無い花(月山のものはどなたかが移植したもの)。
ここではイワギキョウや他の花も見逃せない。
チョウカイフスマとイワブクロ イワウメ(花は終了)とイワギキョウ
イワギキョウとホソバイワベンケイ(花は終了)
ホソバイワベンケイは早くも紅葉していた。
ホソバイワベンケイ(花は終了)
山頂部を雲が越える様子は早回しの映画を見ているようだった。
その雲もだんだん少なくなってきた。
イワブクロ
イワブクロは北海道の新しい火山なら低地でも見かける植物だが、本州では北東北の限られた高山にのみ産し、
鳥海山はその南限と聞く。イワギキョウ同様、今回は花が疎らだった。
鳥海山の山頂部を仰ぐ。
左は外輪山の盟主、七高山(2230m)、右は最高峰の新山(2237m)
今回、私は山頂は極めていない。康新道の標高2000m直前付近で引き返している。
理由は強風と脚力不足、そして山頂にはけっしてこだわらない諦めの良い性格。
それでも今回、ノルマにしていた高嶺の花は一応見ることが出来た。
山頂はもっと脚力が付いてから、そしてもっと天気の好い時の愉しみにしよう。
今年の夏は雨や舫り続きで、下界から鳥海山の姿はなかなか拝めないでいたが、
8月末のとある日、県南の湯沢市を訪ねたところ、偶々見えた。
視程はあまり良くないが、雪がしっかりと残っていることはわかる。
これがもうひと月したら、新雪を被ることになる。
以上。
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