朝の僧カボチャの蔓を叱りをり 大串 章
厚かましくグングンどこにでも伸びていくカボチャの蔓に向かって、そんな
にのさばるなと、真面目なお坊さんが説教している、そんな光景でしょうか。
確かに、カボチャの花も蔓も葉も、ギラギラした太陽の下で、思いっきり元
気です。朝顔のように昼間にしぼむなんていう奥ゆかしさはありません。
ブーゲンビリアも元気です。熱帯雨林の花ですから、当然でしょう。
この辺でもこの花をこの頃見かけます。やはり気候がだんだん亜熱
帯になってきているのでしょうか。
水に浮き雲眺めゐる夏休み 岡本紗矢句集「向日葵の午後」より
暑さもなんのその、夏休みになると毎日泳ぎに行き、青い空白い雲
を眺めていた数十年前の自分を思い出します。同じ体験をした妹な
らではの、共感を誘う一句です。