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詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

さっきはあんなに大きかった月が

2014年12月09日 | 
さっきはあんなに大きかった月が
いまはもうあんなにちいさい
とろりととろけだしそうなほど黄色くて
路地の隙間からとつぜん
顔をのぞかせて
ぎょっとさせられた
追いかけて
角や屋根を幾つも通り越して
ようやく広い通りに出ると
もうすっかり遠くなってしまった
いまは雲に吸い込まれて
うっすらと余韻をひいている
上にはまだ何層も雲が控えているよ
これからまだなんべんもくぐっていかなくちゃならない
そして最後にはつるりとてっぺんに
明るい顔を見せてくれるだろう

豪華ホテルみたいな病院や
お化けみたいなスーパーや
渋滞しているテールランプ
テレビの音、お味噌汁の匂い
自販機でドリンクが転がり落ちる音
夫婦喧嘩、宿題しなさい
猫の丸めた背中
の向こうでひっそりと
おこなわれていること
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年齢

2014年12月06日 | 
一本でいられる年齢がある。
そう気付いたのは
いまは雷に打たれた木のように
ふたつに裂けて反り返っているから。
見える景色は
ピントの合わない眼鏡をかけているように
ゆがんでいる。
おさまりが悪く、しっくりしない。
しょっちゅう心の向きを変えてみる。
そういう年齢。
ある程度の歳になると
それはそういうもので
この先もひとつになることはなく
亀裂は深まっていくばかりなのだろうか?

だけどこのままでも・・・

目を閉じると、
港の古い倉庫の二階。

目を閉じると、
潮の匂い。
水がやさしく砕ける音。
船体が岸壁に擦れる音。
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「川べりで」の雲と月

2014年12月02日 | 雑記
なぜかいまさら「川べりで」の雲と月の写真です。
携帯の写真を見返していて(年賀状準備中)、ふと。
この詩を強調したいわけでもなく、
「詩に書いた情景を写真で見せる必要はあるのかな?
それってどういうことなのかな?」
という疑問ともやもや(雲だけに?)もなくはないのですが、
なんとなく。
おもしろい雲だったので。







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