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甘党だった漱石

2014-08-28 09:13:21 | 歌う

             { 甘党だった漱石 }

✿ 花よりもケーキが欲しい雪山のあのモンブランの写真に触れる   松井多絵子 

 『断糖のすすめ』という本の広告にしばし目を奪われる。♠ 糖をやめるだけで翌日には体質改善を実感。 ♠ がん細胞は「糖」が大好物  ♠ 「動脈硬化」「がん」「うつ」も改善 ♠ ボケたくないなら糖を抜け  著者・西脇俊二は52歳の医師らしい。自ら断糖を実践し3か月で17キロ減量した、そうである。「糖を食べている限り病気と隣り合わせ」という西脇俊二ドクターの説を読みながら漱石を思った。49歳で世を去った漱石の夭折を。

 朝日新聞に掲載されている 「こころ」 には漱石についての情報が載っている。
「先生の遺書」 六十七  ▲ 漱石はこんな人  甘党  次のように書かれている。

 漱石は甘いものが大好きだった。汁粉は10代のときから大好物。毎晩下宿の前に汁粉屋が来たので、欠かさず食べた。家庭を持つと、朝食は紅茶とパンで、パンには砂糖をつけたようだ。ジャムやアイスクリームにも目がなかった。「坊ちゃん」では、越後の笹飴や温泉の団子がキーワードで登場する。一方で酒が入り、座が乱れる宴会シーンは、いかにも不快そうに描かれる。晩年になっても甘糖は変わず、胃腸に悪いと鏡子夫人が菓子を隠した。

 もし『断糖のすすめ』を漱石が読み,糖ぬきの食生活をしていたら、70歳くらいまで生きて
さらなる名作を生んだだろうか。あるいは若いときから酒に溺れて体を壊し、作品は駄作ばかりで30代で世を去ったかかもしれない。糖はコワイが酒はもっとコワイような気がする。糖と酒を避けることができたら、人間は最良の生き物になれるかだろうか。戦争の好きな破壊的な人間になることだってある。糖も酒もほどほどに付き合うことができるなら、、。

   今日の東京は暑くも寒くもなくほどほど、束の間の安らぎ、水がおいしい。  

                        8月28日    松井多絵子


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