みなさん、こんばんは。
今年もいよいよ暮れていきますねえ。
さて、寒くなってきた日々
おじいーちゃん(ピーちゃん、ネコ23歳)のためにネコこたつなるものを買いました。
届いたときはネコたちが「なんだ、なんだ。こんどは何を買ったんだ?」と
興味シンシンで集まってきました。
「食べ物じゃないぞう」
「なあんだ、つまんない」
なんて遊ばれた後、ネコたちの下から
こんなん出てきました~~
ネコ用こたつで~~~す!!!!
でも、
でででも
入ってくれたのは最初の数時間。。。
以後は誰も入ってくれません。。。
おじーちゃんネコのピーちゃんも入ってくれません。。
まあ、いいか。
そのうち入ってくれるだろう!!!
とりあえず、ぴーちゃんはこたつ掛けの上で寝たりしています。
なので、
こたつはつけっぱなし(ネコ用こたつはあんまり温かくない、てか寒い?)、
心配なのでホットカーペットもつけっぱなしにしています。
オジーちゃんなので、これくらいでちょうどよいかと。。
どうすか??
さて、
あ、さて!!!さてさて!!!!!!
今書いている小説の試し書きです。
えっ?
今月中に書きあげる予定ですが、はてさて応募の締め切りに間に合うか???
ええっ???
「夢見る瞳に魅せられて」(仮題)
雪が降っていた。
電灯のそばを歩くと白い雪はしごく幻想的で、想い出の中の優しい記憶に包まれていくようだ。
とくに今夜のようなハードな仕事を終えた後では、まっすぐ部屋に戻り、暖炉の前で長椅子に
ゆられ、お気に入りの洋画を観ながらブランディをちびちびとやる―――はずだった。
そう、そのはずだった。
だが家に帰ってみると、どこぞのガキが、いや失礼、見覚えのない少女がドアの前にいた。
両手を頬に当てた格好で階段の途中にこしをおろしていた少女は、おれに気づくと顔をあげ、
瞳に光を映して微笑んだ。
「よかった、あまり待たないで済んだわ」
おれは目を丸くさせて自分を指差した。
「そう、あなたよ。あなたに逢いにきたの」
彼女は当たり前じゃないと言う顔をした。
「あ、あの、きみは―――」
彼女は立ち上がり、寒そうに肩を揺らした。
「ねえ、早く部屋に入れて」
ああ、そうか、ごめんごめん、とおれはドアのかぎを回し、開ける前に振り返った。
「あのさ、悪いが、きみは誰かと人違いをして―――」
「寒いわ」
「いや、だから、おれを知っているわけがないが、こんな雪の中に放り出すのも忍びない
ということで―――」
「ああ、もうほんと凍えそう!」
おっと、彼女の言葉に怒りがこもった。
「寒いのは嫌いなのよ、濡れるのはもっと嫌い」
いそいでドアを開けると、少女はすり抜けるように中に入った。
たたきで服の雪を落とし、長い髪は手のひらを回して丁寧に払っている。
部屋の明かりをつけると少女の黒髪はビロードのようにかがやき、大きな瞳は緑がかった
サファイヤのように輝いた。
あまりの愛くるしさに見とれてしまいそうになる。
おれは自分の顔が赤くなるのが分かったが、咳払いをしてコートを脱ぎ、暖房をいれた。
コーヒーを入れるためにキッチンに立つと、
「コーヒーはいらないわ。ミルクがあるならちょうだい」
と声がした。
「ミルクはない。ジュースは? グループフルーツジュース」
「なら何もいらない」
おれはコーヒーを作るのをやめた。
「おれを知っているなら自己紹介はいらんだろう。きみの名は?」
「アリス」
おれの頭の中のファイルに検索をかけたがアリスという名のこの少女は「見当たりません」と
出た。
「なにアリス? 名字は」
「えっ? ただのアリスよ。知った顔にはアリスって呼ばれているの」
「……おれのこと誰に聞いたの」
「近所の知り合い。でも名前は知らないの。それに、名前を言ったとしてもあなたも
彼を知らないわ」
「彼? 男か。そいつからおれの話を聞いたって、どんなふうに?」
「きみの問題を解決してくれそうだって」
思わず片眉をひきつかせた。
「とりあえず用件を聞いてみようじゃないか」
とたんにアリスの顔から笑みが消えた。
「知り合いの田所宗佑(そうすけ)さんが、今とても困っているの」
「名前を言われてもわからんのだが」
「田所さんはすごくお金持ちで、優しくて、わたしやわたしの母がとてもお世話になったの。
それが―――」
彼女は小さく息をついた。
「このままでは神経衰弱で死んでしまうわ」
「なんで神経衰弱に? いや、あの、念のため聞いているだけだ」
「殺されるんじゃないかって、誰かに復讐されると思っているみたい」
いっきに合点がいった。
おれの仕事らしい領域に入ってくれた。
黒い分子とのいびつな関わり、恐喝、脅迫、殺されるかもしれないという恐怖、
そうそう、そうこなくては。
つづく