詩と写真 *ミオ*

歩きながらちょっとした考えごとをするのが好きです。
日々に空いたポケットのような。そんな記録。

こぼれる、白い受容

2016年05月03日 | 
ひとの詩を読むのは
占いを見るようなもの
言葉の垂れ幕を
行ったり来たりして

手首の内側の血管が
青く複雑な模様を描いていて
少し伸びすぎた爪が
ひどく気にかかる

天窓から入る白い受容
考えあぐねて開いた形の両手に
空気のような固さで
注ぎ、あふれ、こぼれる

押しても引いても
言葉はつかむこともできないし
手離すこともできない
それで受容の中にしばし留まってみる

そばの川べりに集まる
くちばしと脚の黄色い鳥の
さえずりもこずえの模様を編み
天窓から降る

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