キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

朝顔の姫君

2016-09-12 10:22:51 | 季節の花々
             

             さまざまな色の朝顔が、あちらこちらで咲いています。秋が深まるに連れ

             だんだん花が小ぶりになって、自分の季節が終わるのを名残惜しむよう

             に、朝だけでなく昼間も咲き続けるようになるんですって。

                  

           源氏物語の第二十帖は「朝顔」といいます。あまり注目されない地味な帖です。

             

             第四帖の「夕顔」は割とよく知られています。ふとしたことから光源氏と深い

             中になり、その頃光源氏が付き合っていた六条御息所の生霊に取り殺され

             るというショッキングなエピソードですからね。

             

             嫉妬した生霊に取り殺されるなんてことがありうるとしたら、かなりの

             数の女性が、原因不明の変死を遂げることになるでしょうね。

             

             それにしても、悪いのは光源氏です。全く見境なしに、節操なしに、ちょっ

             といい女だと手を出すなんて。紫の上というすばらしい正妻がいるのに。

             今だったら最低のゲス野郎です。でも魅力的なんでしょうね。

             

             ところがこの二十帖の朝顔の君は、光源氏のかなりしつこい求愛にも、

             過去の女達のように、一時の快楽の後に捨てられて、つらい思いをす

             るのはいやだと、ことわり通すのです。賢い女性です、見方によっては

             つまらない人?でも、あの光源氏をふるなんて、ちょっと小気味いい。

               
コメント
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