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俳優・勝地涼くんのこと。

『機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazar-』(3)-10(注・ネタバレしてます)

2024-11-15 17:36:33 | ガンダム00

・情報の奔流に苦しみ叫ぶ刹那にティエリアはこの情報の奔流は自分とヴェーダで受け止める、彼らの本質を、思いを、受け止めろと言う。
苦しみに耐えて目を開いた刹那に数々のヴィジョンが映る。宇宙空間を遥かに進んでゆき、少し木星に似ているある惑星がクローズアップされ、さらにその中深くへ視界が潜っていく。
赤っぽい海の中で生まれた無数の結晶状の生物。その結晶同士が緑色に輝く光でうっすら繋がっているのは脳量子波なのか。やがて小さな太陽の下の厚い雲を抜けた遥か下方(海で生まれた生物が陸地に上がった?)、小さな結晶がたくさん融合してある程度大きな結晶体を形成する。そうした結晶がいくつも存在している世界に稲光が走る。
惑星が何度も自転し(何年何十年も時が過ぎたという表現でしょう)惑星の表面に大きな目のような物が現れ縦方向にリング様のものも現れる。長い年月の間にELSはさらに融合を繰り返し、ついに惑星全体がELSになったということなのでしょう。彼らの最繁栄した時期でしょうね。

・さらに年月が流れるうち、彼らにとっての太陽が巨大化して彼らの星を飲みこむほどになりさらに爆発する(恒星が寿命を迎える時、小~中くらいの星なら巨大化してから小さく萎み、大きな星なら巨大化した後大爆発=超新星爆発を起こした後に萎むかブラックホールになるかする)。小型のELSが次々焼き尽くされる中、巨大な球形のELSは命からがら炎から脱出。
最初これは燃え尽きようとする惑星から脱出したELSの群れだと思ってたんですが、少し後でティエリアが「彼らの母星は死を迎えようとしていて」と言っている。ここで燃え尽きてしまっていたなら「死を迎えた」になるはず。つまりあの炎から脱出した球体はELSと一体化した彼らの母星そのものだったっぽい。瑪瑙のような縞模様がなくなってるのは太陽の炎熱のために水分が蒸発した他の変動があったためだろう。
惑星そのものもそこに一体化したELSも何とか無事で、太陽もすでに爆発してしまったのならこれ以上膨張した太陽に焼かれることもない。なぜなお母星は死を迎えようとしているのか。おそらくは太陽がなくなってしまったゆえでは。太陽が近くに存在する惑星上で誕生した生命体だけに、人類同様太陽なしでは長く生息できないのでしょう。
母星ELSから球形ELS(いわゆる巨大ELS)が分離するシーンの少し前に白い小さな星が縦に光を放っていますが、おそらくあれが超新星爆発後に萎み白色矮星となった元太陽で、あの弱弱しい光ではとてもELSの生命の糧には足りない。というわけで新たな太陽を探して惑星ごと移住するために探査隊として巨大ELSを送り出した、という流れなのでは。

・旅だった巨大ELSはさらに小さい光(より小さい球形ELS?)を4つ分離させる。少しでも早く移住先を見つけるために手分けして探そう、ということなんでしょうね。
そうしたうちの一つが木星に辿り着いてエウロパを見つけ地球に飛来し、ここは良さそうだと巨大ELSを呼び寄せたものと思われます。

・ELS誕生から旅立ちまでの歴史を離れて見ている刹那とティエリア。「そうか、彼らの母星は死を迎えようとしていて、生き延びる道を探していたのか」とティエリア。「繋がることで、一つになることで、相互理解をしようとしていた・・・」と刹那。
彼らが語りながら見ている前で、ELSがつぎつぎ小惑星にとりついている。地球みたいな星に取りつき、あっと言う間に星全体が銀色に埋め尽くされてしまう(中に生命体がいたならどうなってしまっただろう?)。クアンタが対話に成功していなければ遠からず地球もこうなっていたのかな。
あの銀色の星にそのまま住みつかず、地球方面にやってきたということは、ELSが住みやすくするための侵食が仇になってかえって彼らにとっても住める環境じゃなくなってしまったのか。それともあの星だけではELS皆が暮らすには足りず他にも惑星が必要だとなったのか。
小説版によると「エルスたちは惑星に取りつき、自分たちの住環境を整えるために侵食を開始するが、その惑星は彼らの荷重を支えきれず、金属の皮膜に全体を覆われ、死へと向かった」とのこと。

・「行こう、彼らの母星へ。俺たちは分かり合う必要がある」という刹那に「いいのか?」とティエリアが尋ねる。
長い旅になるのは必定、しかも誰も行ったことのない宇宙の果て。ティエリアが一緒だとはいえ不安で孤独な旅になる。そしてフェルトにもマリナにも、ソレスタルビーイングのクルーにも二度と会えなくなるかもしれない。
イノベイターの刹那は年の取り方がゆっくりのはずだから何十年単位の旅にも耐えられるだろうが、普通の人間は寿命が尽きてしまうかもしれないので。それでもいいのか?という意味の質問でしょう。

・「いいも悪いもない。ただ俺には生きている意味があった」。
前半と後半が繋がってないような回答ですが、「いいも悪いもない」とは、行きたい行きたくないという感情はさておいて自分には行くという選択肢しかありえない、迷う余地はないということ。これは自分にしかできない、自分がやるべき仕事であり、それが自分の存在価値、「生きてる意味」である、というのがこの言葉の指すところでしょう。
すでにアレハンドロ・コーナーの野心を挫き、その背後にあったリボンズ・アルマークの野望を実質彼の傀儡であったアロウズごと葬り去った。刹那の人類に対する貢献度はとてつもなく大きいはずですが、刹那にとってはなお幼い頃に両親を殺した、その後も誤った信仰のために、ソレスタルビーイングに入ってからも自分たちの信念のために、やむなく人を殺してきた自分を赦すには足りなかったのだろう。
ようやく相手を殺すのでなく和解する、わかりあうという形で戦いに幕を引くことができた。ずっと“わかりあいたい”と望み戦争根絶を目指してきた刹那は初めてそれを果たせたことに今までにない充足感を覚えたのはないか。
だからこの相互理解をより深く確かなものにするために、ELSの本当の真髄部分と対話しなくてはならない(今回対話した巨大ELSはあくまでも出先の部隊の指揮官クラスなので。脳量子波を通じて地球圏で起こったことは筒抜けでしょうが、やはり親善大使が出向いて直接話をすることに意義がある、という意味合いと解釈してます)。
刹那にとっては辛くともやり甲斐のある、自己肯定感を与えてくれるミッションだということですね。「生きている意味があった」と口にする時の刹那の声に万感の思いが滲んでいます。

・「みんな同じだ。生きている」「生きようとしている」。刹那とティエリアの声に重ねてその頃のプトレマイオス。ELSに激しく侵食されたサブブリッジで今にも自分たちも飲み込まれそうな状況の中寄り添って立つイアンとリンダ。モニター越しに両親の危機を見つめ泣きじゃくるミレイナ。娘を少しでも安心させようとするのかリンダが穏やかに微笑んでいるのが切ないです。
それでもかすかに涙ぐんで何か話しているのは別れの挨拶と強く生きろといった励ましを口にしてるのでしょうか。

・巨大ELSの外へ出ようとするクアンタ。ソードを使って脱出口を開けようと構えると、自動的に脱出口が開く。ELSが開けてくれたのは明白ですが、和解したにもかかわらず穴開けて出るつもりだったのか(苦笑)。

・「だが、なぜこうもすれちがう」と刹那の独白。機体の半ばが侵食されたハルートからマリーが、ついでアレルヤが宇宙服で脱出。その最中に機体が爆発。吹き飛ばされる二人。アレルヤ脱出直後だけど大丈夫だったかな。

・「なまじ、知性があるから、些細なことを誤解する」「それが嘘となり、相手を区別し、」「わかりあえなくなる」。
ELSの外に出た刹那がソードを投げ捨てると少し離れた前面に丸い輪のような空間が浮かぶ。続いて刹那は何らかのシステムを起動させる。
その頃サバーニャは片足を失いながらもなお交戦中。「アニューとだってわかりあえたんだ。おまえらとだって!」戦いながらもロックオン的には和解の意思があるようだ。
イノベイド、つまりは姿は人間と変わらず、しかも自分自身でも人間だと思いこまされていた―メンタリティが人間と変わらなかったアニューと金属異性体を同列に相互理解可能と考えるロックオンもすごい。それだけアニューとわかりあうのが困難だったというか、彼女がイノベイドとして覚醒させられてしまい、話が通じなくなった時の絶望感が大きかった(彼女の正体をうすうす察していたとはいえ)裏返しなのかもしれませんが。

・高軌道ステーションで文字通り額に汗して懸命に働く沙慈。沙慈が作業してる数十メートル後ろでモビルアーマー?が宇宙空間に向かってくりかえし射撃している。たぶん向こうに見える星屑みたいなのがELSなんだろうな。結構危険なのねここ。そのころ脳量子波遮断施設で祈るように手を組むルイス。生きるために、周りの人を生かすために、皆がそれぞれの場所で自分にできることを一生懸命やっている姿が心に沁みます。

・目の前の丸い空間―ゲートに入ってゆきそのまま姿が消えるクアンタ。最初ELSが用意した異空間への入口(木星に突如出現し大勢のELSが現れた穴=ワームホールのような)なのかと思ったのですが、ゲートの周囲にクアンタの部品が固定されているのと、さっき刹那が何かシステムを立ち上げていたあたりからすると、これもクアンタの機能の一部なんでしょうね。
小説版によると「GNソードビットを機体前方に集めて、円形のフィールドを完成させる。そのフィールドは、ビームを防ぐためのものではなく、量子ジャンプを行うためのゲートだ。」とのこと。

・クアンタが消え、ゲートも消えた後にGN粒子が青白く輝く二つの輪になり波紋のように広がってゆく。この二つの輪は∞(無限大)のようにも英字のO(オー)を二つ並べたようにも見える。このシーンで気づきましたが、おそらく作品名であり刹那の機体名でもある00(ダブルオー)はGNドライブを二つ積んでいる=ツインドライブであることからの命名ではなく(というかそちらは後付け)、無限大の能力を秘めていることを示唆した名前だったのでしょうね。

・波紋の広がりを契機としてか、ELSがいっせいに戦闘も侵食もやめて一か所に集まってゆくのをパイロットスーツ姿のコーラサワーがぽかんと見ている。無事でよかったわ。不死身伝説は無事継続中だった。

・目の前の機械類がELSに呑まれつつあったイアンとリンダ、結晶化したELSがすぐ頭上に迫っていたマネキン、その後方奥の離れた場所に立って寄り添いあっているビリーとミーナ、みな侵食が突然止まったことに驚く。
ミーナが「ビリー、見て!」と驚きの声をあげ遠くを指さす。ビリーは「なんという現象だ」と息を呑み、マネキンもプトレマイオスのクルーもみな呆然。「これって・・・」「嘘だろ?」「これは・・・」。
すぐ後のシーンで彼らを驚かせた「現象」とはELSが花の姿になったことだとわかりますが、最後のフェルトだけは少し驚きのニュアンスが違う気がする。フェルトもこの後のマリナと同様その花が何の花なのか、なぜ和平の意思の象徴としてこの花が選ばれたかを察したからでしょうね。スメラギがフェルトの方を見てるから彼女もこの花の由来をわかっているのかも。

・大統領たちもアザディスタンの王宮に避難していた人たちも皆驚きに目を見張る中、バルコニーに立つマリナは穏やかな中に強さを感じさせる笑顔で「見えるわ刹那、あなたの思いが。そう、たったそれだけのことで、世界は一つになるのね」。
ここで青空にうっすら浮かぶ月に少し離れて黄金色の大きな花が咲いている姿が初めて映る。ずっと宇宙空間のシーンが続いていたので、久しぶりの青空が本当に晴れ晴れとしたハッピーエンドの空気を盛り上げます。
パンフレットの水島監督と脚本の黒田氏の対談によると「一輪の花はTVシリーズの時から、平和の象徴としてOPやEDを含め、平和や命を象徴するものとして繰り返し描いてきましたから」(監督)、「刹那の根源的な部分にエルスが触れた結果があの花なんです。戦場で花を踏みつけにするようなところからスタートした少年が、“花”の大切さを示す、というのがポイントかな、と。」(黒田氏)とのこと。

・宇宙空間から見たELSが集まった花の姿。少し向こうに月、さらにその先に地球。結局ELSはこの場所に定住したということでいいんでしょうか。太陽さえあれば惑星に依る必要はないのかな。
滅びに瀕した故郷を脱出してボートで流れ着いた難民に「上陸は認められません。でも我が国の領海内でボートのまま生活することは許します」と言ってるようなもんじゃないのかこれ。この場合難民の方がよほど強いのに、よく不利な条件で納得してくれたよなあ。
まあ生身(彼らにとっては)のまま宇宙空間を移動できるくらいだから、別に苦にならないのか。ここに定住と決まれば母星呼び寄せてもいいんだし(惑星なんて大きなものが丸ごと移動できるのかという疑問はありますが)。

・そしてELSが戦闘も侵食もやめ花の形に集まったのは刹那が巨大ELSの中に入り対話に成功した時点ではなく、刹那が量子ジャンプで彼らの母星へと旅だったあとだった。
つまりジャンプする距離は長くとも一瞬で刹那は母星ELSにたどり着き、ここでも対話を成功させ、その時点をもって地球人とELSの和平が結ばれたということなのか。巨大ELSと対話した段階で停戦くらいしてもいいと思うのだが。その数分?の間に死んだ人もいるだろうに。
そういえばクアンタムバーストが発動したにもかかわらず、セカンドシーズン終盤のトランザムバーストの時のように、この宙域の人間たちの心が繋がりあったような気配はない。巨大ELSの中が閉ざされた空間だったということか、クアンタムバーストはトランザムバーストに比べ(より威力は強力になってるんだろうが)指向性が強くてELSに対してのみ対話のチャネルが開かれたということなんだろうか。

・サバーニャのコクピットから出てきたロックオン(とハロたち)が驚いた顔で、アレルヤとマリーは抱き合いながら笑顔で、中央のおしべ?から脳量子波を放っている金色の花を見つめる。
スメラギやフェルトも笑顔、大統領やマネキンは厳しい表情から泣き出しそうな笑顔に変わる。この時点でまだマネキンはコーラサワーの生存を知らないんじゃないかな。
そして変わらず穏やかな笑顔のマリナの姿を最後にエンディングが流れる。ここで映画が終わったと勘違いした人も多かったのでは。一応物語に決着はついてるし。

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