日本は、世界有数の「火山国」であること
から、地熱資源で世界第3位になります。
地熱発電技術は世界トップレベルですが、
地熱資源の発電への利用はわずか2％に
過ぎません。 適地のほとんどが国立・
国定公園内 にあるためです。また、
温泉への影響が懸念され、温泉地域との
調整が必要になります。
地熱発電は、季節や天候に左右されず、
24時間365日の安定稼働が可能なため
ベース電源となります。地熱発電の設備
利用率は約80%と太陽光発電の約12％に
比べ極めて高いです。
三井物産子会社の三井石油開発と米石油
大手のシェブロンの子会社は、北海道
ニセコ町で次世代地熱発電事業に着手
します。従来方式は、亀裂から熱水が
出ているなどと候補地が限定されます。
新方式は、「アドバンスト・クローズド・
ループ」と呼ばれ、高温地層まで通した
パイプ内に水を循環させ、発電に必要な
高熱を地上の熱交換器で得ます。熱水や
蒸気を取り出さないため、地元の理解が
得やすくなります。環境負荷が小さく、
環境影響評価調査も軽減され、運転開始
までの期間が短縮できます。事業候補地が
広がります。
