いま佐世保市民の間で大変憂慮されているカジノ問題についての講演会があるというので、
大雨の中出かけました。
講師は、参議院議員で、沖縄社会大衆党委員長の糸数慶子さんです。
糸数さんは、沖縄県議の時代からカジノ問題にはたいへん熱心に取り組まれ、
ラスベガスやマカオ、韓国など各地を視察し、その様子をDVDにまとめてあります。
今日は、そのDVDを皆で視聴しながら、お話をうかがいました。
印象的だったのは、韓国の江原道の現実。
炭鉱が閉山し、町の経済を支えるためにカジノを誘致したのに、
カジノ依存症になる人が増え、浮浪者と犯罪が増え、一家離散や自殺者も後を絶たず、
その町の人口は10年前の半分になってしまった・・
カジノの弊害の最たるものはギャンブル依存症です。
パチンコや競輪競馬などの依存症から抜けられなくなり、苦しんでいる本人や家族の話は、
その辺にたくさんころがっています。
カジノの依存症例はもっと深刻で、江原道では年間5~10人の自殺者がでるほど!
大きなカジノ施設を造り経営する一方で、そのすぐ隣ではカジノ依存症の治療をする施設も造る。
まるで、悪質な病原菌をばら撒いて病人を生み出し、
一方でその病気を治すための病院をお金をかけて造るようなもの。
税金の無駄遣いの何ものでもなく、しかもそれで苦しむのは市民です。
わざわざ市民の貴重な税金を使って、市民に苦しみをもたらすカジノを誘致したいという人たちの
真意が理解できません。
カジノで市が潤うなんて、幻想です。
仮に観光客や税収が増えたとしても、それは一部地域の一時的なこと。
夜空を彩る打ち上げ花火のように。
一瞬で消えてしまう灯。
昨日、佐世保港であがった打ち上げ花火のように…
アメリカ海軍佐世保基地の一般開放に合わせて打ち上げられた花火。
似ている・・
ギャンブルで潤う豊かさも、武力で守られる平和も、
真の豊かさや平和ではなく、花火のようにすぐに消えてなくなる刹那の明り。
後に残るのは闇。
真っ暗な深い闇。
佐世保をそんな闇の街にしたくはない…