えくぼ

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「男の宿題」あれこれ

2018-04-24 09:47:47 | 歌う
「短歌研究5月号」の特集は「男の宿題」、いまの歌壇の代表男性歌人100人の七首とエッセイ。

宿題とは、なんでしょう?単なる「宿題」と「男の宿題」と、違って思えるのはなぜでしょう? からはじまるこの大特集を読みはじめる。

▼「オトコのおもちゃ」
千々和久幸(香蘭)

戦争はオトコの玩具ユウコサ一ンこの男らも宿題に飽き

ユウコサ一ンは河野裕子、子供達は母をまるで親しい友のように呼んでいたらしい。この特集でまず目についた宿題の歌である。

▼「使ひ古しの青春」
甲村秀雄(ナィル)

宿題をかかへたままの春の日に形容動詞の桜は咲かう

この春は寒かった。雪かと思ったら桜吹雪、わたしは形容動詞の桜を見損なってしまって残念である。

▼「恐竜のこだま」
高野公彦(コスモス)

この国は迷宮の国 原発といふ宿題を持ちて花冷え

迷宮の国に私は生き長らえている。宿題を真剣に考えるている男の多い迷宮の国、この歌は私を羊にする。

▼「宿題」
穂村弘 (かばん)

友だちの家で宿題していたら犬が庭から誉めに来た夏

宿題をしているのは小学生の穂村弘君、友だちの家の犬が彼に寄ってくる、思い出ではなく現在のことのように伝わってくる。

「男の宿題」は読みはじめたばかりである。100人それぞれに宿題を受け止めているようである。後日に解決を委ねることになりそうな、宿題は男に任せたいですね、私は。