キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

ムーミン谷はどこ?

2018-01-21 16:30:50 | 絵本
         

         2018年のロイヤルコペンハーゲン・イヤープレートは、たぶんデン

         マークのコペンハーゲンかどこかの町の広場で、クリスマスツリー

         を選んでいる図柄です。雪の積もった広場、北欧らしいがっしりし

         た建物の屋根にも雪があります。このメーカーのイヤープレートは

         毎年ほとんど北欧の冬の風景がモチーフです。デンマークはアンデ

         ルセンの祖国。人魚姫のデザインの年もありました。このブログの

         テンプレートも、アンデルセンの童話「雪の女王」のようですね。

         

         今、ムーミンが世間をにぎわしていますね。センター試験で、ムーミン

         は北欧のどこの国にいますかという問題が出て、答えはフィンランドで

         したが、「いや別にどこということもない、架空の場所だ」とか、「そ

         もそも作者のトーベ・ヤンソンは物語をスエーデン語で書いている」等。

         目くじらを立てるほどのこともないような話ですが、それで試験の点数

         がつくとすれば、受験生には大問題ですものね。ムーミングッズはわが

         家でも人気で、このカップなどもう十数年愛用しています。昔テレビで

         やっていたアニメの主題歌「ねえ、ムーミン」は今でも全部歌えます。

          
小さなバイキングビッケ (評論社の児童図書館・文学の部屋)
エーヴェット カールソン,Runer Jonsson,Ewert Karlsson,石渡 利康
評論社

長くつ下のピッピ (岩波少年文庫 (014))
桜井 誠,大塚 勇三
岩波書店

        そもそも北欧って児童文学の宝庫なんです。ルーネル・ヨンソンの

        ビッケやリンドグレンのピッピや「やかまし村の子どもたち」「小

        さなロッタちゃん」など、きっとみんな、小さい時どこかで読んで

        いると思います。お話に出てくる子どもたちが、本当に愛らしくて

        しかも自由で、子どものころ、こんな国に生まれたかったと憧れて

        いたのを思い出します。

        
星のひとみ (昭和40年) (岩波おはなしの本)
丸木 俊,万沢 まき
岩波書店

        そんな北欧の童話のうちで、私が小さいころから愛してやまないのは、ザ
        
        クリス・トペリウスの童話、特に「星のひとみ」です。フィンランドのア

        ンデルセンともいわれるトペリウスは、フィンランド大学総長だった偉い

        学者さんですが、珠玉のような数々の童話を書きました。お話の舞台は、

        ほとんどがスカンジナビア半島北部、ノルウエー、フィンランド、スエー

        デンにまたがる、そうサンタクロースが住んでいるといわれる地域ラップ

        ランドです。実際には少数民族のサーミ人が住んでいて、かつてはかなり

        差別された歴史があるようです。 そのサーミ人の男の子のお話「サンポ

        ー・ラッペリル」も私の大好きな小さなお話です。トペリウスはフィンラ

        ンド人ですが、この人もスエーデン語で書いています。してみると、今の

        地図区分、国の境界にこだわることは、あまり意味がないような気がしま

        す。それがどこの国なんていう無粋な問題は、子どもたちみんなの宝物で

        ある童話を貶めるものだというのは言い過ぎでしょうか?

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 雉始雊 | トップ | なっちゃん、雪の中をお散歩する »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

絵本」カテゴリの最新記事