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「たたら製鉄」の操業実験を公開 日本工業大学

2009年11月03日 17時33分02秒 | 宮代ニュース
日本工業大学では3日、学園祭の恒例イベントとなりつつある「たたら製鉄」の操業実験を一般に公開した。「たたら製鉄」は日本の昔からの鉄造りの方法で、高炉を使う現在の製鉄法が普及するまで、山陰地方を中心に行われていた。



生産性が悪いことから高炉法の普及で衰退したが、日本刀の原料となる玉鋼(たまはがね)が製造されるなど、品質的には素晴らしい製鉄(製鋼)法であることから、なお研究が続けられ、現代でも一部操業が行われている。



日本工業大学でも研究が行われており、操業実験が定期的に行われているが、学園祭に併せて操業の模様を一般に公開しているもの。



「たたら」には、一般的な鉄を得るための「銑押し法(ずくおしほう)」と玉鋼などを得る「押し法(けらおしほう)」があるが、日本工業大学では11月1日に「銑押し法」の、3日に「押し法」の実験を公開した。



「たたら」とは、製鉄炉などに空気を送る込むための鞴(ふいご)のこと。この送風作業は重労働で鉄の出来を決める、操業のメインを占める作業であったことから製鉄作業全体のことを「たたら」と呼ばれるようになったといわれている。日本工業大学ではその送風装置に掃除機を利用している。



製鉄作業で最も重要なことは炉内の温度管理、昔は、炎の色を見て判断したといわれるが、現代は熱電対を使って容易に炉内の温度が測定できる・・・。



ただ、交互に行われる砂鉄と



木炭の挿入は手作業。



午前7時過ぎから始まった作業は午後2時前にはほぼ完了。



かなり質の良い、の塊が出来たようだ。



炉から取り出し





冷やす。



飛び散る火花に実験を見守った子ども等も「おー」と驚き。



なお、日本工業大学では11月22日、「NPO ものづくり教育たたら」が実施している「子どもたたら教室」の5回目の講座として「たたら操業」が行われる予定で、見学することも可能な見通し。