すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー日本代表】世代交代は「悪」か?

2017-09-12 08:31:13 | サッカー日本代表
世代交代を極端に毛嫌いする人々

 日本のサッカー界には「世代交代」なる言葉を極端に毛嫌いする人々がいる。印象ではクラブや協会側だけでなく、特にサッカージャーナリストに多い感じだ。彼らは台頭する若い選手に記事でふれるときにも、「いや世代交代というよりいい意味の競争が〜」などと、なんだか持ってまわった書き方をする。非常に不思議だ。

 ではなぜ彼らは世代交代という言葉を否定したがるのか? 理由は3つ考えられる。

 まず第一に世代交代に対する誤解だ。世代交代なるものは、まだ試合に出る能力がない若い選手を「えこひいき」し、ベテランを押しのけ試合に出してやることで「人工的に」進めるものだ、と考えている層が一定数いる。だから「世代交代は悪だ」となる。なぜこんなアクロバチックなカン違いをするのかよくわからないが、確かにそういう人々はいる。

 ふつう世代交代って、若手がグングン伸びてきて力でベテランを押しやり自然に勝ち取るものだと思うのだが、まちがっているだろうか?

ベテラン選手と利益共同体を形成している

 第二には、選手とジャーナリストの癒着だ。記者は選手としょっちゅう顔を合わせているから、選手に都合の悪いことは書かない「ナアナア」になる可能性も高い。で、若い選手が伸びて「すわ世代交代か?」てな雰囲気が出てくると、仲のいいベテラン選手を慮って「世代交代など、どこの話か?」「まだまだベテランのA選手は必要だ」のような記事を書き、「火消し」をする。

 もっとハッキリしている場合は、特定のベテラン選手と任意のジャーナリストが「利益共同体」を形成している場合だ。

 いろんなパターンが考えられるのでいちいち列挙できないが、たとえばベテランのA選手の本を書いて以降いろいろネタをもらっているから悪く書けない、公私にわたる付き合いもあるし、とか、何らかの契約関係にある場合などいろいろ考えられる。もっと単純にベテランの人気選手Aのコメントを紙面にデカく載せればよく売れる、だからいなくなられると困る、なんてのもあるだろう。

 つまり世代交代なんぞが起きてしまうと「商売上がったりだよ」みたいなケースだ。この場合も世代交代の流れが自然に出てくると、火消し記事を書いて世論を誘導し情報操作することが考えられる。

 いずれにしろ健全じゃないよなぁ、と思う。みなさんもみょうに世代交代を揶揄するような記事を見かけたら、眉にツバつけながら読んだほうがいいかもしれない。

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