貢蕉の瞑想

青梅庵に住む貢蕉の日々のつぶやきです。

『絵本があってよかったな』

2017-08-03 10:37:35 | 日記
『絵本があってよかったな』

平成29年8月3日
 
『絵本があってよかったな』

というタイトルは、内田麟太郎さん。

 私の今の心境は、

「絵本に出会えてよかったなあ」。

 今、内田さんのこのエッセイを読ん

でいる。

 昨夜、夜鳴きをちょっとするように

なった老犬のチャッピーのお陰で、

不眠より本の続きを読み進めていたら、

大好きな長新太さんのことが書かれて

いたところに出くわす。

 内田さん44歳の時。

「絵はあこがれの長新太でした。」

 童話『さかさまライオン』が、

絵本にっぽん大賞に選ばれ、受賞後に、

「1年の間に、話のアイデアを15本ほど、

一作5行にまとめてきて下さい。」という

宿題を長新太さんから出されたという。

 1年後、『自分が一番いいと思った作品

は素通り。ランク三位辺りの作品に、

「これがいいですね。」と言われたそう。

 不満と不審の内田さんが聞くと、

「確かにそれは童話としてはとても面白い

けど、絵本にしたらおもしろくないと思い

ます。絵本には、こちらが向いているで

しょう。」と。

 地球は丸いと知った初めての人間のよう

な驚きだったそうです。

 私もそうなんだと、びっくり!

 童話に絵を付けるのが、絵本だと・・・・。

 長さんは、続けて

「ぼくたちの仕事は3つあります。

絵本とと絵童話と挿絵です。」。

 「絵童話というのは、宮澤賢治などの童話に、

絵をつけるのが絵童話。」。

という説明で納得。

 しかし、「それも絵本ではないのですか?」

と内田さん。

「ちがいます。絵本には絵本の文章があります。」

と、長さんは断言。

 凄いなあ!!


 長新太さんの絵は、「子どもの生理にまで届く。」

と評されることも納得。

 「理ではなく、体と心がよろこぶ絵本。

そこへいつか辿り着きたい。」

と鼓舞された勇気づけられた内田さん。

 私も、一枚も二枚も殻がとれたような・・・・

そんな体感をした早朝でした。