聴くネタバレ映画・ドラマと英語日記

~元MC苅田三貴が見た映画やドラマを私情バンバンはさんでご紹介♪

西部劇とコミックの融合

2013-02-06 16:17:36 | 洋画クライムアクション・バイオレンス
このシリーズに慣れたからなのか
今作の監督・製作がイーストウッドだからなのかは判りませんが、
リシーズでは4作品の中で1番好き


暗闇から彼が浮かび上がるシーンでは
渋すぎて、若干笑っちゃったもん

いえいえ、もちろん笑う映画じゃないんでしょうけど
いいんです、楽しんでいるんですから


とっくにお正月も終わり、
2月に突入しているのに私の中ではまだまだ続いています。
勝手に"クリント・イーストウッド特集"


第何弾だったかは忘れてしまったけど、このシリーズは第4弾



ダーティハリー4



1作目からは10年以上経過し、
ハリーはより一層、ダーティになっていますよね

いいのかな。
こんなに一杯殺しちゃって
この辺りは彼の原点である西部劇を髣髴させます。

同時にグレーゾーンを描いている部分は
現代と共通する所があって共感が持てました

以前、一挙放送の時は見逃してしまったけど
再びWOWOWでO.A.してくれましたよ




キャリアと共に過激さも増している
サンフランシスコ市警に勤める
"ダーティハリー"ことハリ・キャラハン刑事クリント・イーストウッド


行きつけのカフェに強盗が入れば
お得意の44.マグナムをぶっ放し
特捜部が追っている犯罪組織のボスは
心臓発作で死なせる始末


そんな彼を心配してか
はたまたほとぼりを冷まさせる為か
ドネリー警部補(マイケル・キュリー)から
連続殺人事件の被害者の出身地
サンポーロに行くよう命じられます。


不満はあるものの捜査を進めるハリー。

被害者は股間を撃たれている事から
復讐だと気付くのですが、
田舎町のジャニングス署長(パット・ヒングル)からは
何かと疎まれ、邪魔されてしまいます



そんな中、1人の美しいブロンド女性
ジェニファー・スペンサー(ソンドラ・ロック)と出会い、
親しい関係になるのですが…


決め台詞の「Go ahead,make my day.(撃て、望むところだ)」は
ロナルド・レーガン大統領にも引用され
シリーズ最大のヒットとなった第4弾は
イーストウッド自らがメガホンを取りました














1作目の時は衝撃だった
"最初に犯人が判っている"という事。

今となってはもちろん
このシリーズにとっても当たり前になり
今作もジェニファーが犯人だと判るんですよね。

だからどう捕まえ、どういうラストになるのか
興味がある訳ですが…



すごい意外でしたね~~




今までは法などで裁ききれない
どうにもならない不条理さに苛立ちを覚え
もやもやした感じで終わっていたけど
ある1つの答えを出していた


どこまでがイーストウッドの見解なのかは判らないけど
法で裁けない悪人を自らの手で裁くグレーゾーンを
ある意味肯定したって事ですもんね~


もう1つ、犯人も完全なる"悪"じゃなかった。
これがグレーゾーンの肯定に繋がる理由でしょうけど。



実はジェニファーは若かりし頃、
高校生の妹と共に集団レイプされていた


犯人の1人が署長の息子だったばかりに
事件をもみ消され、無罪放免…

復讐として、1人1人目を見て殺していくんですが、
そんな彼女を誰が責められるのでしょう…

あれだけの事をされたら
妹の様に精神を患っても仕方ないし、
普通には暮らしていけない…


だから同情もするし、共感も覚えるんだけど
やっぱり意外な気がしました

グラン・トリノ(08)のラストもまた印象的だっただけに



とは言え、敵が完全なる"悪"じゃなかったのも良かったし、
ハリーの恋愛も見られたし
暗闇から浮かび上がってたし、(しつこい)
シリーズの中では1番好きな作品になりました


ただし、最後の作品が残っていますからね。
どんな風に17年の歴史に幕を閉じるのか
今回はあんまりサンフランシスコが映っていなかったけど
もっと映っているのか、こちらも楽しみです


ダーティハリー4
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