「ヒルズ10年その光と影と」
❤高層の街を縫うごと歩くとき夕月はビルに削られている
松井多絵子
六本木ヒルズが開業10年を迎えた。東京都心で職住近接を目指した国内最大級の再開発の街は今も年間4千万人を集める一方、たびたび事件や事故の舞台にもなった。
04年3月、自動回転ドアで男児死亡。06年1月、ライブドアの堀江貴文の逮捕。06年6月、村上ファンドの村上世彰の逮捕などいくつもの影がある。が防災に強い街にしたことは評価できる。緑地や道路、公開空地も設けている。
❤高層のビルは地下へも伸びていてB4階に酒を売る店
松井多絵子
あの堀江貴文はいま40歳、粉飾決算事件で服役し、仮釈放された。24日の新聞のインタビューに「ヒルズにはいい思い出ばかりですよ」と言っているが、頬杖をつき俯く彼の写真は暗い。あの「ホリエモン」の光は消え失せている。「ふたたびヒルズを拠点に構えるつもりはない」とのことである。開業10年を祝う文字が六本木ヒルズの玄関口の外壁を飾っているらしい。
4月26日 松井多絵子