佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

希望の牧場

2014-02-23 | さよなら原発

 

「希望の牧場・ふくしま」のことを知ったのはちょうど2年前。

「ふくちゃん」という骨折した被ばく牛の新聞記事を見たのがきっかけ。

その時はじめて、警戒区域の中で、被ばくした牛たちを飼育し続ける牧場があることを知りました。

http://blog.goo.ne.jp/michie39/d/20120216

その後も、時々、「希望の牧場・ふくしま」のHPを覗いていましたが、

ふくちゃんが死んでしまってからは、だんだん遠ざかり、

最近はほとんど開いていなかった…

 

その「希望の牧場」の吉沢正巳さんが長崎にやってくる!お話が聴ける!

と知って、昨日聴きに行きました。

 

・3月11日、地震直後の浪江町の状況

・12日~15日すべての原発が爆発する様子

・17日、東京電力と国へ一人抗議に向かった経緯

・「牛より人間だろう!」と言われ、レスキュー計画実現せず

・戻った吉沢さんに社長は言った「牛を生かそう!」

・立ち入り禁止区域のバリケードをかいくぐって、餌を運ぶ日々

・5月、国は警戒区域内の家畜の殺処分を決めるが、吉沢さんたちは拒否

・高邑前衆院議員の計らいで立ち入り許可証を取得、本格的救助開始

・「希望の牧場・ふくしま」プロジェクト発足

 

そして現状について、よどみなく、力強く、

ときにはユーモアを交えて語ってくださいました。

 

なぜ被ばくした牛を助けるのか?

売り物にならないとわかっている牛をなぜ飼育し続けるのか?

それは、この牛たちが原発事故の生き証人だから。

放射能被害の貴重な科学的データを集積できる、

体内被曝の調査、生殖器官への影響など様々な研究の役に立つから。

 

そうおっしゃっていましたが、それ以前に、

きっと、理屈ではなく、ただそこにいる牛たちを助けたかった。

牛の命を見捨てられなかった。ベコ屋として。

それが本音ではないか・・・

 この写真を示された時、そう思いました。

これは、牛舎につながれたまま死んでいった牛たちの写真です。

自分の子どものような牛たちを、こんな姿にだけはしたくなかった、

できなかったのではないか。

 

いま、事故の風化が始まっている。

風化させてはならない。

被曝牛を生かし続けることによって、忘れさせない。

国の罪を問い続け、闘い続けたいと吉沢さんは言います。

 

「希望の牧場」のサイトアドレスはこちらです。
http://fukushima-farmsanctuary.blogzine.jp/

 

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