森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

伝説の岩、レイナ・ア・カ・ウハネ

2012年05月08日 | 神話・伝説


灼熱の地、カエナ・ポイントから帰って3日。日焼け止めを塗り忘れた首周りが真っ赤になり、ヒリヒリ痛いです~。髪に覆われていても焼けちゃうんですね。次回は一家全員、帽子をかぶろう! と、ハワイアン夫は言っておりました。

さて、私的に今回の究極の目的は、伝説の岩、レイナ・ア・カ・ウハネを見ることでした。この岩は古代ハワイで、あの世の入り口とも考えられていた岩です。死者の魂はこの岩の上から、あの世へと旅立つのだそうで。岩から飛び立った後、よい魂は右へ、悪い魂は左に進むそう。左に進んだ魂は、終わりのない闇へと落ちて行くのだそうですよ。つまり天国と地獄に分かれるというわけですね。

伝説自体は、さらに細かいのです。レイナ・ア・カ・ウハネの岩に到着する前にも、魂はヨコハマ・ベイ付近(ワイアナエコースト)にあるケアヴァウラという地で、ある種の審査を受けるよう。そこでは先祖の霊に迎えられ、本当に死期が来ているのかどうか確かめられるとか。死期が来ている魂はそのままレイナ・ア・カ・ウハネに進み、死ぬ時期ではないと判断された霊は、先祖の助けを借りて、身体に戻されるのだそうです。

この有名なレイナ・ア・カ・ウハネを、今回のハイキングでは見たかったわけで。見逃したらどうしよう! と心配して本から写真までプリントアウトしていったのですが、レイナ・ア・カ・ウハネは荒涼とした地にポツンとある巨岩でした。見逃すはずもなく…。バッチリ写真を撮ってきました!

なんでもレイナ・ア・カ・ウハネは石灰岩、珊瑚その他が混じって形成されたもので、写真でわかるように上が何となく平たくなっています。近くにあった他の岩とは全く異なっていて、内部…というか岩の下の部分も、なんだか不思議な形態でした。…それにしても、古代ハワイアンがなぜこの岩を、魂の飛び立つ岩と考えたのか。岩の回りをぐるぐる回ってジッと観察しても、それがわかるわけもなく。それは恐らく形態の問題ではなく、岩の持つマナとか、気とか、そういったものを捉えての話なのかな、と思いました。ハワイでも日本と同じく、岩には魂がこもる、みたいな信条を持っていますからネ。


(岩の下の部分)

この岩の話は実は前著「ミステリアスハワイ」にも書いているのですが、岩の現物を見ることができ、今回はとても嬉しかった! ほかにもカエナ・ポイントには様々な伝説が残り、これからもいろいろ発掘していきたいな~と思っております。遠いけれど(車で1時間、歩いて1時間半)、心身ともに最高のリフレッシュになりました!
 

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2 コメント

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Unknown (COZY)
2012-05-10 23:18:09
じゅんさん、アロハ!
地獄と天国の分かれ道ですか、それはじゅんさんは見たかったでしょうね。
その前の死期の審査と言うのもミステリアスです。
それにしてもハワイアンは岩、石と言うものを大切にし、神が宿るもの敬っていますね。
日本にも酒船石とかありますが樹木の方が多い気がします。
いわゆるご神木ですね。その土地に多くあるものに
神を見出すことで敬う対象も異なってくるんでしょうね。
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Unknown (JUN)
2012-05-11 15:32:42
COZYさん、こんにちは~。
岩の上からあの世に飛び立つというハワイアンのこの信条、すごくミステリアスに感じました。
そういえば日本には、神木がすごく多いですね?
(鶴岡八幡宮のご神木が数年前に倒れた時は、悲しかったです…)
あと、山? 富士山のような霊山。ハワイのように海や浜、というのは聞いたことがないかも。
確かにハワイでもコアの巨木、だとかが神聖視されてもいいものですが、ないですね…。
国、地方により神聖視されるものが異なるのは、すごく面白いですね。ちょっとこのあたり、勉強したくなりました。
鋭いご指摘、MAHALOです!
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