群馬全国初日2/2

暮れない
　主要登場人物は皆女子が演じる子供。ギャグは有るけど必要以上にははしゃがない。上品。言葉遊びにも美学を狙う。様々な姿を持つ死を並べ、夕暮れの照明も合わせ独自の美を表現していた。どこか少女マンガ的？ 注目の作品なのは確か。男のコ？の僕には作れない世界。

カノン
　母と結び付いているキーワードが沢山のポケモンの名前。全て覚えたら願いがかなうらしい。あるようなないような不思議な仕掛け。家族連れとたまたま隣り合わせて一人で別々に暮らす母に会いに行く娘。列車がトンネルに入るたび、シーンが飛ぶ仕掛けも腑に落ちなかった。役者は誠実で可愛かったナァ。

群馬大会初日1/2

山姥
　語り部、コロス、楽隊ありの壮大な母の愛情を描いた物語を見せていただいた気分。このまま芸術鑑賞会で使えます。

羊の
　羊水の中に住むお嬢さんが執事に別れをつげ、産まれるまでの物語。なんで自転車に乗って産まれるの？など突っ込んではいけない？ きっとこれは保護からの自立が主題だから。中学生が荒れるようなお嬢様自立前の毒が足りない。

河童
　カフカの変身の河童版。明るく人気者でちょっとイジメもする女の子がある日突然河童になったら。本人河童になっても気にしてないのが始点。生臭いのがつらい。彼氏、親友、調子者、いい人、イジメられっ子、その他大勢と配役が巧み。事件が起きて登場人物が反応すれば無理なく物語が流れていく。体だけでなく心も河童になる時間軸は深刻。河童は感染することを見せ物語にも観客にも留めを刺す。