ネコ好きSENの洋画ファン

ワン5ニャン9と共棲。趣味は洋画と絵画。ライフワークは動物・野生動物の保護救済、金融投資。保護シェルターの設立をめざす

不定期連載小説「ブラック・プリンセス」の3回目

2012-12-11 00:30:37 | 小説はいかがでしょう★

 

みなさん、こんばんは。

いよいよあと一週間で総選挙ですね!

もうどこに投票するか決めましたか?

 

さきほどNHKの世論調査で

「民主党、よくやったと思うヒト」が、たったの「1%」だったので、

思わず笑っていまいました。

 

東京8区のキング・石原伸晃にチャレンジした山本太郎氏

千葉4区の野田っちに勝負をかける三宅雪子さん

それから、当落ギリギリの真紀子、

いやあ、今回の衆議院選は、話題が尽きませんね!

 

 

 

 

さて

不定期連載小説「ブラック・プリンセス」の3回目です。

 

 

 

 

【ブラック・プリンセス】

その3

 

 

 

それきり修司の姿が消えた。

 正確にいうと金曜の夜、仕事帰りに飲みに行こうと誘ったが、早朝の準備があると

断られ、それが最後になった。

 

なんど電話してもテープ音声ばかりで、アパートの部屋にもいない。

雀荘にもサウナにも、行きつけの飲み屋にもいなかった。

土曜からの新聞がポストに入りきれなくなっているし、田舎の両親が送ってきたコメも

ドアの前に放置されている。

 

おかしい。

トラブルをかかえて帰ってくることはあっても、失踪するとは夢にも思わなかった。

 

 

 おれはすぐさま修司が話していた山田工業をたずねた。

しかし、あらわれた男は大きく腹の出た小男で、首がほとんどなく、どの角度から

眺めてもダチョウには見えなかった。

 

「加瀬という男は知らんなあ。加瀬修司……いや、知らん。会ったこともないし今後

会う予定もない」

「しかし、あの、つい最近も……社長と個人的な付き合いが、あの、あったはずで

すが」

「わしと?」

社長は目を細めた。

「わしは新工場の開設で一か月ほどベトナムに行っていたんじゃ。日本に帰ってき

たのは三日前じゃよ」

 

 

いったいどういうことだ。

修司の話はやはり加瀬ネタか。

ありもしないゴールド話で、今頃は会社のみんなの笑い者―――だとして、あいつ

はなぜ消えてしまったんだ。

騙されたことに気づかず今も探し続けているのか―――そんなはずはない。

 

悪い予感がする。

 

ものすごく悪い予感が。

 

 

 

つづく