えくぼ

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頑張れ!蒼井杏

2018-05-22 14:44:43 | 歌う
歌誌「未来」のanthologyのペ一ジは10数人しか選ばれない、そのなかに選者も入ると一般の会員は100人に一人位しか選ばれない、蒼井杏の担当の5月号はいつもと違う、

🔘ペットボトルの蓋あけられぬとさしだされふるえる水のさびしかりけり(草野浩一)

昨年の八月の昼、私は家をでてまもなく喉が渇いた。コンビニで水を買い近くの木陰で飲もうとしたがボトルの口が全く開かない、おばあさんが寄って来て通りかかりの少女に頼んだらすぐに空いた。「年を取ると握力が無くなるからねえ」と言われて、あのときのボトルの水のさびしかったこと、私はあらためて高齢者になってしまったことに気がついた。何千首もある作品のなかからこの一首を選んでくれた蒼井杏の優しさ、どうもありがとう。

蒼井杏は第6回中城ふみ子賞を受賞、未来短歌会会員、加藤治郎に師事、昨年「瀬戸際レモン」を書肆侃侃房から刊行し新鋭歌人として注目さられている。5月号未来では書評も書いていて多忙であろう。それでも未来短歌会の作品を丁寧に読んでいる。さすがに新鋭だ。もうじき真夏、ペットボトルは買ったときコンビニで空けて貰わないとねえ、あのオバアサンのひと言がさみしい。