HONN「本の広告あれこれ⑦ 男、男、男」 HONN
朝食をすませて、さて珈琲を
★みちのくの、まきばの牛の乳を入れやさしくなった珈琲を飲む 松井多絵子
熱いコーヒーを少し飲み、朝刊をひらく。なぜか気になるのが本の広告である。一面の下にならぶ広告の三つが男、男、男、どれも出版社が異なる。
▲<男のスイーツ塾> このごろ女の顔をした男をよく見かける。こういう男は、酒よりもケーキが好きかもしれない。この本は男のための菓子作りのテキスト。パンケーキ、シュークリーム、プリンなどなど。ケーキ作りが男をやさしくさせるなら、<男のスイーツ塾>よベストセラーになれ!
▲<ジキルとハイドな2台持ちの男たち> 多くの男たちは、淑女も悪女も好きではないか。しかしどちらの女も飽きるし疲れるであろう。一人になりたくなる。となりの広告は「男の隠れ家」
▲<男の隠れ家>温泉街に籠れ。秘湯を巡れ。タイプ別「秘密の湯宿」のおすすめ。独りで温泉へ行くのに、なぜ人目をはばかるのか。流行作家のおしのびの気分になりたいからか。おすすめの「肘折温泉」に泊まり、小説を書くふりをして、パンケーキの作り方を、ババロアの作り方を書く。
たぶん、女みたいな顔の細身の男、その彼女は10日も彼から電話がなくても平気な男っぽい女
こんな想像をしていたら、珈琲は冷めてしまった。やさしくない珈琲を飲む朝八時すぎ。
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