きのうの「徹子の部屋」にジャズピアニストの前田憲男さんが初出演、ということでビデオに録画したものをさっき観ました。大阪出身というのは前に聞いたことがあったけれど、東京に移って1週間で言葉を直したとか。そう言われてみれば全然大阪の人っぽさがないなあ、と。
最初の「徹子の部屋」のテーマと、曲は「MISTY」1曲だけでしたが、それはそれはエレガントかつダイナミックな演奏で、流石御大、という感じでした。ふたなしのスタインウェイにマイク2本で音を録っていたので、トークと同じスタジオとは思えない音の良さと大きさに、徹子さんも最初びっくりしてました。
前田憲男さんといえば、私が高校生の時NHK-FMで放送された「初春やジャズピアノでおめでとう」という番組で、前田さんの弾く「鉄道唱歌」(♪今は山中、今は浜~というフレーズの曲)のジャズバージョンを聴いて「すごい!」と思ったのでした。何せその頃はまだジャズピアノというものをまともに聴いたことがなく、ちょうどラジオで特集があるから、録音して聴いてみよう!と。だからビル・エバンスの「My Foolish Heart」を聴くよりも前、私のジャズピアノの原点ともいえるのが前田憲男さんなのです。
その後テレビ大阪で、中尾ミエさんの歌番組のバックでウィンドブレイカーズを率いて演奏しておられたのを、よく観ていたのを覚えています。やっぱり私は昔から、ダンディでメガネの似合う鍵盤奏者が好きだったんだなあと、改めて気がつきました(たまたまですけどね)
数え切れないほどのアレンジをこなす前田さんでも、音大を出たわけでもなければ演奏も独学とのこと。ただ曲は2回聴けば覚えてしまうといわれるほどの耳と記憶力の良さ。う~ん、すごい。
最近ちょっと音楽のことでヘコみ気味だったのですが、独学でもやれる人はやれるんだ!と、ヘンなところで共感してしまいました。
私がしゃぼん玉をアレンジして弾いてみようと思ったのも、たぶん心のどこかで前田さんの鉄道唱歌を思い出していたんじゃないかと。ジャズってどんな曲でもアレンジできてしまう不思議な音楽。これからもちょっと今まで弾いてる人がいないゾというような意外な曲を、かなり遠く引き離したコードでアレンジして、「お、あの曲か~」とびっくりしてもらえるような、そんな選曲をしたいと思いました。でも本当は前田さんの鉄道唱歌、弾けるようになりた~い!(左手のベースがオクターブで移動するので、手の小さい私には結構ツライのです・・・)