里の家ファーム

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障がい女子、複合的な差別

2020年02月15日 | 社会・経済

「しんぶん赤旗」きょうの潮流 2020年2月14日


 多くの女性が声を上げています。性被害を受けた、あなたが悪いのではない。性暴力は許さないと。いま世界中に#MeToo、#WithYouの運動が広がっています▼元TBS記者からレイプ被害を受けたとして損害賠償を訴えた伊藤詩織さんの勝訴には、多くの人たちが励まされ、力づけられました。社会が少しずつ変わってきているのを実感します▼半面、被害者が障害のある女性だと、温かいまなざしを向けてもらいづらいとの指摘も。被害者が自身の人権や人格を踏みにじられたと理解するのが難しいことや、「優生思想」が背景にあります。性暴力被害者の55%が、精神や知的、発達障害があるという調査もあります▼拘束され暴力を受けた3日間で、与えられたのは菓子パン一つ。涙を流し訴えながら同時に、「やさしくしてくれた」と話す障害のある女性。千~2千円で買春される障害女性も。作業所で働いて得る賃金が月5千円程度だと、数千円は大きな額に映ると元障害児学校の教員。「貧困なうえ、さみしさもある。本人の問題ではなく社会問題です」▼障害者施設で、職員による性暴力が発生しても、「被害に遭ったあの子はたびたび問題行動を起こすから…」。周囲が加害者をかばいだてすることも▼障害のない加害者と障害のある被害者を比べて、後者を社会的に“低い”とみなす傾向があります。障害のある女性が複合的な差別を受ける―。ジェンダー平等の実現をめざす中で、見過ごすことのできない視点です。


本日3.1ビキニデー地域集会