えくぼ

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しょんぼり老後

2015-08-26 09:49:33 | 歌う

               ~ しょんぼり老後 ~

 ♠ 黄のバラが胸にひろがるブラウスの中にしょんぼり私がいる   松井多絵子

 「充実老後」と「しょんぼり老後」、これは婦人公論9月号の広告である。老人だけでなく今後老人になる日本人の切実な問題を特集している。婦人公論の創刊は1916年1月、来年は100周年を迎えるが、まだ老いてはいないようだ。平均寿命が延び、人生の後半はより長くなった。生きてゆには「お金」と「健康」が必要だ。そして毎日楽しく暮らしたい。

 「充実老後」に欠かせないのが趣味、いま老人の趣味の1位は旅行といわれるが、時間持ちでも旅行はお金が要る。ゆとりのない人はウオーキングを愉しむことも小さな旅行になる。趣味の2位は園芸、庭がなくても室内で観葉植物を育てる。挿し木で増やすのも楽しい。3位以下は音楽鑑賞や読書など。テレビ・ラジオや図書館を利用すればお金はかからない。しかし受け身の趣味は老化防止には役立たない。読書の場合、特に興味のある本、傾倒している作家の作品をとことん読むという熱意があればよいのだが。

 趣味といっても興味もないのに友達作りのために句会などに参加し、仲間に嫌われて孤独になる老人も多い。なにかに興味を持たなければ 「しょんぼり老人」になってしまう。私は1か月前の旅で出会った「充実老女72歳」を思いだす。大手スーパーに勤めていた彼女の話はとても面白い。スーパーをうまく利用し、いかに家計を豊かにするかを彼女は教えてくれた。私だけでなくツアーの仲間たちがみな彼女に寄ってくる。仕事をやめても商品やスーパーの経営や戦略から目を離さない。私たち年金生活の老人は食品などの買い物を上手くしなければならない。現在は働いてなくても情報を提供できる人には、人が寄ってくる。孤独にはならない。お金がさほどなくても 「しょんぼり老人」にはならないのではないか。

                            8月26日   松井多絵子


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