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なぜ若い女性は地方を去るのか、それは「女性の問題」なのか?「仕事がないから」だけではない彼女たちの本音

2024年08月18日 | 生活

ハフポスト日本版 8/18(日)

<日本では約8割の地域から若年女性が首都圏に流出し、人口減少・地方衰退の一因であると言われています。でも、それって私たちが問題なんだっけ?>

地方から若い女性が去っていくのは、雇用がないことだけが原因ではない。男性よりも女性のほうが「地方で生きる」ことに息苦しさを感じている背景には、もっと根深く複合的な要因があるはずだ。

山梨県在住の24歳女性である山本蓮さんが立ち上げた「地方女子プロジェクト」は、その名の通り地方出身・在住の女性のリアルな声を集めて動画コンテンツで紹介する試みだ。

これまで顧みてこられなかった地方で生きる女性の本音を可視化した取り組みが話題を呼び、6月には「クローズアップ現代」でも取り上げられた。

地方から女性が出て行き、子どもを産まなくなったのは、果たして「女性の問題」なのだろうか。

自身も「地方女子」の当事者である山本蓮さんに話を聞いた。【取材・文:阿部花恵 編集:毛谷村真木/ハフポスト日本版】

 

地方女子の本音を可視化したい

地方女子プロジェクト」を立ち上げた山本蓮さん

――まずは「地方女子プロジェクト」とは何か教えてください。

「地方女子プロジェクト」は、さまざまな地方出身・在住の若年女性へのインタビュー取材を動画コンテンツで紹介するプロジェクトです。

地方に住んでいる、もしくは今は地方を出て暮らしている15~39歳の女性に、進学や就職の選択、地元へのイメージ、次世代に引き継ぎたくない慣習などについてインタビューし、その動画をSNSで配信します。取材から動画編集、配信まで、基本的にはすべて私一人で行っています。

目標は100人の「地方女子」の声を集めて、若い女性が地方をどう感じているかを可視化することです。

ーー若い女性に対象を絞ったのはなぜでしょう。

地元を離れて都市部に流出する若者の割合は年々増えていますが、どの自治体も男性よりも女性の人口流出率が高い。出産適齢期とされる20・30代女性の人口流出は、その地域の婚姻率・出生率にも大きく影響します。

国も自治体もそのことをわかっているので、いろいろな施策を行っていますよね。でも実際に「どうすれば若年女性の流出を食い止められるのか」と議論しているのは、ほとんどが男性(議員)です。当事者であるはずの若い女性たちが本当は何を考えているのかが、まったく見えてこなかった。

それならば、女性たち一人ひとりの率直な声を聞き、本音を可視化させてみたら? 数字では測れないものが見えてくるかもしれない。

私も地方出身・在住の24歳女性ですから当事者の一人です。高校生のときは地元が大嫌いで早く出ていきたいと思っていましたが、県内の大学に進学して一人暮らしをして、一度距離を置いたら「自然が豊かで落ち着けるし、いいところもある場所だな」と思えるようになりました。

そういう心境の変化も、「地方女子プロジェクト」の立ち上げに影響している気がします。

「クロ現」の過去最多コメント回に

ーー動画インタビューではさまざまな地域の地方女子が「田舎あるある」「なぜ絶対に地元を出たかったのか」などを率直に語っています。

私の編集が追いついていないので公開動画の本数がまだ少ないのですが、ヒアリングやインタビューはこれまで70人くらいからお聞きしています。

その上で実感するのは、地方で生まれ育った女性として話したいことが皆たくさんあるんだということ。

雇用が少ないことは大前提として、会社で男女の待遇が違うこと、給湯室は女性の管轄にさせられていること、行政は女性支援=子育て支援と一方的に決めつけ、親や周囲も結婚・出産を前提とした価値観を押し付けてくること、独身や子どもがいない夫婦は軽く扱われていること……。

そんな本音を話せる場が、そもそも地方にはあまりないのだと思います。

ーーNHK『クローズアップ現代 女性たちが去っていく 地方創生の10年・政策と現実のギャップ』(2024年6月17日放送)でも、「地方女子プロジェクト」の活動が取り上げられて話題になりました。放送後、番組公式サイトには過去最多の460件超のコメントが寄せられたそうですね。

『クローズアップ現代』の反響はやはり大きかったです。「地方女子プロジェクト」ではインタビューを受けてくださる女性を常時募集しているのですが、「私の声も聞いてください」との申し込みが増え、目標である100人をほぼ達成できる見込みが立ちました。

私としては放送前は「男だってつらいんだ」「わがまま言うな」なんて反応もあるだろうと予想していましたが、共感や改善のためのポジティブな声のほうが圧倒的に多かったことは意外でした。

当事者である女性たちの共感の声はもちろんですが、私の地元に住んでいる高齢の男性から、「町内会をやっているけれども、番組を見てこのままの形ではだめなことに気づいた」と感想をもらえたことも嬉しかったです。

女性支援=子育て支援だけじゃない

ーー番組内でも、兵庫県豊岡市の伝統行事である「だんじり祭り」の接待が、地域の女性たちの負担になっているエピソードが紹介されていました。おそらくどこの地域も行事の場は「男が前に出て、女が裏方」という似通った構図なのかもしれません。

「地方女子プロジェクト」でもそれに近い体験談はとても多く聞きます。だから、本気で地域を女性にとっても住みやすいところにしたいのであれば、まずは当の女性たちが何をどう思っているかを知ってもらいたい。そのために「地方女子プロジェクト」をいかしてもらえたら。

今後は各地で座談会や講演なども検討しており、「地方女子プロジェクト」を通じて得られた知見を、そうしたリアルな場でどんどんお伝えしていけたらと思っています。

行政だけではなく、地域の雇用を握る経営者の方々にも、どうすれば女性が働きやすい職場に整備できるのかを考えるきっかけにしてもらえたら嬉しいですね。

 

山本 蓮(やまもと・れん)

1999年、山梨県生まれ。都留文科大学文学部卒業後、県内のベンチャー企業に就職後、現在はフリーランスのWEBディレクター。若年女性の本音を動画コンテンツで伝える「地方女子プロジェクト」を2024年1月に立ち上げる。若年女性が首都圏に流出し、地方衰退の一因になっている現状を特集した「クローズアップ現代」で紹介され大きな反響を呼ぶ。


今朝確認した週間天気予報では、まだ30℃超えの日が数日あったのだが、今確認すると無くなっている。
今PCに向かっていると寒さを感じ窓を閉めた。
トマトがなかなか赤くならない。
日照不足かもしれない。
最近の天気予報を見ても曇りばかり。
作物に大事な朝の日光が少ない。