
鎌倉は新緑の季節が一番美しい気がします。毎年この季節一度は訪れています。
京都や奈良とはまた違った、でもいかにも古都らしい落ち着いた風情のある町です。
古い都はどこもそうですが、なにせお寺が多い。鎌倉五山はもとより、歴史や文学
に彩られた情緒のあるお寺がたくさんあります。「竹の寺」報国寺は、今回初めて
訪れたのですが、大好きなお寺になりました。お寺に大好きとかいうのは、ちょっ
と失礼かもしれませんが。

孟宗竹の竹林が圧巻です。地面から少し顔を出しているのや、竹の皮がついた
若い竹もありますが、大部分は貫祿十分の太さと丈の高さ。

昔中国に竹林の七賢人がいたと言われますが、仙人が住んでいそうな鬱蒼と
した厳粛な佇まいです。

実際本堂では厳粛な行が行われていました。ピリッとした空気が立ち込めています。

藁葺き屋根の鐘楼や

屋根の上にきれいな白い花の咲いている木の門、どこも風情があります。

とりわけすてきだったのは、深い深い緑色の苔の庭。

心がシンと落ち着く場所でした。