すちゃらかな日常 松岡美樹

サッカーとネット、音楽、社会問題をすちゃらかな視点で見ます。

【サッカー日本代表】「ハリル後」は攻撃サッカーを積み上げろ

2017-09-19 07:50:17 | サッカー日本代表
長期的な視野で代表チームを育てる

 ロシアW杯が終わったあと、日本代表がめざすべき道はハッキリしている。守ってカウンターを狙うスタイルに関してはすでにハリルが作った土台がある。このやり方はボールを握って圧倒してくる格上の相手と噛み合う。

 これをベースに、「ハリル後」は日本人ならではのアジリティとスピードを生かした軽快なパスサッカーを注入する。こっちのやり方は基本ポゼッションだから、守備がベースの硬いチームとやるとき生きる。もしくは同じタイプ同士でパスを丁々発止する機敏なサッカーになる。

 つまり前者のスタイルについてはすでにハリルが作った雛形があるわけだから、この土台の上に真逆のスタイルを積み上げるわけだ。そうすれば、どんな相手とやるときも敵の出方に応じてうまく危機対応できるようになる。

相手や局面に応じて複数の戦術を使い分ける

 ただし後者のパスサッカーは「組織中心だから個の力はいらない」なんてことは無論ない。理想は原口や本田、長友のようなフィジカルの強さをベースに、ルーズボールを激しいデュエルで支配下に置く。またいったんボールを失えば、素早く攻守を切り替えて組織守備に入る。

 逆にマイボールのときには長短のパスをつなぐが、そのとき相手の陣形がどうなっているかを瞬時に察知し、パスの種類と味方の動きを使い分ける。もし相手の守備隊形が崩れているなら、正確なロングフィードでタテに速く。相手がガッチリ守備の態勢を整えているなら、うしろから丁寧にビルドアップして斜めや横のショート&ミドルパスをつなぎながらゆさぶりをかけ、相手の守備のほころびを作る。

 パスワークは第3の動きやクサビを入れながら人とボールをよく動かす。運動量が必須だ。パスの角度や味方の左右どちらの足元に出すか? 前のスペースを狙うのか? など精密にパスをあやつる個の力が必要になる。

 また敵味方の配置を見て、必要ならサイドチェンジを入れ大きな展開を忘れない。くれぐれもショートパスだけをつなぐ「小さいサッカー」に陥らないことが肝要だ。加えて中央突破に固執せず、サイドをうまく使って攻めることも重要になる。

 もしハリルがロシアW杯の本番までに、上に書いたような後者(パスサッカー)の積み上げをできるなら問題ない。だがおそらくそうはならないだろうから「応用編」はハリル後に期待したい。ひとまずロシアW杯はハリルのサッカーでどこまで行けるか? を見るのも貴重なデータになるだろう。

 もうひとつサッカー協会には、W杯が終わればいままでやってきたことを全部チャラにして新監督に丸投げするのでなく、「ハリル時代にはここまで土台を作った。あとはその上に何々を積み上げよう」というふうに、長い目で将来を見た代表運営を望みたい。

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