(本記事は旧ホームページの古い記事をブログ用に復刻したものである。)
(本頁は「2008年8月12日、鳥海山花紀行・前編」の続きである。)
花紀行と銘打ったのに、地味な花や名前のわからないものばかり続いてしまった。
そろそろちゃんとした(?)花に行ってみる。
まずはよく目立つ黄色のキク科トウゲブキ 。
葉はフキのようだが、フキ Petasites の仲間ではない。
ツワブキ Farfugium とも違う。
マルバダケブキやオタカラコウと同じメタカラコウ属 Ligularia だ。
東北では月山より北の高山、亜高山帯で見られる。更に北海道から千島、サハリンに分布するとも聞く。
花は残念ながら終盤モードだ。
もう少し早く来てたら、此処は黄色の帯に見えたかもしれない。
続いてハクサンシャジン。
此方はちょうど盛りと言ったところか。
タカネツリガネニンジンとも言う。
低地に多いツリガネニンジンの高山型と言うが、両者の識別は困難。
東北地方の高い山には物凄く多いのでタクサンシャジンと呼ばれる(嘘)。
八月のお花畑の主役だ。
これだけ個体数が多いと、花色もいろいろ有る。
白花タイプ
(右上)濃色タイプ
岩場に咲くと更にカッコいい。
もうシャジンはタクサン!と言われそうなので、少しずつ別の花にスライドして行く。
こちら手前はミヤマトウキだろうか。
(右上)中ほどの黄色い小花はミヤマアキノキリンソウ(コガネギク)。
山母子も捨てたもんじゃない。
次はだんだんヤマハハコになる。
エーデルワイスのようなミヤマウスユキソウならともかく、
ヤマハハコはふだんならあまり目もくれない花なのだが、
今日はとてもキレイに見える。何故だろう。
お花畑に枯れて立っているのは・・・
ヨツバシオガマ
(右上)ハクサンフウロ
クルマユリのある風景。
ハクサンフウロとクルマユリにはぎりぎり間に合った。
此処のお花畑だが、もう十日くらい早く来ていれば、主役はハクサンシャジン(青紫~白)のまま、
トウゲブキ(黄)はもっと若々しく、ハクサンフウロ(ピンク)やクルマユリ(赤)などの味付けも宜しく、
絶妙なカラーハーモニーを奏でていたかもしれない。
この辺で長~い八丁坂の登りは終わりとする。
以上。
「鳥海山花紀行・後編」へ続く。