森出じゅんのハワイ生活

ハワイ在住のライターが、日々のあれこれをつづります。

ハワイで「凍える」人々

2014年01月28日 | 日記
こんなこと言うと、ブッ飛ばされそうですが...。最近、ハワイが寒くて困っています! 現在の気温は19度くらいですが、薄着の用意しかない私達。家のなかで「寒い寒い」を連発しています。

そうなんです。常夏、との印象の強いハワイですが、やはり12月~3月には、折りに触れ寒い日がありまして。特に昨日&今日は、ちょうど日本の4月みたいな気候で...。家中ヒンヤリしていて、まいっています。

それがため、夕食時に家族から飛び出したのが、以下のようなひ弱~な発言の数々でした。

私「今日、私もう少しでロス・ドレスで、厚手のトレパン買いそうになっちゃった。薄手のパジャマのパンツじゃ全然だめ。足がヒンヤリして夜眠れないもの」(注:うちの近所に、大型ディスカウント「ロス・ドレス・フォー・レス」があります)
ハワイアン夫「僕はもうちょっとで、オフィスで着る温かいジャケットを買いそうになったよ。でも、通勤途中、ロス・ドレスがまだ開いてなかったから諦めた。明日は、うちから温かいジャケットを着て行くぞ」
息子「うちの学校でも、皆ブルブルしててさあ。デイブなんて、ジャケットを3枚も重ね着してた。みんなジャケットの取り合いだったよ。人のジャケットだろうがナンだろうがお構いなしだよ、こうなると」
私「あなたもちゃんとジャケット着たの?」
息子「あんなペラペラのじゃ着てても意味ないよ。明日はあのグレーのジャケットを着ていくよ」
私「え! あのジャケット? キラウエア火山とかハレアカラ火山の頂上でしか着たことないのにね。学校で着るんだ」
娘「今日、Hちゃんったらね。ジャケットを着て、教室ではずっと足に毛布を掛けてたわ。みんなその子に、ちょっと毛布貸して~って頼んだけど、その子、ずっと手放さなかった」
私「ああ、それにしても寒い! なんだか家の中にいても、扉の開いた冷蔵庫の前に立ってるみたいだわ~」
ハワイアン夫「そういえば今日、電力会社の前を通ったら、温風の吹き出してる所があってね。発電装置の前みたいだったんだけど、しばらくそこに立ち止まって、温まったよ」
息子「そうそう、トーマスが言ってた。今、住んでるエバビーチはいつも暑いし、両親が暑がり屋だから週7日、24時間、家では冷房が付けっぱなしなんだって。でも昨夜はその家に住んで初めて、冷房を切ったって。ところが数年ぶりのことだから、どこに冷房のスイッチがあるのかわからなくなっちゃって。やっと見つけたらスイッチが錆びついてて、なかなか切れなかったんだってさ。ハハハ」

...これがハワイの家庭での会話だなんて信じられますか? そりゃ、日本に比べたら全く楽園なのでしょうが...。暖房器具や冬支度が皆無のハワイの住人というのは、かくもひ弱。

明日もきっと青空が広がり、椰子の木が風になびいているでしょうが...。その木陰では、珍しく厚着をした「ハワイの人々」が、肩をすぼませていることでしょう。
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カウアイ島のマニニホロ・ケーブ、もう1つの伝説

2014年01月22日 | 神話・伝説


前回お話したマニニホロ・ドライ・ケーブのあるハエナ地区は、神話・伝説に彩られたエリア。メネフネ伝説のほか、ペレ&ヒイアカ伝説も数多く残っています。ペレはハワイの火山の女神、ヒイアカはその妹ですね。ヒイアカは、ペレの命に従い、ペレの恋人を迎えに行く物語であまりにも有名です。

そもそもその物語の中で、ペレの魂が睡眠中にさまよい、カウアイ島の王子ロヒアウと恋に落ちたのがほかならぬハエナでした。そこでペレは睡眠から目覚めた後、お気に入りの妹ヒイアカに、ロヒアウを迎えに行かせます。その絡みで、ハエナ周辺の土地は、ペレ&ヒイアカ伝説にたくさん登場するというわけです。

さて、このマニニホロ・ケーブにも、メネフネ伝説に加えてペレ&ヒイアカ伝説が残っています。正確にいうと、ペレの恋したロヒアウに関連する伝説なのですが。



ある時、ピリヴァレ姉妹(ピリヴァレが単に姉妹の住む土地の名なのか家族名なのか。今いち不明です)がハエナを訪れました。2人は人間ではなく、日光を苦手としていたそう。そのため、ロヒアウと姉が2人のために掘ったのが、マニニホロ・ケーブだそうです。結局2人はある時、夜明けにマニニホロ・ケーブにたどりつく前に朝日を浴びてしまい、岩になってしまいました。洞窟に逃げ込もうと必至で走ったそうなのですが、間に合わなかったそうです...(その岩は近くの山の尾根に残っています)。

この岩(ナー・ピリヴァイ)、次回のカウアイ旅行ではぜひ、見てみたいものです! 知れば知るほど奥の深さを感じる、カウアイ島なのでした。






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カウアイ島のマニニホロ・ケーブとメネフネの関係

2014年01月16日 | 神話・伝説


何だか他島を旅した後も、あまり旅先の話をしていませんでしたね。話は前後しますが、昨年11月に訪れたカウアイ島のお話を少しシェアさせてください。

カウアイ島では滞在していたポイプビーチから遠征して、島の北の果て、ハエナまで行ってきました。ヒッピー文化栄える?ハナレイを過ぎていくハエナは素朴な雰囲気のエリアですが、美しいビーチとユニークな自然の造形が見られる、いかにもカウアイらしい所です。

ここには少なくとも3つの大きな洞窟があり、名所になっていますが、今回はうち2箇所に行ってきました。1つは、マニニホロ・ドライケーブ。もう1つが、蒼い水をたたえたワイカナロア・ウェット・ケーブです。今回は、マニニホロ・ドライケーブについてお話ししましょう。

カウアイ島はメネフネ伝説の本拠地ですが、マニニホロ・ケーブはその1つ。昔、この地に、メネフネ族の漁師の獲った魚を盗んだ悪魔を、メネフネ達がここに閉じ込めた、という伝説が有名です。メネフネ族の漁師の頭領の名が、マニニホロだったとか。閉じ込められたのは悪魔とも悪霊とも言われていますが…。悪霊が洞窟に閉じ込められた? …ずいぶん恐ろしい伝説ですね!

ですがハエナ在住でカウアイ島のメネフネ伝説の第1人者ともいえる郷土史家で著述家、フレデリック・ウィックマン氏のお話では、悪魔の正体が微妙に異なります。メネフネ族の魚を盗んだのは、エエパ族だそうです。その結果エエパ族が、この洞窟に閉じ込められてしまった、としています。

エエパ族とは、メネフネと同じくハワイの小人族。メネフネと同一視されることもあり、たとえばホノルルのヌウアヌにも、エエパ族の伝説は残っています。ウィックマン氏は、エエパ族のことを小悪魔、と説明していますが、問題の悪魔がエエパ族だったとすると。エエパ族はメネフネと同様、いたずら好きの小人族という感じなので、ちょっとニュアンスが異なる気がしますね。何でもその1件が起こったのは、昔カウアイ島にたくさん住んでいたメネフネが、この洞窟の前に集結してカヌーで島を出る直前の出来事だったとか。もしかしたらこの伝説の背景には、カウアイの2部族間の争いのような状況があったのかしら? なァんて、勝手に推測してしまう私でした。

…真相が気になるところですが、いずれにしろ。中に入れば入るほど天上が低くなり、その先には闇が広がるマニニホロ・ケーブ。私が見学した時は真っ昼間で、大勢の観光客と一緒だったのでOKでしたが、やはりこの手の洞窟は…ブ・キ・ミ、です。閉じ込められているのが悪魔にせよ、エエパ族にせよ…。




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世界に名高い「ピペリネ」って?

2014年01月10日 | 日記


これは先日、高校生の息子の友人K君に聞いた話です。K君はオアフ島ノースショアに住んでいるのですが...。アメリカ本土かららしき観光客に、よく聞かれるのだそうです。「君、君。ピペリネはどっちかな?」とかって。

「え? ピペリネ? ピペリネ...」。それはK君には聞き覚えのない名前でした。最初、K君は、ピペリネをどこか新しいショップかと思ったそうです。なので、知りませんと正直に応えると。観光客はイライラした様子で言うのだそうです。「知らないって君。ピペリネだよピペリネ! ピペリネを知らないわけないだろう。ハワイの人間が!」。

そして観光客の男性がいろいろ説明してくれたのが、それは有名なビーチで、とか、冬は10メートル級の大波で知られて、とか、サーフィンのメッカで、などなど...。そしてK君にはやっとわかったのでした。それはピペリネなどでは決してなく。サーフィンの聖地、「パイプライン」のことだったのです! パイプライン、英語ではPIPELINEと書きますよね。知ったかぶりの観光客の中にはそれをハワイ語の地名と勘違いして、ハワイ語風にピペリネ、と読んだりする人がいるのでした。ただの単純な英語の言葉なんですけどね...。深く考えてしまったようです。

そういえばハワイでよく笑い話に、リケリケ・ハイウェイのことを「ライクライク・ハイウェイ」と発音する人がいる、なんていうのがありますが。ピペリネ話は、それの真逆! 頑張ってハワイ語発音してくれたのを笑っては申し訳ないですよね...とか言いつつ、大笑いしてしまった私でした。

(...新年早々、くだらない話で失礼しました。もっと高尚な話とか書かなきゃ、なのですが。笑って許してください~)
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キラウエアから戻りました

2014年01月05日 | 旅行


ALOHA!
昨夜、ハワイ島ヒロより戻りました。行くまでは洪水警報が出るほどの大雨が続き、雨の多いヒロの、そのまた史上最高の降雨量を記録した日もあったほどの年末のヒロ。ですが、私達が到着した1月2日は、青空が広がって素晴らしい天気でした。

翌日はキラウエア火山を見学し、昨年も行ったキラウエア・イキ火口の縦断ハイキングを楽しみましたが、この日もお天気。ただトレイルから出たとたん、雨が振り出して危機一髪でしたが...。あ、上の煙モクモクの写真は、キラウエア・イキではなくハレマウマウ・クレーターですので、念のため!



のんびりしたヒロの街を、初訪問の姉夫婦も楽しんでくれたようですが、1つだけ残念なことが。なんだか年始のヒロで、お休みの店がいくつかあったことです。たとえば私の大好きなダウンタウンのプカプカ・キッチンや、日系の惣菜店など。アメリカでは元旦以降は通常営業が普通ですが、そこは日系人の歴史が濃いヒロです。どうも日系の店では、お正月休みをしっかり取るところがあるようでした。

ま、いくつか美味しいものを食べ損ねたとはいえ、天気に恵まれ、楽しいヒロ旅行でした。またすぐ行きたい!(実はまた、3月に行く予定です) 私達にとっては、ヒロ・ノ・カ・オイ!(ヒロが最高!)なのでした。



(上は、ダウンタウンのクレープ店で食べた、キラウエア火山を模したすんごいデザートです)
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