★ 「或るホームレス歌人を探る~その四」-響きあう投稿歌
2009年1月19日 佐佐木・高野共選
● 日産をリストラになり流れ来たるブラジル人と隣りて眠る 公田耕一
二人はどこで眠ったのだろう。路上のダンボールの家か、ブルーテントか、駅の構内か。
1月26日 佐佐木・高野・永田共選
●親不孝通りと言へど親もなく親にもなれずただ立ち尽くす 公田耕一
高野の評では「昔そう呼ばれた通りが横浜にある」こと。永田の評では「親が生きていてこその親不孝だが『親にもなれず』なる四句に万感の思いがある」とあって、この一首から公田はすでに両親を失っていること、子供のいないことがわかる。結句の「ただ立ち尽くす」には彼の孤独がただよう。
1月26日、永田は公田の入選歌の次に「公田さんをおもう歌」も選出している。
❤ 屋根があるだけの違いよ公田さん年金生活薄氷の上 (北九州市)中村テルミ
※ (その四)もお読みくださいました忍耐力抜群のみなさまに、北九州からご上京の中村テルミ様をご紹介いたします。玉露のお茶と栗まんじゅうをお持ちしますと部屋から出たまま、現れない松井多絵子 (その五)までお預け?
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます