植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

やはり篆刻 彫って彫ってまた彫って

2021年01月25日 | 篆刻
先月、プロの篆刻家に姓名印(3万円也)を作ってもらいました。
いささか高い授業料でありましたが、そこで貴重な学びがありました。

 まず、ワタシの書道レベルには勿体ない、分不相応であるということ。書道家さんが使うような立派な姓名印を押すような書はまだ書けません。そして、この大きさの「雅号印」と縦幅を合わせた引首印が無いと、不十分ということです。三顆対印つまり、三つセットで落款印を押すのが正式なやり方なんです。

 さらに、書道紙や字の大きさとのバランスをとって印を選ぶのに、大小少なくとも二組は必要なんです。 すると、外注したらあと15万円!!!もかかります。冗談じゃないよ!
 
 今年は作品作りを主眼に、自分の書道のステージをわずかながらもステップアップしようと意気込んでいるのです。ひと月前、篆刻印は注文すべきか、自分で作るべきか逡巡しておりました。はんこは沢山必要、どうしても彫るしかない、それが結論です。

 幸いなことに(笑)、篆刻用の印材、印泥、印刀、やすり、一通りどころか売るほどに所有しております。必要は発明の母、ならぬ倹約の父、自前で彫ることに決め、とりあえず初心者向け「白文」制作を主体にはじめました。字の部分だけを彫ればいいので、字の部分のみを残して周りを掘り下げる「朱文」に比べると、労力・集中力は半分以下、時間は1/3くらいで作れます。

こちらは斗南先生の落款です。上が白文、下が朱文です。

 そうして、暮れから一気に篆刻モードへ突入いたしました。まず2センチ角のやや小型の姓名印2種と雅号印、ここから加速、要領がつかめると手際よくなりかなり簡単に作れるようになるものです。これが、決めてで威力を発揮しました。
LED照明付きの拡大鏡であります。明るくて、手元が倍ほどに大きく見えるのです。プロの篆刻家さんが実際に使っていた(と思われる)篆刻用印刀20本ほども、とても使いやすかったのです。これはヤフオクで、印材100以上、印床(篆刻石を固定して彫る道具)などと一緒に16千円で落札しましたが、結果としては安い買い物でした。使いきれないので少し件の篆刻家さんに差し上げて喜ばれましたし。


 慣れると、字を調べデザインを決めて彫り上がるまで2時間ほど。出来はともかくとして、とにかく手早くやっつけるというワタシの真骨頂でもあります。やりはじめると面白くなって、家族の分まで彫り、既に7個を作りました。
 このペースでいくと、篆刻屋を始めるのも時間の問題です。ネットでは価格は千差万別、木彫り・ゴム印・機械彫りなどを除くと最低5千円くらいか。ちゃんとした資格もないし、2時間5千円は、ちょっと・・・などと下らぬ皮算用はやめておきましょう。しかし、外注することを考えたら、自分で働いて稼いでいるとも言えなくはありませんね。

 朱文はともかくとして、白文は手軽にできます。あと身内のもの3つを彫ったら、自分の雅号印(朱文)にチャレンジであります。

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