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或るホームレス歌人を探る~二十五回・最終回

2013-02-10 21:31:01 | 歌う

         「或るホームレス歌人を探る~二十五回・最終回  松井多絵子」

             ❤「公田耕一への提言」❤

 さまざまな層の人びとの投稿の集う朝日歌壇は、現代社会の諸相をあざやかに映す。入選歌は投稿後、三週間程度で掲載され鮮度の良い作品が揃う。時事詠はほぼリアルタイムで私たちに伝わる。海外からの投稿歌もかなりあり、アメリカの郷隼人は常連だ。弱者の入選歌も多いが、ホームレスは今まで私は見たことがなかった。                                
 奈落の底から発信された公田の歌への読者の共感、同情、応援の歌が昨年からこの欄を盛り上げてきた。現在も不況は変わりなく私たちはホームレスを他人事とは思えない。公田の作品を虚構かもしれないと思いながら、事実のように読んでしまう。詠む術のない多数のホームレスに代わり公田が詠めばいいのだ。ドヤ街の人々を、ホームレスのための自立支援や医療保護にかかわる人びとを詠んでほしい。
  公田耕一は、不況が生んだ歌人なのだ。(終わり)

※この長い長い評論文におつきあいくださいました皆さまに深く感謝しております。つきましてはお礼に私の手製の砂漠グルメをご馳走させていただきます。特にサボテンのステーキは最高!

2月29日 会場は「或るホーム地下25階」のガラスの間、 午後6時~9時 エレベーターはございません。懐中電灯を必ずおもちください。皆さまとのお目もじを楽しみに。 松井多絵子


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