自由に優雅に暮らす野生の鹿といっしょに 、
午後三時の紅茶。
「食べきれないかも」って普段は躊躇するケーキセットを注文。
キャラメル風味のムースがごく薄く挟み込まれた、四角い小さな洋梨のケーキ。
今日は本格的な紅茶といっしょに、なんだか食べてみたくなったのです。
何年ぶりかのケーキセットは心底美味しく感激しましたし、こういう時間を持つことができる幸せを感じ、ありがたく思いました。
そしてやっぱり今日も…
思い出の場所でのこんな素敵なティーセットを前に、父が来ないはずはなく。
吸い寄せられたみたいにガサっていう音と共に、すごい存在感で勢いよく枯葉がテーブルの上に(ありえない方向から)落っこちてきて、びっくり。
時々、父はこうしていつも突然、面白いかたちで目の前に現れるのです。
かわいいね!
このままかぶってみたいけど、
やっぱり断面が可愛いので、切ります。
ほんとに美味しい果物だなあ。
だいすきな無花果。今年もそろそろ終わり。
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この一年間、色々考えて、でも焦ることなくゆっくり決めた父の納骨場所。
どう考えても、今の私たちのそばにいて欲しく、近くのお寺に決めました。
四季があり、いつでも木々や花の美しい温かいこのお寺は、鳥や花が好きだった父の永遠の居場所として、しっくりきましたし、何より一度は父が自分で選んだ地なのです。
三九九段の登廊を上がったところにある本堂で丁寧に供養していただいて、観音様の足元に触れ、どうかどうか…と父の平安をお願いする。法要中、「ここが、これからの父の住処なのだなあ」と感慨深く見入る。
全て終え、ホッと安心感に包まれながら境内を歩いていると、可愛らしいピンクのフジバカマに淡い瑠璃色の蝶がフワリフワリ、そこらじゅうに何十匹飛び回っていて、一瞬別世界に来たみたいな夢心地に。
何とも言えず優しい世界。
あぁ、これは父だなって思いました。
ここに眠るたくさんの他の人たちといっしょに、私たちを見送りに出てきてくれたと感じずにはいられませんでした。
触れても逃げず、ふわふわとなんとも自由に宙に浮かぶ不思議な蝶たちを見ていたら、ここはきっと心穏やかに過ごせる安住の地なのだと確信。
2011-10/12
刺さるほどの、意外と力強い秋の陽を浴びて、オレンジにかがやく蝶。
この花には、いつもこの蝶がいっぱい。
寒くなる前のこの貴重な季節を少しも無駄にしたくない!と焦るのは、人間も動植物もみんな同じみたいです。
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今日から秋!って感じの10月1日、ここ関西から一年ぶりのJR新幹線に乗って…埼玉県へ。
姉の引越のお手伝いです。
当日ちゃんと行けるかな、この私に何ができるかしら?って何日も前から少々緊張気味で体調整えて出発。
無事出発できて、とりあえずよかった。
11時にはお腹がすいて、腹ごしらえ。作ってきたお弁当で早いお昼。次から次へと変わる風景見ながら電車の中で食べるお弁当って楽しいですよねぇ。
私、家の中でも電車気分を味わいたくなって、キッチンのテーブルを出窓ギリギリのところまで持ってきて食事をすることがよくあります。
手の潤いを吸い取られながら大量のダンボール箱と格闘し、
箱を開けたはいいけどサイズ的に収納がうまくいかず途方に暮れ、
子供が楽しく通学できるよう、生活をうまく軌道に乗せることに気を遣い、
慣れない土地でスーパーマーケットや病院についてのアンテナをはってみるも知り合いもおらず情報乏しく不安になり…
何より、なんか、空気が違う、気がする。なんだか泣けてくるしんどさ。
それでもやっぱり今年も十月最初には姉の誕生日がやってきて、姉と甥っ子と三人で、夜に小さなパーティを。パパはまだまだ不慣れな新しい職場で遅くまでがんばっています。
みんなクタクタでそれどころじゃない感じだったけれど、それでも頑張ってろうそく点けて、歌って、食べて。
食器はまだまだほとんどダンボールの中だから、ちょうどよい皿など無くてみんなでフォークでつつきながら食べた、思い出のケーキ。
「てんこうせいがきたあ!」と囲まれて緊張しながらも「ボクのとくぎは、耳をうごかすことです」としっかり自己紹介をし、日ごと地域になじんでゆく小さな甥っ子。
子供の順応力に驚き、心強く思いました。大人もこんなふうに軽くしなやかでいれたら…。
結局、色々気になりながら一週間目で帰宅の途につきました。ママを頼んだよ。
(画像:名古屋を出て、三重へ入り奈良へ…この辺り特有の温かい見慣れた風景を見たとき、帰ってきたなあとホッ)
さて、うちの母さん。
らぶの夜鳴きの世話や、小さな小さな苗の世話など、生き物相手にだいぶ気を遣いながら頑張ってくれたみたいです、ふふふ。
みんながたまには違うことするのも、いいこと、いいこと。