ネコ好きSENの洋画ファン

ワン5ニャン9と共棲。趣味は洋画と絵画。ライフワークは動物・野生動物の保護救済、金融投資。保護シェルターの設立をめざす

SENのお金の悩み相談所 1回目の3

2018-12-09 20:22:33 | ファイナンス・インテリジェンス

 

みなさん、こんばんは。

いやあ、いっきに寒くなりましたねえ。

 

外飼いの子がいるのでチョー心配です。

犬小屋の中にネコハウスを置き、

たっぷりのふかふか毛布を敷いているのですが

雪が降ったりしたら、もう少し別の対策を立てないといけませんね。

 

 

さて、寒かったので昨日はラーメンを食べてきました。

 

 

ふつうにタンメンです。

 

でもって今日は、台湾料理。

 

 

今日もまたラーメンなんですけど、これが台湾ラーメンです。

微妙に中華とは違うんですよね。

中華よりスパイシーなんです。

それも独特のスパイシー。

 

わたしは中国はもちろん台湾にも行きましたが、食事はどちらも美味かったです。

(西安料理はイマイチ、観光として台湾はイマイチでしたが

 

さて、本題です。

 

 

 

 

 

おれSENは

東京の郊外の

倒壊間近の、雑居ビルの2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

 

相談に応じる側がこの始末だから、客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちとすごしている。

 

 

でもごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれが、さまざまな悩みを抱えながら。

 

 

 

第1回 

その3

 

 

 

 

「で、どんなお悩みを?」

 

 

 

「わたしは、すでに両親はなく、

姉がいるのですが、この姉ともほとんど音信はなく……

いや、なかった、と言うべきでしょうか」

 

 

 

「続けて、続けて」

 

 

 

「姉は、まあ、それなりの暮らしをしているのですが

なんと言いますか金遣いが荒く

娘さんの結婚式も、そうとう派手にやったようで……」

 

 

 

「あ、いますね。そう言うヒト。

まあ、お金があるんでしょうけど」

 

 

 

赤ん坊の頃に一度しか会っていない娘さんの

ご祝儀に300万円出せと」

 

 

 

「さ、300万円!?

マジですか。それで結婚式ができちゃうじゃないですか」

 

 

 

「でも、ジュンは300万出したのに

文句言われたんだよね」

 

 

 

「えっ、 ジュン?」

 

 

 

「あ、すみません。

わたしのことです」

 

 

 

「親の家に住んでいるんだから

その半分をくれって。

家を売らないなら、現金で半分くれってさ」

 

 

 

「相続ですね。

ご両親がお亡くなりになったとき、

ジュンくんは分割相続されなかったのかな?」

 

 

 

「え」

 

 

 

 

 

「あ、しました、しました。

わたしが家を、姉は預貯金で。

それで、均等に分けたのですが

自分たちは子供もいるし、相手のかたの妹弟の面倒を見ているとか何とか」

 

 

 

「本当かどうかわからないけどね。

ようするにジュンがおとなしいから図に乗っちゃってるんでしょ。

言えば何でも出すと思ってるんだよ」

 

 

 

「浩二、それは言わないって約束だろ」

 

 

 

「だって、何も言い返せないんだもの」

 

 

 

「あのう、ジュンさんと浩二さん。

きちんと分けてあるなら

今さら家の半分をわたす必要はありませんよ。

拒否することができます」

 

 

 

「今のは一つの例でして……

まあ、そういう感じなので

はっきり言って付き合いたくない家族なのです」

 

 

 

「嫌いなんですね。わかりますう……」

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 


SENのお金の悩み相談所 1回目の2

2018-12-02 12:40:49 | ファイナンス・インテリジェンス

 

 

おれSENは

東京の郊外の

倒壊間近の、雑居ビルの2階で「お金の悩み相談所」を営っている。

 

独身、彼女なし、借金あり。

スーツは一張羅で

これをクリーニングに出すと1日中ジャージでいるしかない。

 

 

相談に応じる側がこの始末だから、客はほとんど来ない。

細々と株投資をしながら、陽気なネコたちとすごしている。

 

 

でもごくたまに

客が来ることもあるのさ。

 

世知辛い世の中だもの。

それぞれが、さまざまな悩みを抱えながら。

 

 

第1回 

その2

 

 

 

「わたしが代表のSENです」

パソコンで作った名刺を、相手のグラスの横に置く。

 

「それでは、まず、ご相談を始める前にこの契約書にサインを―――」

 

 

 

「サイン?」

(契約書を手に取って)

「想定外の結果が出ても……効果が得られない場合でも……

ノークレーム、ノーリターン……金は必ず払う……」

 

 

 

「いえね、わたしの相談はぜんぜん役立たないと、金を払わない客がおりましてね。

いや、めったにいませんよ。

そんなの、ほとんどおりませんよ。

でも一応ってこともあるじゃないですか。

念のためって言うでしょう。

それで、こうして、相談を始める前に、契約書にサインしてもらうことにしているんです」

 

 

 

「わかりました」

 

 

 

「はい、サインをありがとうございます。

では早速、簡単な自己紹介をしていただけますか?」

 

 

 

「立石と申します。年齢は52歳。

自動車メーカーに勤めております」

 

 

 

52歳か。ほう、もう少し若く見えたけどねえ。

とすると、このふたりは親子かな。

「そちらは?」

 

 

 

「ぼくは森瀬です。21です」

 

 

 

名字が違う―――ということは親子じゃないのか。

「森瀬くんは学生ですか?」

 

 

 

「いいえ」

 

 

 

「それじゃ―――なにかお仕事を?」

 

 

 

「今は、なにもしていません」

 

 

 

無職か。

なんとなくな。

 

この青年の純粋な、透き通ったイメージは、世俗にまみれていないということかな。

可愛い顔をしているからホストに向いているけどねえ。

知り合いのナイトクラブに紹介してやっても―――うほほ。

 

「さて、立石さんは、どんなお金の悩みがあるんですか?」

 

 

 

「わたしは……あの、結婚しておらず、それゆえ子供もおりません。

大田区に古い屋敷と少しばかりのたくわえがあるくらいで」

 

 

 

「たくわえとはいくら程ですか?」

 

 

 

「だいたい1億……か、2億くらい」

 

 

 

「ええ、そんなにあるんですか。

それじゃお金の心配なんていらないじゃないですか」

 

やった、これはいい客だ!

上客じゃないか!!

儲かるぞ!

 

 

 

つづく

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


SENのお金の悩み相談所 1回目

2018-12-01 23:16:35 | ファイナンス・インテリジェンス

 

 

みなさん こんばんは。

 

美しい紅葉の季節をいかがお過ごしでしょうか。

 

なんといいますか

ドナルドのせいか温暖化のせいか

ぜんぜん落葉しませんでね。

 

で、

12月になって、

ようやく落葉になった、という感じで。

ええ。

 

ふだんなら11月の始まりくらいに、もうわんさか、毎日掃かなくちゃならないほど

黒い絨毯ならぬ落ち葉のジュータン状態になっているんですけどね。

それが―――

 

 

まあ、話は変わりまして

本題に―――ああ、その前に

 

わたし、テレビ番組はスポーツとニュース(Nスぺを含む)しか

見ないんですけどね、ほとんど。

え、

ご存知でしたか?

ご存じ。

ああ、そうですか。

 

 

ところがですね

まあ、大好きな「孤独のグルメ」(←いま再放送している)は見ていますけど

それ以外に

「ヒロシの迷宮グルメ」

「ヒロシのぼっちキャンプ」(←ぼっちはひとりぼっちのこと

大好きなんですよ。

 

 

 

 

 

ほんと、もう必ず見ていまして。

連続録画で予約して。

 

なんだかヒロシさんが大好きで。

このところ新聞の番組表を広げては 

ヒロシさんが出ていないかチェックする始末で―――

 

え、

本題、

本題、本題ね。

はい、本題行きま~~す。

 

 

 

「SENのお金の悩み相談所」

第1回

(写真はイメージです

 

 

 

 さ~て今日も、おれの悩み相談所が始まるぞ。

相談って言ってもお金に関することだからな。

秘密厳守の格安設定、今日あたり客が来てくれないかなあ。

 

あんまり客が来ないと

家賃も払えなくなるぞう。。。

 

 

おっと、ドアの向こうで声がする。

客かな。

よーやく客が来たかな。

うひょうひょひょひょ。

 

 

「なあ、やっぱりやめよう。おれがなんとかするからさあ」

「なに言ってるの。せっかく来たんじゃない」

「だってさあ、恥ずかしいだろう、そういうの」

「だいじょうぶ。秘密厳守って書いてあるから―――あ、可愛い! ネコだよ!」

「ここのネコだろう、首輪してるし。なあ、それより―――あ」

 

ガラガラ、と扉が開く。

 

 

 

「いらっしゃいませ」

 

 

「こ、こんにちは」

 

 

「どうぞ。そちらの椅子にお座りください」

 

40代くらいのサラリーマンだな。

身なりがいいから金回りは良さそうだ。管理職か、経営者か……

 

 

 

「気楽にしてください。

そうですね、なにか飲み物を……コーヒーでいいでしょうか?」

 

 

「え、あなたがいれるんですか―――あ、いえ、おかまいなく」

 

 

「ぼくはアイスコーヒー、ブラックで」

 

 

「アイスコーヒーですね。それじゃあなたも同じもので?」

 

 

「え、はい……わたしもブラックで……」

 

 

おれは椅子から立ち、横にある小型冷蔵庫から、

昨日98円で買ったUCCアイスコーヒーをだし

3つのグラスにアイスと、そのアイスコーヒーを注いだ。

 

トレイに乗せ、にっこり笑顔を作って振り返ると

若い方がじっと見ている。

凝視だ。

 

 

嫌なガキだ。

こんな安物のコーヒーなんていらない、なんて言いだしそうだ。

 

 

 

つづく