植物園「 槐松亭 」

バラと蘭とその他もろもろの植物に囲まれ、メダカと野鳥と甲斐犬すみれと暮らす

60の手習い ワクワクするなぁ

2021年01月16日 | 書道
泥縄式書道を標榜している書道家見習いであります。

 落款を入れるにあたって「落款の入れ方」という本を買ったことを昨日このブログに書きました。定価2千円ほどで、いまだに新刊書が出ているようです。ただこれを買い求めるのは面白くないので、ヤフオクで探しましたら見つかりました。ただし、33冊の書道関係書籍をまとめて8千円です。2千円で売られているものをわざわざ中古本を探して余計な古本32冊を引き取る、といえば無駄の極致、おバカさんであります。

 しかしながら、いつも考えていることは、何か(誰か)に出会うことは偶然であるが、何かに引き寄せられている必然でもあると。つまり、目に見えないなにかが新たなことに導いている、その縁を大事にしようということであります。
 おそらく死ぬまで巡り合えなかった人たち、書道の本、筆・篆刻印なども書道を始めることでいつしか様々な知識や人とのつながりが出来ています。知らなかったことを知りできなかったことが出来るようになる、それが楽しみで人生の彩にもなるのです。

 ということで、届いたものは戦前に発行されたものを含め、墨の研究者やら明治以降の書道家の紹介、実用ペン書きなど様々です。これをを紐解いて暇を見て読んでおります。

 そこで、いくつか断片的であった著名な書道家さんのことなども少しずつ理解するようになりました。例えば江戸時代までは御家流という書が主流であったとか、幕末の三筆といわれる人たちが中国筆法(唐流)を広めたとかです。 明治時代の御三家の書道家といえば「日下部鳴鶴・巌谷一六・中林梧竹」なんだそうです。そんなことも知らずにお習字を続けてきたのです。

 よく見てみると、偶然、鳴鶴先生の17帖臨書本、梧竹先生「五体法帖」がうちにありました。明治以降に活躍した小野鵞堂 金子鷗亭 さんなどの本もあって、日本の代表的な書家さんの手になる書がすでにそろっているのです。みんなヤフオクでそれと知らずに落札した書籍です。書の日本史とか、辞書・字典もだいぶたまってきましたので、書道の勉強には事欠かない環境なのです。

 社会人になってから、文芸書・小説を読む事がなくなり。週刊誌・漫画本も30代で買わなくなりました。40代になるとついに新聞さえも目を通すことがなくなっております。

 今はPCとスマホを使ってインターネット上で情報や知識を得ることになり、ニュースもほぼすべてがスマホからであります。活字・印刷物を読まなくなったワタシが、ふと気づくと、墨で書かれた書を眺め臨書しております。
 小学生のころ「通知表」に幾度か「字が粗雑である」と書かれていたワタシは、それが悔しくて中学生の頃から独学でレタリングを勉強し、まともな字を書くように練習もしました。60の手習いで習字を始めたのも何かの縁でしょうか。
 
 昨年暮れから、篆刻印作りの延長で「篆書」をしばらく学ぶつもりでしたが、急遽変更します。せっかくこんな素晴らしい手本があるのですから、当分の間、日下部鳴鶴・中林梧竹亮先生の行書、これの臨書に徹しようと思います。
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