シス・カンパニー公演 「子供の事情」 新国立劇場 中劇場 2017.08.02 18:30~
三谷さんのお芝居で、キャストを見て~これは絶対行きたい!と、思ったんだけど、
案の定、チケット激戦でした。あれこれハズレ、A席でも!と切り替え何とかゲットできましたが、
2階最前列の真ん中で、よく見えました。
期待どおり、すごく面白い舞台でしたよ。
けど、面白いだけでなく、すごく深いというか・・・
舞台は小学校4年生の教室で、出演者はみんな小4なんだけど。
子どもは子どもなんだけど、ある意味、大人社会の縮図のような感じで、深いな~って
思いました。
小4・・・10歳ですよね。子供からだんだん、大人へ意識が変わってくる最初の時期で、
早い子だと、もう大人びた考えを持ち出すし、でもまだまだ幼稚園児に近いような子もいるしという
複雑な年代ですよね。そこに目をつける三谷さんもさすがだと思いました。
話の内容は。。。
三谷さんが小4だった昭和46年の学校の教室。
芝居の始めに・・・林遣都くんの「こんにちは、三谷幸喜です」には笑いました。
え~??林くんが三谷さんの小さいころ??
この芝居は三谷さんならぬ「ホジョリン」がストーリーテラーになるんですね
放課後の教室、すぐに下校しないで教室にいる8人の「スーパーエイト」
あだ名をつけるのが得意なホジョリン。みんなのあだ名はホジョリンがつけた。
みんなが頼りにしている「アニキ」(天海祐希さん)。いつももめごとを解決してくれる。
クラスの問題児は「ゴータマ」(小池栄子さん)
ゴータマの子分は「ジゾウ」(春海四方さん)
頭はよくないけど、いつも勉強している「ホリさん」(吉田羊さん)
恐竜博士な「ドテ」(小手伸也さん)
人の意見をリピートしているだけの「リピート」(浅野和之さん)
それから学級委員でバカ真面目な「ソウリ」(青木さやかさん)
この8人に、放課後に特別授業を受けている子役スターのヒメ(伊藤蘭さん)
そこに、転校生のジョー(大泉洋さん)がやってきて、クラスの雰囲気も序列もみんな変わってしまう
アニキに対抗するジョーは「クラスにアニキは二人はいらない」と、いろいろと画策しだす。
最初に、今クラスで問題になっている「ドテ」の水飲み場での問題。
「ドテ」が蛇口に口をつけて飲むから、女子たちが禁止にしようとしていた話・・・
それを蛇口が上を向いていなければ・・・と下向きに固定するという
解決策を出し、一気にクラスの信頼を得るジョー。
まず、ターゲットになったのがアニキ。
皆から頼りにされる立場だったアニキが、「揚げパン襲撃事件」を
ソウリにチクった事でシカトされる立場に。そしてそう導いたのが
ほかならぬジョー。しかもそう仕込んだと思わせない自然さで。
アニキに彼女自身でも感じていた弱点を突きつけ、自信を失わせ
「アニキ」の立場を奪っていく。
子どもの頃の「学校」って、ある意味、自分の社会の全てだから
シカトされるアニキが切なかったですねぇ。
お楽しみ会などとかのいろんな出来事も通して
クラスを思い通りに動かし始めたジョーは、
理科室の恐竜の化石を埋めて、ドテに発見させ、それが大騒ぎになって・・・
引っ込みがつかなくなってね。
学級委員はずっとソウリと決まってたのに、それをリピートにしてしまったり
途中から「殺人事件を起こした兄を持つものがいる」という話が出てきて。。。
一体誰だろうと思いながら進んでいく話。
これは「ホリさん」だったんだけど。同級生たちはそのことを知っていても、あえて触れないように
してきた。でも、学校に記者がきたりして。
みんなはホリさんをうまく逃がしてあげようとするんだけど、
ジョーはそこで「逃げるな」っていうんだよね。
ホリさんはそれがうれしかったと・・・そんなことからジョーは単に腹黒いだけでないんだなって
思ったりもした。
ほっこりしたのは、席替えの時に、ゴータマがあれこれ言いだして、どうも隣になりたい人がいるらしい・・・
で、それがホジョリンだった。そうなんだ~って。
相変わらずてんやわんやしてるクラスだったけど、
ある日、ジョーの筆箱を見たアニキが、ジョーのウソに気づく。お父さんは船乗りでと言ってたけど、
それは嘘で、実はお金持ちのおぼっちゃん。
そしてこのクラスを引っ掻き回すのが目的だ!とアニキに指摘されたジョー
転校前の学校では、クラスになじめずにつらい学校生活を送っていて、違うキャラになりたかったのがきっかけだった。
見つかってしまったジョーは「パパにしかられる」とわんわん泣き出す。
このときのゴータマの「アニキは裏切ったけれど、嘘はつかない」もかっこよかったな。
ゴータマはいつもアニキに注意されながらも、アニキのこと、よくわかってたんだ。
アニキはここで「クラスにアニキは二人はいらない」といい、アニキの座奪還に施行する。
そんなこんなでいろいろなことがあった4年3組。
学年の終わりには、ジョーも仲間と一緒に遊んでいる。
みんなの成長ぶりを少し見せつつ、ホジョリンのモノローグ。
ホジョリンはその後転校して、同窓会にも出ていないので、みんながどうしているか、知らないとのこと。。。
そして、最後は、みんなが相変わらずわいわいやっている教室が、舞台の奥へと、だんだん遠ざかっていく
終わり方がまた素敵で。。。昔のあの時代がどんどん遠くにいってしまって、もう戻れないんだなあ。遠い昔のことなんだな~と、なんか感傷的になりました。
すごく素敵な終わり方でした。
カーテンコールになって、奥に下がった舞台から、みんなが元気良く駆けてくる姿もよかった。
みんな10歳から現年齢に戻ったんだね(笑い)
大人から見れば「まったく子どもなんだから」って言える10歳の子たちも、その仲間の中で、どの
ポジションに自分がつくかとか、集団に受け入れられるかなど、みんな悩んでいて、それは大人社会と
同じなんですよね。そんなことを思い出させてくれる話でした。
それこそ「子供の事情」だよね。さすがだな。三谷さん。
あと、10人のキャスト、それぞれのエピソードが一度は出てくる話の作りも、ちょっと感動だった。
で、ミュージカルなんだよね~生ピアノ(荻野清子さん)が袖にスタンバってるんですもん。
すてきだった~
ときどき、みんな急に歌いだしたり。。。
天海さんも大泉さんも、みんな歌うまいしね~
カテコもそのまま歌だった(笑い)
青木さやかさんがリードして
「みんな早く帰れよ。これで終わりだよ」とかさ。
これもなかなかよい演出だと思った。まあ、魔都夜曲で慣れた私にはちょっとだけ物足りなかったのも事実だけど。
さて、キャストの感想。もうすごいキャストですよね。豪華すぎる
アニキの天海さん
絶対当て書きですよね。ほかのキャストもそうだけど。
かっこいいアニキでした。この役は天海さんしかできない!
ジョーの大泉さん
存在感抜群。あの腹黒さ、すばらしいな~
そしてよくしゃべる。
どこからアドリブなんだろう。三谷さんも自由にやらせてる感じでしたよね。うん。
歌もうまいんだよね。ぜひミュージカルもやりましょう!
ゴータマの小池さん
目がくるくるして、いたずらっ子だよね。もう演じることが楽しくてって感じだった
一番生き生きしてたな~
ヒメの伊藤蘭さん
めっちゃ弾けてませんでした?学芸会のときのあのおおげさな演技には笑った。
コメディエンヌぶり発揮でしたね。
ホリさんの吉田羊さん
難しい役でしたよね。オドオドしている感じだったのは、そういう背景か~って
あとからわかったけど。いろいろ背負ってるからの役つくり。さすがでした。
「エノケソ」に続き、美声を聞けてうれしかったです。
ソウリの青木さやかさん
元気はつらつなセリフ回しが、正義感にあふれる、将来の都知事候補(笑い)にぴったり。
いつのまにか、青木さやかさんっていい女優さんになりましたよね。
滑舌がよいから舞台向きだし。
カテコは最高でした。
リピートの浅野さん
浅野さん10歳?って笑えるんだけど。どう考えてもおじいちゃんなのに。
ときどき、スイッチが入るのが笑えた。
ドテの小手伸也さん
私、初めて見るんじゃないかって感じですが。
こういう子いたよな~って思った。蛇口に口つけちゃうような子。
すごく優しいんだよね。
ジゾウの春海さん
おばあちゃん子なんだよね。妙に達観してる。
そこが春海さんの醸し出す雰囲気とあって、ぴったりでした。
それからホジョリンの林遣都くん
三谷さんの役だもんね(笑い)ちょっとかっこよすぎない?
オドオドしているようであり、でも自分の芯もあるという複雑な役柄をしっかり演じてました。
ストーリーテラーも兼ねてて、お疲れ様でした。
このキャストの中で唯一の若手だもんね。
今後が期待できる役者さんですよね
10歳かあ・・・自分の10歳のころを思い出したりして。
学校終わって教室にはいなかった!
すぐに家に帰って、団地の公演とか、近くの川で遊んでる10歳でした。
もう1度、いろいろわかったうえで見たかったお芝居だったです。
でもWOWOWで放送あるらしいから、楽しみです。
三谷さんのお芝居で、キャストを見て~これは絶対行きたい!と、思ったんだけど、
案の定、チケット激戦でした。あれこれハズレ、A席でも!と切り替え何とかゲットできましたが、
2階最前列の真ん中で、よく見えました。
期待どおり、すごく面白い舞台でしたよ。
けど、面白いだけでなく、すごく深いというか・・・
舞台は小学校4年生の教室で、出演者はみんな小4なんだけど。
子どもは子どもなんだけど、ある意味、大人社会の縮図のような感じで、深いな~って
思いました。
小4・・・10歳ですよね。子供からだんだん、大人へ意識が変わってくる最初の時期で、
早い子だと、もう大人びた考えを持ち出すし、でもまだまだ幼稚園児に近いような子もいるしという
複雑な年代ですよね。そこに目をつける三谷さんもさすがだと思いました。
話の内容は。。。
三谷さんが小4だった昭和46年の学校の教室。
芝居の始めに・・・林遣都くんの「こんにちは、三谷幸喜です」には笑いました。
え~??林くんが三谷さんの小さいころ??
この芝居は三谷さんならぬ「ホジョリン」がストーリーテラーになるんですね
放課後の教室、すぐに下校しないで教室にいる8人の「スーパーエイト」
あだ名をつけるのが得意なホジョリン。みんなのあだ名はホジョリンがつけた。
みんなが頼りにしている「アニキ」(天海祐希さん)。いつももめごとを解決してくれる。
クラスの問題児は「ゴータマ」(小池栄子さん)
ゴータマの子分は「ジゾウ」(春海四方さん)
頭はよくないけど、いつも勉強している「ホリさん」(吉田羊さん)
恐竜博士な「ドテ」(小手伸也さん)
人の意見をリピートしているだけの「リピート」(浅野和之さん)
それから学級委員でバカ真面目な「ソウリ」(青木さやかさん)
この8人に、放課後に特別授業を受けている子役スターのヒメ(伊藤蘭さん)
そこに、転校生のジョー(大泉洋さん)がやってきて、クラスの雰囲気も序列もみんな変わってしまう
アニキに対抗するジョーは「クラスにアニキは二人はいらない」と、いろいろと画策しだす。
最初に、今クラスで問題になっている「ドテ」の水飲み場での問題。
「ドテ」が蛇口に口をつけて飲むから、女子たちが禁止にしようとしていた話・・・
それを蛇口が上を向いていなければ・・・と下向きに固定するという
解決策を出し、一気にクラスの信頼を得るジョー。
まず、ターゲットになったのがアニキ。
皆から頼りにされる立場だったアニキが、「揚げパン襲撃事件」を
ソウリにチクった事でシカトされる立場に。そしてそう導いたのが
ほかならぬジョー。しかもそう仕込んだと思わせない自然さで。
アニキに彼女自身でも感じていた弱点を突きつけ、自信を失わせ
「アニキ」の立場を奪っていく。
子どもの頃の「学校」って、ある意味、自分の社会の全てだから
シカトされるアニキが切なかったですねぇ。
お楽しみ会などとかのいろんな出来事も通して
クラスを思い通りに動かし始めたジョーは、
理科室の恐竜の化石を埋めて、ドテに発見させ、それが大騒ぎになって・・・
引っ込みがつかなくなってね。
学級委員はずっとソウリと決まってたのに、それをリピートにしてしまったり
途中から「殺人事件を起こした兄を持つものがいる」という話が出てきて。。。
一体誰だろうと思いながら進んでいく話。
これは「ホリさん」だったんだけど。同級生たちはそのことを知っていても、あえて触れないように
してきた。でも、学校に記者がきたりして。
みんなはホリさんをうまく逃がしてあげようとするんだけど、
ジョーはそこで「逃げるな」っていうんだよね。
ホリさんはそれがうれしかったと・・・そんなことからジョーは単に腹黒いだけでないんだなって
思ったりもした。
ほっこりしたのは、席替えの時に、ゴータマがあれこれ言いだして、どうも隣になりたい人がいるらしい・・・
で、それがホジョリンだった。そうなんだ~って。
相変わらずてんやわんやしてるクラスだったけど、
ある日、ジョーの筆箱を見たアニキが、ジョーのウソに気づく。お父さんは船乗りでと言ってたけど、
それは嘘で、実はお金持ちのおぼっちゃん。
そしてこのクラスを引っ掻き回すのが目的だ!とアニキに指摘されたジョー
転校前の学校では、クラスになじめずにつらい学校生活を送っていて、違うキャラになりたかったのがきっかけだった。
見つかってしまったジョーは「パパにしかられる」とわんわん泣き出す。
このときのゴータマの「アニキは裏切ったけれど、嘘はつかない」もかっこよかったな。
ゴータマはいつもアニキに注意されながらも、アニキのこと、よくわかってたんだ。
アニキはここで「クラスにアニキは二人はいらない」といい、アニキの座奪還に施行する。
そんなこんなでいろいろなことがあった4年3組。
学年の終わりには、ジョーも仲間と一緒に遊んでいる。
みんなの成長ぶりを少し見せつつ、ホジョリンのモノローグ。
ホジョリンはその後転校して、同窓会にも出ていないので、みんながどうしているか、知らないとのこと。。。
そして、最後は、みんなが相変わらずわいわいやっている教室が、舞台の奥へと、だんだん遠ざかっていく
終わり方がまた素敵で。。。昔のあの時代がどんどん遠くにいってしまって、もう戻れないんだなあ。遠い昔のことなんだな~と、なんか感傷的になりました。
すごく素敵な終わり方でした。
カーテンコールになって、奥に下がった舞台から、みんなが元気良く駆けてくる姿もよかった。
みんな10歳から現年齢に戻ったんだね(笑い)
大人から見れば「まったく子どもなんだから」って言える10歳の子たちも、その仲間の中で、どの
ポジションに自分がつくかとか、集団に受け入れられるかなど、みんな悩んでいて、それは大人社会と
同じなんですよね。そんなことを思い出させてくれる話でした。
それこそ「子供の事情」だよね。さすがだな。三谷さん。
あと、10人のキャスト、それぞれのエピソードが一度は出てくる話の作りも、ちょっと感動だった。
で、ミュージカルなんだよね~生ピアノ(荻野清子さん)が袖にスタンバってるんですもん。
すてきだった~
ときどき、みんな急に歌いだしたり。。。
天海さんも大泉さんも、みんな歌うまいしね~
カテコもそのまま歌だった(笑い)
青木さやかさんがリードして
「みんな早く帰れよ。これで終わりだよ」とかさ。
これもなかなかよい演出だと思った。まあ、魔都夜曲で慣れた私にはちょっとだけ物足りなかったのも事実だけど。
さて、キャストの感想。もうすごいキャストですよね。豪華すぎる
アニキの天海さん
絶対当て書きですよね。ほかのキャストもそうだけど。
かっこいいアニキでした。この役は天海さんしかできない!
ジョーの大泉さん
存在感抜群。あの腹黒さ、すばらしいな~
そしてよくしゃべる。
どこからアドリブなんだろう。三谷さんも自由にやらせてる感じでしたよね。うん。
歌もうまいんだよね。ぜひミュージカルもやりましょう!
ゴータマの小池さん
目がくるくるして、いたずらっ子だよね。もう演じることが楽しくてって感じだった
一番生き生きしてたな~
ヒメの伊藤蘭さん
めっちゃ弾けてませんでした?学芸会のときのあのおおげさな演技には笑った。
コメディエンヌぶり発揮でしたね。
ホリさんの吉田羊さん
難しい役でしたよね。オドオドしている感じだったのは、そういう背景か~って
あとからわかったけど。いろいろ背負ってるからの役つくり。さすがでした。
「エノケソ」に続き、美声を聞けてうれしかったです。
ソウリの青木さやかさん
元気はつらつなセリフ回しが、正義感にあふれる、将来の都知事候補(笑い)にぴったり。
いつのまにか、青木さやかさんっていい女優さんになりましたよね。
滑舌がよいから舞台向きだし。
カテコは最高でした。
リピートの浅野さん
浅野さん10歳?って笑えるんだけど。どう考えてもおじいちゃんなのに。
ときどき、スイッチが入るのが笑えた。
ドテの小手伸也さん
私、初めて見るんじゃないかって感じですが。
こういう子いたよな~って思った。蛇口に口つけちゃうような子。
すごく優しいんだよね。
ジゾウの春海さん
おばあちゃん子なんだよね。妙に達観してる。
そこが春海さんの醸し出す雰囲気とあって、ぴったりでした。
それからホジョリンの林遣都くん
三谷さんの役だもんね(笑い)ちょっとかっこよすぎない?
オドオドしているようであり、でも自分の芯もあるという複雑な役柄をしっかり演じてました。
ストーリーテラーも兼ねてて、お疲れ様でした。
このキャストの中で唯一の若手だもんね。
今後が期待できる役者さんですよね
10歳かあ・・・自分の10歳のころを思い出したりして。
学校終わって教室にはいなかった!
すぐに家に帰って、団地の公演とか、近くの川で遊んでる10歳でした。
もう1度、いろいろわかったうえで見たかったお芝居だったです。
でもWOWOWで放送あるらしいから、楽しみです。
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