キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

大野寺から室生寺へ―室生の里を行く

2016-08-24 15:22:47 | 旅行
                     

               奈良県の北東部、もう少し東に行けば三重県名張市に入る辺りに

               室生の里はあります。古事記や日本書紀にも現れる古い古い土地

               柄ですが、山の中です。山紫水明とはこのような土地を言うので

               しょう。緑濃い真夏の室生は静かでした。室生の中心部室生大野

               に大野寺があります。

                 

               建物は残念ながら明治時代に全焼し再建されたものだそうですが、

               こじんまりと清潔な佇まいの良いお寺です。春には右手に見える

               枝垂れざくらが見事に咲いて、大勢の人々が花見に訪れるようです。

                 

                 

               でも、なんといってもこのお寺で有名なのは横を流れる宇陀川岸の

               岩に刻まれた弥勒磨崖仏です。1209年に後鳥羽上皇の臨席のもとに

               開眼供養されたとか。

                 

                 

               暑い時期ということもあり、訪れる人もまばらで、蝉の声を聞きなが

               ら川辺に佇むと、心が洗われるようでした。

                 

               大野寺から数キロ南に下ると室生寺があります。ここは言わずと知

               れた女人高野。来る人がみな癒やされて帰るような、とても心やす

               まるお寺です。

                 

                 

               門をくぐり石段を上がると、身の内の世俗の垢が流れ落とされたよう

               な気持ちになります。春には石段の両脇の石楠花がそれは見事です。

                 

                 

                 

               奈良の古いお寺ではままあることですが、本堂も金堂も五重塔も、

               中におわします釈迦如来立像、十一面観音像、釈迦如来坐像もみ

               な国宝です。贅沢な目の保養です。

                     

               でも不敬ながら「可愛らしい」と表現したくなる五重塔は、18年前

               の台風で倒れてきた大杉の直撃を受け大被害を被ったのですが、

               きれいに修復されました。何度も繰り返し訪れたくなる奥ゆかし

               くも、魅力的なお姿の塔です。


                

 
               参拝後、このあたりの名物三輪素麺のにゅうめんを食べました。
        
               柚子の香りの効いたやさしいほっとする味です。

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