森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

世界に広がるフラの輪!

2012年05月12日 | ハワイアナ

フラのワークショップはハワイ内外、数あれど…。私が一番気に行っているのが、昨日から3日間にわたりワイキキ・コンベンション・センターで開催されている、インターナショナル・ワイキキ・フラ・カンファレンスなんです。

これはワイキキのビジネスを取りまとめる団体、ワイキキ・インプルーブメント・アソシエーションが主催する、フラとハワイ文化のワークショップで、今年で5回目。観光チックなフラではなく、観光客にも本物のフラに触れ学んでもらいたい、との理念のもと、スタートしたものです。講師を務めるクムフラ(フラの先生)は約40人。ワークショップ&セミナーの数は80にものぼり、その多くに日本語通訳もつきます(言ってみれば至れり尽くせりのワークショップですね)。

私は幸運にも第1回目からフラ雑誌、フラレアの取材でこのカンファレンスを訪れているのですが、回を重ねるごとにより熱く、より深くなっていくのがこのイベントです。5年間、欠かさず参加しているフラダンサーも多く、たとえば今日お会いした、はるかドイツからの参加者2人組もしかり。この2人を追って、今年はドイツの雑誌レポーターも取材に入っていて、驚かされました。フラははるかヨーロッパでも盛り上がりつつあるのですね!

過去にはこのイベントで、「寝ても覚めてもフラのことを考えているんだ。タヒチアンは踊りません」と言っていたタヒチの男性、「これまでハリウッド映画を見てフラを学んで、パーティなどでフラを披露していた自分が恥ずかしい。私はこのワークショップでフラの真髄を初めて知りました。フラは愛。フラは与えること。フラは自然への敬意。フラはハワイの大切な文化なのですね」と言っていたオーストラリアの女性など、世界のさまざまなフラ・ダンサーに出会いました。今日はまた、毎年このイベントに参加しているというフィンランド出身のハワイ在住女性とも話したし…。

こういったフラのイベントに参加するたび、ハワイ外でのフラ人気の盛り上がりを、つくづく肌で感じます。聞けばメキシコやオランダ、台湾でも、フラは大変な人気とか。メキシコにはハワイ以上にフラの教室があるとも、聞いたことがあります。世界の人々がこうして、ハワイの文化を愛でてくれるとは、なんて素晴らしいことなんでしょう!

一方、せっかくハワイに住んでいるのに、なぜかフラを踊らない私…。「同じ○○なら踊らにゃ損、損」との日本の歌の歌詞にもあるのに、と日頃思っているのは本当です。でも。こんな私も、ハワイアンなのにフラを踊らない夫よりは少しマシなのではと思いますが、さあ、どうでしょう。あなたはどう思いますか?
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カエナ・ポイントの塩田

2012年05月11日 | 自然
もうそろそろカエナ・ポイントの話は終了~と思うのですが、最後に塩の話を。

今回、出発前にカエナ・ポイントについての本を読んでいたら。波打ち際近くの岩場には塩田にも見える箇所がある、自然にできたものだが、1900年頃までハワイアンはここで塩を採取していた…みたいなことが書いてありました。

へえ~、昔はここで塩を採ったんだ…と、興味深々だった私。ぜひ見つけたいと思っていたら…。ある、ある。歩きはじめて比較的すぐのエリアに、真っ白な塩が溜まった天然の塩田らしきものが散らばっていました。




さっそく塩を舐めてみると…。純粋な塩の味がして、すごく美味しい。塩味も強いというか深いというか、とにかくピュアな塩味なのです。これで調理したら…たとえば鍋の味付けとか塩むすびとか、さぞかし美味だろうナ、と、娘と二人であちこち味見。昔のハワイアンが重宝しただろうことは、容易に想像できました。

とはいえ、乾ききった辺境の地であるカエナ・ポイントに、ハワイアンが多数暮らしていた可能性はあまりないようです。確かに幾つかの住居跡や、漁業のための祭壇跡は見つかっていますが、淡水があまり得られないのがその理由。山に近いエリアには泉も少しあるようですが、その供給量から判断して、タロイモやサツマイモをここで大々的に作って、大人数の生活を支えることはできなかっただろう、と考えられています。

一帯は確かに乾いたエリアではありますが、ここにはイリマやナウパカ、パウオヒイアカなどなど、ハワイ固有種の花々、そして私が遠くから「あれがカエナ・ポイントの有名なフェンス?」とバカな勘違いをした不思議な木の林(冒頭の写真。白樺をごく細にして枯れさせたような真っ直ぐな木なのです)をはじめ、初めて見る植物がいっぱいでした。また早くカエナに出かけられるのは、いつになるでしょうか? 出かけたらまた、ご報告しますね!
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カエナ・ポイントで見つけた貝殻

2012年05月09日 | 日記


カエナ・ポイントへの道沿いには美しいビーチ、磯が連なり。暑い暑いと言いつつ、あるビーチで貝殻ハンティングも楽しみました。ほんの10分足らずでしたが…。以前から書いてきましたが、私は子供時代から貝殻が大好き。海が好きな理由の一つに、美しい貝殻を探せることも確実に入っております。

ハワイアン夫とは離ればなれの場所で貝を探すのですが、お互いちょっと競争心も持っていたりして。後に収穫を見せあった時、私が「ほら!」と見せたのが、写真のチョコレート色の貝。つやつやして綺麗でしょう? 

次いで夫が「ほら!」と差し出したのが、白い方の貝です。

その貝を見たとたん、急激にある感情が沸きあげてきて、言葉に詰まってしまった私。…5年前に亡くなった義母のことが急に思い出されて、自分でも驚いたことに、ポロポロ涙が溢れ出て止まらなくなってしまいました。著書「ハワイの不思議なお話」中の「ハワイで貝殻を探す方法」でも書いていますが、義母は貝殻でジュエリーを作るシェル・アーティストでした。この白い貝は義母がよく今回のような真っ白な浜で見つけて、ジュエリーの留め具部分に使っていたもの。

その白い貝を久しぶりに目にしたとたん、義母と出かけた貝殻捜しの楽しい日々がビビッドに甦ってきて、なんだかノスタルジーに圧倒されてしまったんですね。たった1つの、ほんの小さな貝なのですが、そこには海の香りとともに、義母の思い出がびっちり詰まっていたようです。

…あ、なんだか話が湿っぽくなってしまいました。話を変えて、と。
ちょっと下のブレスレットを自慢させてください。これは先週、ダウンタウンのハワイ州立美術館のショップで見つけたもの。真珠貝でできています(でも真珠は貝パールでもなく、模造真珠ではないかな)。なんとわずか$15でした。夏のファッションによく合って、とても気に入っています。ああ、私はやっぱり貝が好き。ほかに黒、濃いブルーもありました。



もしもハワイでこのブレスレットをつけ、嬉々として歩く日本人を見たら。それは私カモしれません…。

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伝説の岩、レイナ・ア・カ・ウハネ

2012年05月08日 | 神話・伝説


灼熱の地、カエナ・ポイントから帰って3日。日焼け止めを塗り忘れた首周りが真っ赤になり、ヒリヒリ痛いです~。髪に覆われていても焼けちゃうんですね。次回は一家全員、帽子をかぶろう! と、ハワイアン夫は言っておりました。

さて、私的に今回の究極の目的は、伝説の岩、レイナ・ア・カ・ウハネを見ることでした。この岩は古代ハワイで、あの世の入り口とも考えられていた岩です。死者の魂はこの岩の上から、あの世へと旅立つのだそうで。岩から飛び立った後、よい魂は右へ、悪い魂は左に進むそう。左に進んだ魂は、終わりのない闇へと落ちて行くのだそうですよ。つまり天国と地獄に分かれるというわけですね。

伝説自体は、さらに細かいのです。レイナ・ア・カ・ウハネの岩に到着する前にも、魂はヨコハマ・ベイ付近(ワイアナエコースト)にあるケアヴァウラという地で、ある種の審査を受けるよう。そこでは先祖の霊に迎えられ、本当に死期が来ているのかどうか確かめられるとか。死期が来ている魂はそのままレイナ・ア・カ・ウハネに進み、死ぬ時期ではないと判断された霊は、先祖の助けを借りて、身体に戻されるのだそうです。

この有名なレイナ・ア・カ・ウハネを、今回のハイキングでは見たかったわけで。見逃したらどうしよう! と心配して本から写真までプリントアウトしていったのですが、レイナ・ア・カ・ウハネは荒涼とした地にポツンとある巨岩でした。見逃すはずもなく…。バッチリ写真を撮ってきました!

なんでもレイナ・ア・カ・ウハネは石灰岩、珊瑚その他が混じって形成されたもので、写真でわかるように上が何となく平たくなっています。近くにあった他の岩とは全く異なっていて、内部…というか岩の下の部分も、なんだか不思議な形態でした。…それにしても、古代ハワイアンがなぜこの岩を、魂の飛び立つ岩と考えたのか。岩の回りをぐるぐる回ってジッと観察しても、それがわかるわけもなく。それは恐らく形態の問題ではなく、岩の持つマナとか、気とか、そういったものを捉えての話なのかな、と思いました。ハワイでも日本と同じく、岩には魂がこもる、みたいな信条を持っていますからネ。


(岩の下の部分)

この岩の話は実は前著「ミステリアスハワイ」にも書いているのですが、岩の現物を見ることができ、今回はとても嬉しかった! ほかにもカエナ・ポイントには様々な伝説が残り、これからもいろいろ発掘していきたいな~と思っております。遠いけれど(車で1時間、歩いて1時間半)、心身ともに最高のリフレッシュになりました!
 
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最果ての地カエナ・ポイント

2012年05月06日 | 自然
昨日は老体に鞭打って、ノースショアのカエナ・ポイントのハイキングに行ってきました。カエナ・ポイントといえば、オアフ島最西端。ハレイワからさらに車で30分近くかかるモクレイア・ビーチ近くに車を止め、約1時間半ほど歩いて到着する辺境の地です。あるいはワイアナエ沿岸のヨコハマ・ベイからも同様に、徒歩でアプローチが可能です。

カエナ・ポイント周辺には様々な神話・伝説が残り、ホントに興味の尽きない場所。詳しくは追々書いて行くとして、今日はカエナ・ポイント近くのフェンスについて少しご紹介。一帯はハワイ諸島でも指折りの手つかずの砂丘が残る地区として、州・アメリカ双方の自然保護区として指定されています。



そのため昨日のハイキングも、息子(日本でいうと高校1年生)のクラスの課題として出かけたもの。カエナ・ポイントに近づくと二重のゲートがあり、一帯はフェンスで囲まれ、犬など動物が侵入できないようになっています。学校の課題は、このフェンスの内外に生息する、ハワイアン・モンクシールやミズナギドリ、アホウドリ、そしてある種のハワイ固有植物を観察して写真を撮ること、というものでした。これらは全て絶滅の危機にある種。結果、ミズナギドリ以外を観察・撮影することができました(私はモンクシールは見過ごしました。涙)。



そんなわけで家族4人プラス息子の友人2人を連れ、スパムむすびを山のように作り、ホノルルを朝8時に出発。沿岸ハイキングを決行したのですが、これが楽しかった! カエナ・ポイントはひどく乾燥した地域なので、美しい入り江のほかに見たことがない植物があったり、(昔石切り場があったくらいですから)岩がゴロゴロしていたり。ハワイ最果ての地といったイメージそのままの場所でした。朝9時から午後1時まで長時間、暑い中を歩いたため、あまり各所でのんびりできなかったのが心残り。またゆっくり出かけたいと思います。



さて。帰りがけ、少し驚いたことがありました。車が入れる地点の近くまで戻ると、2台のハワイ州のパトロールカーが待機していたのです。それは州政府の環境保全庁、みたいな部署の車で。私達も声をかけられたのですが、この先で犬を連れた二人を見たか? とのこと。確かに、黒い犬を連れた男性二人がいました。なんでもフェンスの中だけでなく外も、この地区は犬や猫は禁止とのこと。誰かの通報を受けて、州の職員がやってきたのでした。その後、パトカーも1台やってきました。

いやあ…。ハワイも公園やビーチなど公共の場所によっては犬連れを禁じている場所はけっこうあるのです。でも現実は、そんな条例を無視する人は多く、かといってそれを通報する人もあまりいないよう。同様の状況でパトカーと見ることは過去なかったのです。ですが、あのカエナ・ポイントのような最果ての地に、通報を受けて車が3台もやって来たとは、驚きです! ホノルルから車で1時間かかるの場所なのですがねえ。これを見て、カエナ・ポイントがどれだけ重要視されているのかが、よ~くわかりました。真剣に保護されている地区なんですね。

カエナ・ポイントについては書きたいことがたくさん。とりあえず次回は、初めて目にすることができた! 伝説の岩レイナ・ア・カ・ウハネをご紹介します。古代ハワイアンが昔、死者の魂がこの岩からあの世に旅立つと信じていたそうな。伝説の巨岩は、噂通りの妖しいルックスの岩でした…。少々お待ち下さいね。
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