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ネコ好きSENの洋画ファン

ワン5ニャン9と共棲。趣味は洋画と絵画。ライフワークは動物・野生動物の保護救済、金融投資。保護シェルターの設立をめざす

SENのお金の悩み相談所その6

2019-07-12 15:11:15 | ファイナンス・インテリジェンス

 

 

みなさん、ハロ~~~~!!

もう暦の上では夏ですね。(肌寒いが

7月ですよ!!

今年も半分終わっちゃったわけで。

 

近況でいえば

パソコン買いました。

7使っとったんですけど、やたらと調子が悪くて。

 

SBIのトレーディング画面がうまく表示されず、

これには困ったとして。

問い合わせたらオペレータさんが、

「ああら、あーた、まだ7使ってるの? 7の対応はそろそろ終わるよう」

という感じで。

 

立ち上がりも遅かったり、アクセスしてもなかなか開かなかったりで

不自由してたとです。

 

で、

そんなこんなで新しいものにしたんですけどね。

これがまあ、データ移動がめんどくさいんですよ!

写真とか文書とか、印刷もしなくちゃなんなくて。

もう、なんのかんのって。

アプリとかもね、入れなおさなきゃならないわけですよ。

 

で、

わからず。

最新性って操作性もぶっ飛んでいて。

ぜんぜんわからない。

機能もすっごくってね、おじさんはそんなに使わんとです!

いらんです。

いらんとです!!!!

 

それでは前回のつづきです。

 

 

 

 

SENの不連続小説 その6

 

 

 

 

おれSENは

東京の郊外

倒壊間近の雑居ビルの 2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で、

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちと過ごしている。

 

 

でも、

ごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれの悩みを抱えながら。

 

 

 

 

 

「その話っていうのはね、

少し前の……ちょうど6月になった頃だったかな。

一日中しとしと雨が降っていて

肌寒くってね」

 

 

 

「今日もそんな感じだよね」

 

 

 

「もう少し寒かったねえ。

夜だったから……9時を回ってたかな。

いつもなら、客も来ないし、6時くらいに閉めるんだけど

たまたまその日は居たんだよ、野球を見てたりしてさ」

 

 

 

「今はドームだから、雨でも中止にならないよね」

 

 

 

「そうそう!

 

まあ、それはいいんだけど、そのとき、ドアフォンが鳴ったんだ。

小さい音で、テレビでホームラン打っていたら聞こえなかったんじゃないかってくらい」

 

 

 

「壊れてたの? ドアフォン」

 

 

 

「そうじゃなくて!

押す力が弱いんだろ。

押すのを迷ってたみたいなんだよ」

 

入ってきたのは男と女だった。

男が二十七、八歳くらい、女のほうはもうちょっと若いくらいのカップル。

傘がなかったのか髪とか服の肩あたりとか濡れていて

なんだかやつれているというか、疲れているというか、

若いのにさ、男のほうはやたら暗い感じ」

 

 

 

「ふうん……ここってお金の相談所でしょ。

もしかして借金取りに追われてるのかな」

 

 

「どうだかねえ。。

そういうのには来てほしくないけど。

 

男のほうは顔色が悪くて、白っぽいっていうかクリーム色というか

立っているのもきつそうで女にもたれてた。

やたら大きなコートを着ているんだけど、その下はパジャマみたいな。

ほら、袖の先とか、足の、コートの下のところから見えるじゃん。

縞柄のパジャマが見えたんだよ」

 

 

 

「夜逃げかな」

 

 

 

「ちょっと口を挟まないでくれる。

それでね、すわってくださいって言ったら、すぐにすわって。

その、きみがすわってる二人掛け用のソファ。

ふたりがぴったりくっついてるのよ」

 

少年は自分が座っているソファに目をやり、ちょっと顔をしかめた。

 

 

 

 

「夜分おそくにすみません、って女のほうが切り出した。

肩までの髪でおでこだして、灰色のトレーナーに紺のスカート、足元は

スニーカー。連れの男よりしっかりしてる」

 

 

すみませんけど、お金の相談ではないんです。

 

ほう、ではご用件はなんですか?

 

わたしたちの結婚の立会人になってほしいんです。

 

 

 

「け、っこんの立会人? どういうこと」

 

 

 

「いきなり言われて、おれも驚いちゃったよ」

 

 

 

別に立会人もいらんでしょ。

ふたりで結婚届に署名して、ハンコ押して役所に出せばいいんだし。

 

客の男がせき込んだ。

ものすごく激しく。

背中を丸め、肩を揺らし、とても苦しげだ。

 

 

おれはタオルをとり、ふたりにわたした。

女がタオルで男の髪や肩を拭いてやっている。

自分が濡れているのは全く気に留めず。

 

男は小さく呻き声をあげて、ソファの背にもたれた。

 

ライトに照らされた顔を見て、

さっき表情が暗く見えたのは目の下に深い隈ができているからだ、と気づいた。

 

 

 

 

 長いのでつづく

 

 

 

 

 

 

 


SENのお金の悩み相談所 その5

2019-04-17 22:13:20 | ファイナンス・インテリジェンス

 

 

みなさん、こんにちは。

窓から舞い込む薄紅色の花びら

ほんのり肌寒い午後をいかがお過ごしでしょうか。

 

さてね、

わたくしも田舎に越してから早や6年となりました。

6年ですよ、6年!!

はっやいですねえ、もうすっかり田舎者です!

 

まあ、じっさい、

おれも田舎者になったなあ~~~なんて思うことも

サムタイムスあったりするんですよ。

 

この前ですけどね。

東京に行ったとき

階段を下りていくと、すでに電車が来ているじゃありませんか。

駈けだすおれ、しかし無情にも電車は出て行ってしまいます。

 

 

ああ、どうしよう!!!

遅刻だああああ!!!

 

と、時計を見ながらあたふたしていたら

どうしたことでしょう、来たんですよ、次の電車が!!!

 

ええええ、なに、もう来たの!???

 

5分も経たず来たんです、次の電車が。

 

ビックリしましたねえ、

やはり東京は違うなあ、と。

東京にいた頃は感じませんでしたけどね。

 

 

おれが住んでいる街では1時間に1本とか

ぜんぜんふつーにありますから。

 

まあ、5分後に来た電車にビックリしているおれ自身にも

ビックリしましたけど。

 

 

田舎化してるとです。

 

それと、この前MTB(自転車)で街中を走っていたときのこと。

前の方で車が何台か停まっている。渋滞しているんですね。

 

それでおれは、「ありゃりゃ、事故でもあったのかな」と思ったんですよ。

 

ただの信号待ちだったんですけど。

 

 

東京だったらちょっとした渋滞なんてふつーじゃないですか。

それが田舎にいたら

渋滞なんてめったにないから

「事故ったんかなあ」と思ったりするわけです。

 

まあ、人も車も少ないから、事故なんてほとんどおこりませんけどね。

 

 

もう完全に田舎者化ですなあ。 

 

さあて、それでは本日のメインテーマ!!

どうぞ~~~~~!!!

 

 

 

 

 

★★✰★✰

 

SENの不連続小説 その5

 

 

 

 

おれSENは

東京の郊外

倒壊間近の雑居ビルの 2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で、

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちと過ごしている。

 

でも、

ごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれの悩みを抱えながら。

 

 

 

 

 

 

「なるほど。

財産を特定人に相続させるためには

遺言(いごん)が一番いいですよ」

 

 

 

「やはり」

 

 

 

 

「兄弟姉妹だけでなく

会ったこともない遠い親戚が突然あらわれて

自分には金をもらう権利がある、なんて主張されても困りますからね。

ときどきいるそうですよ、そんな連中が。

会ったことがないからよけいに非情な態度もとれるそうで」

 

 

  

「へえ、こわいね。

誰がいるかなんてわからないもんね。

とくにジュンの家系ってなんだかんだ色々いそうだし」

 

 

 

 

 「遺言の作成も今はずいぶん簡単になったとか」

 

 

 

 

「そうなんですよ。民法の改正がありましてね。

ご本人が自分で書かれて、財産目録と印鑑があればできちゃいますから」

 

「それじゃ今から自筆遺言を作成しますか?」

 

 

 

 

「ええ、ぜひ……ああ、でも財産目録が……」

 

 

 

 

「保有している資産全てですね。不動産から有価証券。銀行にある現金とか。

パソコンで作成することもできますよ」

 

 

 

 

「前に作った目録と印鑑が自宅の金庫に入っています。

書き足したり、削除する項目もあろうと思いますが」

 

「自宅に戻ってとってきます。20分もかからないので」

 

 

 

 

「ぼく、ここで待ってる」

 

 

 

 

「……」

 

 

 

 

「待ってるから早く行ってきてよ」

 

 

 

 

「わかった」

「それじゃちょっと失礼します」

 

 

 

 

立石が出ていき、少年は床にいたネコを膝に抱いた。

ネコがごろごろとのどを鳴らして甘える。

 

 

 

 

「なんつーか、不思議な緊張感がありますね。おたくら」

 

 

 

 

「え?」

 

 

 

「ようわからんけど」

 

 

 

 

「なにが? どういう意味」

 

 

 

 

「いや別に、なんでもないとです」

 

 

 

 

「ジュンはさっきのイケメンを心配してるんだよ。

やだなあ、まだぼくを信じてないみたい」

 

 

 

 

「おじさんにはわかりませんね。

副社長までやってる男が、こんなガキの、いや失礼、若い男の言いなりになるなんて」

 

 

 

 

 「ベッドの中じゃぼくが言いなりになってる」

 

 

 

 

 

「あのさあ、やめてくれる、そういう話」

 

 

 

 

「ねえ、おじさん。ぼくの話を聞いてくれる?」

 

 

 

 

「な、なによ」

 

 

 

 

「今日さ、昼間だけど、ソファでうたたねしてたの。

春っぽくて、なんか温かくて、そんな午後はたいてい昼寝してるんだけど」

 

 

 

 

「きみって無職だったよね」

 

 

 

 

「そしたらネコたちがなにか追いかけてた。

ぼくはネコたちが生きものを捕まえたら

すかさず逃がしてあげるの。

家の外に。

セミとかトカゲとか」

 

 

 

 

「いいことだよ。

どんな生きものでも命は大切にしないと」

 

 

 

 

「それが蛾だった。

ぼくが気づくのが遅かったのか、

だいぶ弱っちゃってて……。」

 

「だから両手で、そうっと。

手のひらで覆うようにつかまえて、窓から逃がしてあげた、庭に向かって放して」

 

 

 

 

 「よかったじゃない……」

 

 

 

 

「よろよろ飛んでいるから、がんばれよ、って思いながら。

そしたら、

そしたらさ、

ぼくが見ている前で、

鳥がさーっと飛んできて、ぱくっと」

 

 

 

 

「あちゃーーー!」

 

 

 

 

「もうショックだった。

鳥は悪くないんだけど、野生ってそういものだから仕方ないんだけど、

なんかすごいショックで。

だってさ、まるでぼくが

食べなよ、って感じで放ったみたいじゃない。

鳥に向かってさ。

あの蛾に気の毒なことをしてしまった」

 

 

 

 

「そうだねえ、

善意でしたことなのにね」

 

 

 

 

 

そうなんだけど……」

 

 

 

 

「まあ、次から気を付けることだよ。

 庭に放すときは、鳥がいないかどうかちょっと確かめてからにするとか」

 

 

 

 

「うん、そうだね。聞いてくれてありがとう」

 

「こんどはおじさんの話をしてよ。

なんか、胸がつまるような……」

 

 

 

 

「胸がつまるような話ねえ……」

 

「ああ、そういえばーーーーーーーー」

 

 

 

 

 

長くなったので、つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


SENのお金の悩み相談所 1回目の4

2019-01-22 13:00:05 | ファイナンス・インテリジェンス

 

 

みなさん、新年あけましておめでとうございます。

なんかもう春みたいな気候になってきましたねえ、昼間は。

 

 

わたしは暑がりでしてね。

外がまあ暑くて、気温なんかもわりと高いのに

店やビルディングの中はずっしり寒さ対策をしている。

あるでしょ、そんな感じでしょ??

 

もうコートを脱いだって暑くて、息苦しくて、、ちょっと苦労しちゃっています。

 

 

 

そうそう、そういえば

おとといのことですが

日曜ね

一昨日の日曜。

 

今の世知辛い日本を象徴しているなあ、と思うことを

目の当たりにするシーンがありました。

 

 

日曜の夜のことです、さっきも言ったけど。

いつもの台湾料理屋にいきました。

 

ラーメンだのチャーハンだの、あれこれ注文をして、

運ばれて食べていますと

日曜とあってか店も混んできます。

 

それで、

となりのテーブルに親子がやってきました。

 

父親は30代後半か40代

息子はどう見ても小学生、5年生くらいか。

いや、3年生かもしれない。

そのあたりの相違はわからんとです。

 

で、ふつーに注文してます。

 

 

それからなんです。

おれが、あれ? と思ったのは。

 

 

さっきも言ったように混んでいますから、

料理もちょっと時間がかかる。

 

それでもこの店は早い方で、

おれなんかはそれが好きなんですけど

 

 

で、その親子。

一言も話さない。

 

目も見合わせない。

 

親父は足を組み、姿勢を斜めにして、ずっとスマホを見ている。

 

小学生の少年は何をするでなし、ずっとテーブの木目を見ている。

 

料理が運ばれて、食事をしているときもいっさい話さない。

ぜんぜん。

親父は食べながらも左手のスマホを離さず、一言もなし。

 

少年を見ると

バツが悪そうな顔で食べている。

 

親子じゃないとしても、向かい合う2人の間に地球一周分くらいの距離がある。

寒々として、料理の味なんかわかるのかな、って感じです。

 

 

おれは先に食べ終わって出ましたが、

あの二人はおそらく最後まで会話なしでしょう。

 

 

で、

でね、

そのオヤジの。

スマホ命のおやじの

究極に驚いたのは------------------

 

そのオヤジ

ずっと見ていたスマホ

ずっと待ち受け画面だったのです。

 

複数アイテムが並んでいるだけのスマホの画面。

 

ずっとですよ。

動画を見るわけでもない。

ツィートを流しているわけでもない。

 

 

それってどういうこと????

 

わからんとです!!!

 

 

つまりは、子供と話したくないのでスマホを見ているふりをした、

ということなのでしょうか。

 

嫌な感じがしましたよ。

なんか子供が可哀相でね。。

 

少年よ、がんばれよ。

親は選べないが、大志を抱けよ。

 

 

さて、

えええ、さて!!!

 

前置きが長くなりましたが

いよいよメインの始まり始まり~~~~!!!

 

 

 

■□■□■□■□■□■□■□■□

 

 

 

 

 

◆ 

おれSENは

東京の郊外の

倒壊間近の、雑居ビルの2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

相談に応じる側がこの始末だから、客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちとすごしている。

 

 

でもごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれが、さまざまな悩みを抱えながら。

 

 

 

第1回 

その4

 

 

 

 

「それで、具体的には?」

 

 

 

 

「実は、わたしの全財産を特定の者に

相続させたいと思いまして……」

 

 

 

 

「3億ぜんぶを???

 

あ、いえ、それは可能ですよ。

相続には遺留分といって

強制的に財産の一部を分け与える制度がありますが

兄弟姉妹は対象外ですからね」

 

  

 

 

「家もですね。

ずっと住めるように―――それを確実にしておきたいのです。

わたしに何かあったとき、

第三者によって不正が行われないように―――」

 

 

 

 

「第三者というよりあのヒトたちでしょ。

そのなんとかぶんって―――」

 

 

 

 

「遺留分」

 

 

 

 

「そのいりゅうぶんがないからってさ、

わからないよね、どんな手を使ってくるか」

 

 

 

 

ガチャ。

いきなりドアが開く。

 

 

「SEN、おっと来客中だったか」

 

 

 

 

「なんだよ、もう!

営業中なんだからノックくらいしてよ。

すみません、立石さん」

 

 

 

 

「いや、失礼。

お客がいるなんて一度もなかったから―――あれ、副社長?」

 

 

 

 

「え? あ、ああ

もしかして―――暮井さん?」

 

 

 

  

「奇遇ですね。

こんなところでお会いするなんて」

 

  

  

 

「こんなところで悪かったね。

ほう、

ふたりはお知り合いなんですか」

 

 

 

   

「仕事上の……

新規の取引先というべきでしょうか」

 

 

   

 

「そうですね、

そういうことになりますか。

取引は、まあ、まだわかりませんが」

 

 

 

   

「こ……ちらは……副社長の?」

 

 

 

  

「あ、あぼくですか?

こんにちは

はじめまして

森瀬と言います」

 

  

 

 

「あ……あ、どうも、わたしは……」

 

 

 

  

「おまえね、

自己紹介なんてしてる場合じゃないでしょ。

席を外しなさいよ。

ほら、早く」

 

 

  

 

 

 

 

 

  

{??」

 

 

 

 

 

 

 

  

 

「KEI?」

 

 

 

 

「ごめんごめん。

それじゃ出直します。

では副社長、森瀬くん。ごゆっくり」

 

 

 

「……」

 

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


SENのお金の悩み相談所 1回目の3

2018-12-09 20:22:33 | ファイナンス・インテリジェンス

 

みなさん、こんばんは。

いやあ、いっきに寒くなりましたねえ。

 

外飼いの子がいるのでチョー心配です。

犬小屋の中にネコハウスを置き、

たっぷりのふかふか毛布を敷いているのですが

雪が降ったりしたら、もう少し別の対策を立てないといけませんね。

 

 

さて、寒かったので昨日はラーメンを食べてきました。

 

 

ふつうにタンメンです。

 

でもって今日は、台湾料理。

 

 

今日もまたラーメンなんですけど、これが台湾ラーメンです。

微妙に中華とは違うんですよね。

中華よりスパイシーなんです。

それも独特のスパイシー。

 

わたしは中国はもちろん台湾にも行きましたが、食事はどちらも美味かったです。

(西安料理はイマイチ、観光として台湾はイマイチでしたが

 

さて、本題です。

 

 

 

 

 

おれSENは

東京の郊外の

倒壊間近の、雑居ビルの2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

 

相談に応じる側がこの始末だから、客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちとすごしている。

 

 

でもごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれが、さまざまな悩みを抱えながら。

 

 

 

第1回 

その3

 

 

 

 

「で、どんなお悩みを?」

 

 

 

「わたしは、すでに両親はなく、

姉がいるのですが、この姉ともほとんど音信はなく……

いや、なかった、と言うべきでしょうか」

 

 

 

「続けて、続けて」

 

 

 

「姉は、まあ、それなりの暮らしをしているのですが

なんと言いますか金遣いが荒く

娘さんの結婚式も、そうとう派手にやったようで……」

 

 

 

「あ、いますね。そう言うヒト。

まあ、お金があるんでしょうけど」

 

 

 

赤ん坊の頃に一度しか会っていない娘さんの

ご祝儀に300万円出せと」

 

 

 

「さ、300万円!?

マジですか。それで結婚式ができちゃうじゃないですか」

 

 

 

「でも、ジュンは300万出したのに

文句言われたんだよね」

 

 

 

「えっ、 ジュン?」

 

 

 

「あ、すみません。

わたしのことです」

 

 

 

「親の家に住んでいるんだから

その半分をくれって。

家を売らないなら、現金で半分くれってさ」

 

 

 

「相続ですね。

ご両親がお亡くなりになったとき、

ジュンくんは分割相続されなかったのかな?」

 

 

 

「え」

 

 

 

 

 

「あ、しました、しました。

わたしが家を、姉は預貯金で。

それで、均等に分けたのですが

自分たちは子供もいるし、相手のかたの妹弟の面倒を見ているとか何とか」

 

 

 

「本当かどうかわからないけどね。

ようするにジュンがおとなしいから図に乗っちゃってるんでしょ。

言えば何でも出すと思ってるんだよ」

 

 

 

「浩二、それは言わないって約束だろ」

 

 

 

「だって、何も言い返せないんだもの」

 

 

 

「あのう、ジュンさんと浩二さん。

きちんと分けてあるなら

今さら家の半分をわたす必要はありませんよ。

拒否することができます」

 

 

 

「今のは一つの例でして……

まあ、そういう感じなので

はっきり言って付き合いたくない家族なのです」

 

 

 

「嫌いなんですね。わかりますう……」

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 


SENのお金の悩み相談所 1回目の2

2018-12-02 12:40:49 | ファイナンス・インテリジェンス

 

 

おれSENは

東京の郊外の

倒壊間近の、雑居ビルの2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

 

相談に応じる側がこの始末だから、客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちとすごしている。

 

 

でもごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれが、さまざまな悩みを抱えながら。

 

 

第1回 

その2

 

 

 

「わたしが代表のSENです」

パソコンで作った名刺を、相手のグラスの横に置く。

 

「それでは、まず、ご相談を始める前にこの契約書にサインを―――」

 

 

 

「サイン?」

(契約書を手に取って)

「想定外の結果が出ても……効果が得られない場合でも……

ノークレーム、ノーリターン……金は必ず払う……」

 

 

 

「いえね、わたしの相談はぜんぜん役立たないと、金を払わない客がおりましてね。

いや、めったにいませんよ。

そんなの、ほとんどおりませんよ。

でも一応ってこともあるじゃないですか。

念のためって言うでしょう。

それで、こうして、相談を始める前に、契約書にサインしてもらうことにしているんです」

 

 

 

「わかりました」

 

 

 

「はい、サインをありがとうございます。

では早速、簡単な自己紹介をしていただけますか?」

 

 

 

「立石と申します。年齢は52歳。

自動車メーカーに勤めております」

 

 

 

52歳か。ほう、もう少し若く見えたけどねえ。

とすると、このふたりは親子かな。

「そちらは?」

 

 

 

「ぼくは森瀬です。21です」

 

 

 

名字が違う―――ということは親子じゃないのか。

「森瀬くんは学生ですか?」

 

 

 

「いいえ」

 

 

 

「それじゃ―――なにかお仕事を?」

 

 

 

「今は、なにもしていません」

 

 

 

無職か。

なんとなくな。

 

この青年の純粋な、透き通ったイメージは、世俗にまみれていないということかな。

可愛い顔をしているからホストに向いているけどねえ。

知り合いのナイトクラブに紹介してやっても―――うほほ。

 

「さて、立石さんは、どんなお金の悩みがあるんですか?」

 

 

 

「わたしは……あの、結婚しておらず、それゆえ子供もおりません。

大田区に古い屋敷と少しばかりのたくわえがあるくらいで」

 

 

 

「たくわえとはいくら程ですか?」

 

 

 

「だいたい1億……か、2億くらい」

 

 

 

「ええ、そんなにあるんですか。

それじゃお金の心配なんていらないじゃないですか」

 

やった、これはいい客だ!

上客じゃないか!!

儲かるぞ!

 

 

 

つづく