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米朝会談

2018年06月13日 | 社会・経済

米朝会談をどう見るか 変化を望まない人々の批判と難クセ

  日刊ゲンダイ 2018年6月13日

   12日の歴史的な米朝首脳会談。際立っていたのは、トランプ米大統領と金正恩北朝鮮労働党委員長が終始、互いを称賛する言葉ばかり発していたことだ。

 共同声明の署名式で、金正恩が「今日のために努力してくれたトランプ大統領に感謝の気持ちを伝えたい」「世界はおそらく重大な変化を目にするだろう」と言えば、トランプは「我々は非常に特別な絆を結んだ」「一緒にいられて非常に光栄だ。ありがとう」と手放しの持ち上げよう。かつて「ロケットマン」とバカにしていたことが嘘のように、「素晴らしい性格で非常に賢い」とベタ褒めだった。

 共同声明の中身は、金正恩が「朝鮮半島の完全な非核化」を約束し、トランプが「北朝鮮の安全を確約」、事実上の体制保証を与えるものだが、非核化の具体的な工程や検証方法は盛り込まれなかった。互いの“称賛合戦”に、自国民向けの“成功”アピールという政治的思惑があるのは間違いない。

しかし、史上初めてトップ同士が直接会って関係改善に強い意欲を示したことは前進だ。金正恩は「過去の克服」への強い決意と「これまでとは違う」という姿勢も見せた。トランプは対話継続中の米韓軍事演習の中止にも踏み込み、60年以上休戦状態にある朝鮮戦争について「間もなく終結することを期待している」と発言した。これで事態が大きく動く可能性が出てきたといえる。

 ■「決裂」を望んでいた安倍首相

 ところが、日本政府と大メディアは、この歴史的な転換期において、懐疑的な論調から抜け出せない。

 会談開始から共同声明までの4時間ほど、テレビは、コメンテーターや有識者が「完全な非核化がどこまで担保できるのか」とか、「北朝鮮は過去の合意をことごとく破ってきた」などと後ろ向きの議論がほとんどだった。

 政府も、安倍首相は「正しい道を歩めば北朝鮮は明るい未来を描くことができる」と発言し、蚊帳の外のくせに何を勘違いしているのか、相変わらずの上から目線。小野寺防衛相は「会談で一定の約束をしたとしても、具体的な行動が確認できるまで決して気を許すべきではない」と圧力路線のままだし、河野外相も「核を含む全ての大量破壊兵器、全ての射程のミサイルの廃棄に向け、北朝鮮の明確な関与を引き出せるかどうかが焦点だ」と強気一辺倒で“難クセ”をつけていた。

「対話のための対話は意味がない」と繰り返してきたのが安倍だ。北の脅威を「国難」と位置付け、去年は解散総選挙まで断行した。大勝すると、麻生財務相は「明らかに北朝鮮のおかげ」と言ってのけた。 

 要するに、安倍政権にとっては現状維持が望ましいのだろう。北東アジアに平和が訪れることがそんなに嫌なのか。北朝鮮が脅威でなければ困るのか。

 元外交官の天木直人氏がこう言う。

 「藤崎一郎元駐米大使が先月BSテレビに出演した際に『米朝首脳会談は失敗して欲しい』と本音を漏らしました。安倍政権は会談の『決裂』を望んでいたのですから、現状をなかなか祝福できないのでしょう。それで、目先の『非核化』にばかり執着し、国際政治の大きな変化の流れに目を向けられない。対米追従だけで来たので頭の切り替えができないのです。これから新しい時代に入る可能性が高まった。南北の協力関係も進むでしょう。日本のメディアも、今回の米朝会談を過小評価していると思います」

 先週、非営利シンクタンク「言論NPO」が日米での共同世論調査の結果を発表したが、米朝会談の行方に対する日米の温度差がクッキリ出ていた。「朝鮮半島の非核化」について、米国民は「成果につながらない」が35.9%で、「決定的な成果が期待できる」が21.8%だったのに対し、日本国民は「成果につながらない」が52.2%で、「決定的な成果が期待できる」はわずか6.2%だったのだ。他の質問項目でも日本人の悲観論が気になった。

 安倍政権と大メディアが北をひたすら敵視してきた“効果”なのだろう。

 安倍政権の「安保」とは真逆の方向へギアチェンジ

 今回の米朝会談を契機に朝鮮半島に残る冷戦構造が終焉に向かう可能性が出てきたわけだが、安倍政権で、この先の劇的な変化に対応できるのだろうか。

 「私は、米朝の国交正常化が日朝の国交正常化より先行するのではないかとみています。1971年にニクソン米大統領の特使として、キッシンジャーが極秘訪中し、日本は腰を抜かした。あの時は結局、当時の田中角栄首相が72年に日中国交正常化を果たし、米国に先んじましたが、今度は北朝鮮との国交正常化で米国が先行するでしょう。日本は拉致問題があるから身動きが取れない。トランプ大統領は米朝会談で拉致問題を取り上げましたが、今後については、日朝の2国間交渉で進めるしかありません。安倍首相は頭が痛いでしょう」(天木直人氏=前出)

 米朝国交正常化が現実になれば、日本を含めた北東アジアの安全保障や日米同盟、日本の防衛の在り方も大きく変わるだろう。実際、トランプは12日の記者会見で、「非核化までには長い時間がかかり、それまでは制裁は続ける」としながらも、「ウォーゲームは多額の費用がかかる。もともと好きではなかった」と、米韓軍事演習の中止と、その先の在韓米軍の縮小や撤収の可能性にまで言及した。つまり、将来的には在日米軍だってどうなるか分からない、ということだ。

 ■政策転換は「アベ後」しか無理

  軍事評論家の前田哲男氏がこう言う。

 「共同声明は『始まりの始まり』に過ぎませんが、それでも局面が変わったのは決定的です。“戦争状態”というギアが逆向きになる大きなレジームチェンジであり、これからさまざまなことが動き出すでしょう。非核化のペースを見ながら、在韓米軍の縮小が具体的になっていく。トランプ大統領の『軍事演習はお金がかかる』という発言は、もはや無駄なことにお金をかける余裕がない、と言っているようなもので、日米韓の軍事協力はスローダウンしていく。将来的に朝鮮戦争の終結宣言までいけば、『韓国国連軍』としての在日米軍の存在理由もなくなります。新たな安保法制で集団的自衛権の行使と海外派兵を可能にし、日米韓の軍事同盟を強化させたい安倍政権とは真逆の方向。今頃、政府は衝撃を受けていることでしょう」

安倍はしつこいくらいにトランプと日米会談を繰り返し、「安易な合意に流れないようクギを刺してきた」(政府関係者)ものの、完全にハシゴを外された。これまで北をとことん政治利用してきた不明を恥じたらどうか。

 「安倍政権の進めてきたガイドラインと安全保障政策では、現状適応力がなくなったということを、今回の米朝会談で見せつけられました。歴史的な変化に対応した政策転換は、安倍首相ではやれない。“アベ後”じゃないと無理です」(前田哲男氏=前出)

 「外交の安倍」「拉致の安倍」で売ってきたが、そろそろ退却の時を迎えたということである。


 寒い日が続きます。最高気温は10度ちょい、最低気温は10度以下と作物にとっても厳しい寒さだ。
 アスパラにはいい雨でした。

驚かれるでしょう、この草ぼうぼうのとこがアスパラ畑です。除草剤、化学肥料は使いません。草はほとんど抜かず、刈るだけです。
 江部乙に移したブラックベリー、つけてた葉はすべて枯れ、失敗したかと思いましたが、新しい芽が出てきました。

樹皮をペロリと喰われ、駄目だと思った桐木。こんなところから新芽が出てきました。ここの樹皮も孤立した状態なのですが、命の不思議です。