物部の森

日常感じたこと、趣味のこと、仕事のこと・・・等々
日記風に書いてます。

【昔話】わたしの就職活動日記

2009年04月22日 | Weblog
 今思えば自分自身はナメた就職活動であった。

 大学4年の時、浪人時代通っていた予備校が、多角化の一環で就職活動生向けの企業採用セミナー事業に乗り出すことになり、そこのスタッフのアルバイトをしないかという誘いを受けた。ちょうどこちらも就職活動をしないといけないなと思っていたので、二つ返事で引き受けた。参加企業の人事部担当者の対応から、集まった百人規模の学生を前に当日の司会進行まで、まずまず割のいい時給でやらせてもらっていた。
 司会をしながら、色々な企業の説明を聞けるし一石二鳥。控え室で人事部の方と話をしながら、私自身も大学4年生で就職活動生なんです、と身分を明かすと、さすが当時は就職バブル時代、「今度うちの本社へ来なよ」とお誘いを受け、個別にお話を伺ったりもできた。
 そんなわけで、今の学生のようにしっかりした「企業を決めるにあたっての“軸”」みたいなものは一切持たず、、そのセミナーの参加企業だけしか見ていない、という戦略もへったくれもないシューカツだった。
 ただ今思うと良かったのは、たくさんの中小企業の話を聞けたこと。もし他の学生と同じく大規模会場で行われているような企業セミナーをまわっていたら、ほぼ大手企業しか話を聞かなかったであろう。それがこの時はセミナー主催者側として、某No.1総合商社から初めて名前を聞くような中小まで、全参加企業の話を聞けた。たとえ大手でなくても、世界に誇る技術を持っていたり、ニッチマーケットでシェアをがっちり掴んでいるところなどたくさんあることを知り、「あまり大きくない企業で自身の守備範囲を広くして仕事をするのもええなあ」と思った記憶がある。

 本日21日の日経新聞によると、来春大手企業の大卒採用人数は前年度比2割減と、石油ショック以来の減少幅だそうだ。逆に言えば、労働市場では優秀な新卒学生が大手以外に流れていく動きが起こるということ。中小にとってはある意味チャンスである。すべてキャリアは「プランド・ハプンスタンス」、たまたま昨今の市況低迷がきっかけで、優れた人財が前途有望な無名企業と結び付き、日本経済の底上げにつながっていくことは十二分に考えられる。

 すべての学生に良いご縁がありますように。
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